パティシエントマガジン編集長の赤座です。
今年の記事更新も、今回が最後になりました。
パティシエントマガジンは「パティシエに豊かな人生を」を軸に、洋菓子業界で働くみなさんの役に立てるような情報発信や、個々で異なる仕事観をインタビューしています。2019年は、ひとりでも多くのパティシエに会い、その人の生き方や決断をお聞きしてきました。公開記事数は51本(本記事は52本目です)。その内、お店にお邪魔してインタビューをした記事が25本。約25人ものオーナーや、パティシエのみなさんに色々なお話を聞けた年になりました。心に残ったものが、ひとつでもあれば嬉しく思います。
そんなパティシエントマガジンの1年間を振り返り、SNSでとくに反響をいただいた記事をランキングにしました!
上位5本を、第5位から順に紹介していきます。
人気記事ランキング上位5選!
5位 専門学校卒業後、わずか2ヵ月で開業へ。修行経験のない21歳のパティシエールが「自分のお店」を作るまで
インタビューさせていただいたのは、大阪府河内長野市のシュークリーム専門店『Capri』オーナーの角島瑞希さん。角島さんを知ったきっかけはSNSでした。オープンして1周年を機に、若干21歳(取材当時)にして自分の店を開いた経緯や、それまでの苦労、自分の選択について伺いました。
https://www.patissient.com/magazine/10441/
「修行して、実力をつけて、独立する」…そんな業界のイメージを見事に覆し、21歳の今しかできない選択をした角島さん。有言実行で突き進む若きパティシエールの姿に、たくさんの反響がありました。また彼女が語った今後の展開も、しっかりと実現されたそう。今年12月7日に2店舗目となる藤井寺店を無事オープンしたとのことで、角島さんの活躍に今後も注目していきたいです。角島さん、これからも応援しています!
4位 「日本の洋菓子は高く評価される」──日本とアジアを飛び回るアクティブパティシエ・西園誠一郎から見える洋菓子の可能性とは?
自分のお店を持つオーナーシェフでありながら、全国各地の展示会やイベントに登場し、テレビ番組にラジオ出演、そしてタイや中国でも活躍の場を広げている若きスターシェフ、西園誠一郎さんのインタビュー。SNSや雑誌、その他色々なメディアでもよく見かける西園さん。「スケジュールはどうなっていて、お店の仕事はいつしているのだろう」と気になりすぎて、お話を聞きに行きました。(レスポンスが早すぎて驚きました)
https://www.patissient.com/magazine/10674/
日本だけでなく、今後はアジアに可能性がある!そう言い切った西園さんの言葉から、アジアの洋菓子事情に興味を持っていただけたのではないでしょうか。また編集部も、アジアの洋菓子の発展と動向に注目していきたいと感じた取材になりました。西園さん、お忙しい中ありがとうございました!
3位 柔軟にキャリアを積み上げる。ひとつのお店に属さない『フリーランス パティシエ』という働き方
お店に属さないフリーランスのパティシエ。実際の働き方はどうなの?悩みはないの?その疑問を解消すべく、向井聡美さんにインタビュー。向井さんは学校を卒業してから就職せず、すぐにフリー活動を開始。その決断に至った経緯と、フリーランスだからこその面白さを話してもらえました。精力的に自分らしく生きる向井さんの姿に、たくさんの方から反響がありました!
