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『400人の求職者と採用側の声から考える』これからのパティシエの働き方と新しい取り組み【後編】


本記事は前後編に渡ってお送りしています。
→→→前編はコチラ!

前編では、2018年にパティシエントで求職者登録をされた約400人の統計データと求職者・採用側の生の声をもとに、採用のニーズの変化やコミュニケーション不足が起こしている現場での問題についてお伝えしました。

労働環境の悪さによる影響が改めて浮き掘りになりましたが、お店を経営する採用側も、好きで環境を悪くしているわけではありません。

後編では、パティシエントが考える『これからのパティシエの働き方』や、実際に採用側に提案している新しい取り組みについてお伝えしていきたいと思います。

これからのパティシエの働き方

個人に合わせた働き方を提案する、新しい取り組み

赤: 条件を重視する求職者が増えているという話をしましたが、これは採用側も感じていることだと思います。条件を前提に考える求職者はこれからどんどん増えていくと思いますが、「じゃあ条件をよくすればいいじゃないか」というわけでもありませんよね。

西: もちろん労働環境を整備することができれば一番ですが、経営者は原材料が高騰している中でも売り上げを維持して、働き手に給料を支払わなければなりません。かといってケーキを値上げしてしまうと、お客さんは結構簡単に離れてしまうんですよ。競合店にお客さんを取られてしまったら身も蓋もありません。

そこで、僕が今企業に提案を試みているのが、『人に合わせた雇用の仕方を取り入れる』ことです。

赤: というと、時短勤務のように、労働者の希望に合わせて待遇を変えるということですか?

西: 簡単に言うとそうですね。単に希望する勤務時間で働くのではなく、『やりたいからやる』という意志を重視して考えます。
『この人は週2日休みたいので、その分給料は少なくする』といった、人に合わせた条件の設定をする。実働8時間できっちり働きたい人もいれば、独立を目指してバリバリ働きたい人もいるわけですから。

赤:確かに、8時間しか働いてはいけない・残業は絶対に駄目、と全員をひとくくりにしてしまうと、練習してコンテストに出たい人や技術を高めたい人の可能性の芽を摘んでしまいますもんね。
逆に、決まった時間でお菓子の仕事に携わっていたいという人や、結婚して現場を離れたけれどまた正社員として働きたいという人もいると思います。

西:今のオーナー世代は週一休みで半日以上の時間働いて修行をしてきたという方が大半で、どうしても「自分が今までこうやってきたのだから」という考えを持ってしまいがちです。
だけど、時代は変わってきています。ひとりひとりの雇用の仕方を考え、「この人はこういうことを目指して望んでいるから、こういう働き方をします」という仕組みを浸透させることが、お店を長く続けていくためのひとつの策になるのではないかと考えています。

赤:時短の人たちに8時間の間に集中してきっちり仕事をしてもらえたら、周りの負担も減って仕事の多様化が図れそうですよね。
…といえども、製菓業界で、かつ正社員でとなると、かなり思い切った施策になると思います。この提案をした採用側の反応はどうだったんでしょう?

西: この提案をもって若手パティシエを紹介したとある個人店では、少し考えさせてほしいと言われて、検討中の状態です。人件費の調整やスタッフのモチベーションをどう保つかなどの懸念点があることには違いありませんから、当然だと思います。

赤: うーん、やはりパティスリーで実現するのは難しいことなんでしょうか…。

西:一概にそうは言えませんよ。この提案を受け入れて中堅パティシエを採用していただいたお店もあります。まだ数ヶ月前のことですが、入社したスタッフは大活躍、厨房内での関係性も良好だと聞いています。今後も状況を聞きつつ、問題が出てくるようなことがあればちゃんとフォローしていきたいですね。

赤: それはよかったです…!雇用に関しての取り組みは特に慎重になる部分ですし、新しい仕組みを取り入れることで労働環境がよい方向に変わっていくといいですね。

2019年、パティシエントがやっていきたいこと

それぞれのお店独自のサポートを実現させたい

西:労働環境の悪さを少しずつでも改善できれば、人間関係の歪みや高い離職率を緩和していけると思います。時代が進んでいく中で避けて通れないこの問題解決のために、僕たちにできることを考えていきましょう。

赤: パティシエントも人材紹介サービスの枠を超えて、現場の人たちだけでは解決できない問題を解消できるようにサポートしていきたい、という話は、社内でも出ていますよね。例えば何ができそうでしょうか?

西: やりたいことは山のようにありますが、ひとつは生産性向上のための機械の開発。手作りにこだわりたいという職業柄の性分を満たした上で初期投資・動線の問題を解消して導入ハードルを下げ、小さなお店でも取り入れてもらえるようなものを作りたいですね。

赤: お菓子を作る上で絶対にこだわりたい部分があると思いますし、お店が抱えている問題や課題には、個々の細かな事情が紐づいてくると思います。お店が思う人がやらなくても問題ない作業を機械に任せることができれば、負担を大きく減らせそうです。現場でのニーズをより詳しく、たくさんのお店にヒアリングして、お店ひとつひとつの事情を理解した上で進めていきたいですね。

西: そして、スタッフを抱える多くのオーナーが苦戦しているのが”二番手の育成”。二番手の経験がなく、二番手をどう育てたらいいのかわからない・二番手の気持ちがわからないという人も少なくありません。

赤:そうなんですか!?それは意外でした。確かに、独立された方の中には、大きなお店で修行を積んで、二番手を経験したことがない人もいますよね。

西:労働環境を変えるための改革をしていくのであれば、オーナーやシェフの負担は今まで以上に膨大なものになります。長期ビジョンで考えると二番手が若手を育てられる状態がベストですが、シェフ代理ができる人材を育てるのもまた難しいことです。
今後はそういったスタッフ育成に関するサポートに加え、雇用のあり方や経営難を脱するための売り上げアップの施策の提案も実行していきたいと思っています。

赤: 今回のミーティングを踏まえて、パティシエントマガジンや新コンテンツでも、より現場に迫った話題などを積極的に取り上げていきたいと思います。

西:働き手と雇用側…業界で働くみなさんが豊かな気持ちで働き続けるためのサポートができるように、僕たちも頑張っていきましょう!

まとめ

パティシエが作り出すこだわりのお菓子は、食べた人や贈った人に笑顔や幸せをお届けできる、素晴らしいものだと思います。

しかし、長い時間をかけてスタッフが身を削っているお店が続々と閉店に追い込まれているのもまた事実。変化し続けている時代や労働者に対する価値観に準じて、雇用側も考えや取り組みを変えていくべきときを迎えています。

今当たり前にあるものを変えるためには、膨大なエネルギーと決断力が必要です。 その負担の一部を請け負い、雇用・経営・スタッフ育成、多方面からみなさんをサポートしていけるよう、私たちも全力で取り組んでいきたいと考えています。

→→→前編はコチラ!

この記事の筆者

森野みどり

PATISSIENTのライター。パティシエ経験者。(Twitter:@negitama000)
今年もいろんな情報を発信できたらと思います。よろしくお願いいたします。

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