https://www.patissient.com/magazine/10374/
キラキラと活躍する姿はもちろんですが、等身大の悩みと葛藤もあり…飾ることなく”好き”を仕事にし、次の夢を語った向井さん。彼女の夢がいつか実現する時、再びお話を聞きたいです!「いつかフリーランスになる」と考えている方は参考になるお話だと思いますので、ぜひ読んでみてください。
2位 郊外の洋菓子店「リリエンベルグ」が全国に知られる人気店になった理由
5月、言わずと知れた名店『リリエンベルグ』に取材できました。人気店が人気店である秘密と、そこに至るまでの苦労であったり、スタッフへの接し方、店への想いなどなど…包み隠さず、たっぷりと語ってくださったシェフ・横溝春雄さん。業界にもファンが多いお店の話題に予想以上の反響がありました。
https://www.patissient.com/magazine/10287/
この取材を通して「長くこの仕事をしているシェフだからこそ、言えることがある。伝えられるメッセージがある」…そんな気づきがありました。すでにご紹介した若手パティシエの新しい価値観を発信する一方で、長きに渡って業界を支えてきたシェフたちにもたくさん意見を聞きたいと思うきっかけになった、思い入れのある記事でした。
1位 「やらなくてもいいことをやらない洋菓子店にする」──50歳で独立したパティシエが歩み出した第二の人生
2019年、もっとも反響をいただいたのがこちらの記事。1年前に、兵庫県加古川市でひっそりとオープンしたお菓子屋さんを営む末廣有康さんのお話です。約30年の修行時代で重ねて、たどり着いた自分の店。「やりたいことだけをやりたい」…そんな想いで”第二の人生”を歩み出した末廣さんの姿にたくさんの共感が寄せられました。
私自身も、オープンから1年間SNSで見つめ続けて、ずっと取材したいと考えていたお店だったので念願叶った気持ちでした。
https://www.patissient.com/magazine/10773/
この記事は、末廣さんを知るご友人や元後輩、末廣さんのファンなどたくさんの方がシェアしてくださいました。ご本人曰く苦しんだ30年の間に積み上げてきた人脈や信頼が垣間見れたような気がします。自分らしく、気楽に生きるために独立することを選ぶ。やりたいことだけをやって生きる。独立する醍醐味をありのままに教えてくれました。ありがとうございます!
パティシエントマガジン編集部による厳選記事
ここからは編集部が厳選した記事を紹介。惜しくもランキングからは漏れてしまいましたが、「ぜひ読んでほしい!」と思うものをピックアップしました。
自分の引き出しをどう作るかが成長のカギ。日本の洋菓子界を牽引してきた職人が魅せる「おいしさ」への姿勢◆河田勝彦シェフインタビュー
https://www.patissient.com/magazine/10938/
洋菓子業界のレジェンド、オーボンヴュータンの河田勝彦シェフのインタビュー。現在の洋菓子界、そして若いパティシエたちをどう見ているのかを聞いています。ご自分が思うことを率直に話してくださっていますので、まだ読んでいなければぜひ読んでみてください。
「ケーキ」と「氷菓」の両軸で安定を実現。季節にとらわれない経営を目指す、人気パティスリーの取り組み
https://www.patissient.com/magazine/10709/
夏は閑散期…のパティスリー。そんな中、暑さを味方にして安定的な経営をする『パティスリー メゾン ジブレー』のオーナー・江森宏之シェフにインタビューをしました。経営についてのみならず、氷菓を取り入れる際に注意したい点などもお話いただいています。
「僕が育てた、という感覚はない」——とある洋菓子店で「仲間を導く2番手パティシエ」が育つまで
https://www.patissient.com/magazine/9960/
最後はシェフインタビューではなく、シェフを支える2番手パティシエにスポットをあてた企画です。兵庫県『リビエール』の整ったチームワークの要、吉田大紀さんにお話を聞きました。2番手の育成に悩む方、今後後輩を持つことになる中堅パティシエに何度でも読んでいただきたいです!
来年もよろしくお願いします!
2019年のパティシエントマガジン、いかがでしたか?本年の振り返りはインタビューばかりになりましたが、コンテストのレポートや業界ニュースなど、様々な情報をお届けしてきたつもりです。また、今年はパン職人への取材を始めたり、関東・関西を飛び出して愛知県や鹿児島県のお店も紹介してきました。来年も、もっともっと多くの方に”パティシエの仕事””パンの仕事”の素晴らしさを聞いていきたいと思います!
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来年も「パティシエントマガジン」をよろしくお願いいたします。