『レストラン・パティシエール』というひとつの生き方

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誠文堂新光社から出版されている著書『レストラン・パティシエールの働き方』。

今回は、パティシエとしてのキャリアや人生に悩んでいる方に是非読んでほしい本をご紹介します。

『パティシエとして働く』というと、個人パティスリーを思い描かれることが多いですが、まだあまり知られていない『レストランのパティシエ』という選択肢もあります。
この本の著者、中村樹里子さんがレストランで働く楽しさを伝えるために作った造語、それが『レストラン・パティシエール』。
中村さんは、「ヒロコーヒー ケーキ工房」をはじめ、数々のパティスリーで経験を積み、店舗の立ち上げやシェフパティシエも経験してきた女性菓子職人です。

ご自身の体験をもとに、レストラン・パティシエールの魅力が語られているだけではありません。
この本には『ひとりの女性の、パティシエとしての人生』が記されています。

専門学校を出て、個人パティスリーを転々とし、フランスへ留学、そして帰国後から現在に至るまで。
経歴だけでなく、当時考えていたことや迷い、苦悩が正直にかかれています。
時には「ええっ!?」と言いたくなるような驚きの行動も…。

▲ページの合間合間には、創造力をかきたてられる、お皿も含めて芸術品!と言いたくなるようなレストランデザートのレシピが全部で33品分収録されています。パティスリーのスイーツとは違ったアシェットデセールの世界にも、ぜひ触れてみてくださいね。

内容は、働くお店の選び方のポイントや、仕事に対する意識の持ち方についてなど、新人パティシエやこれから業界に入る人にも読んでほしい項目が盛りだくさん。
うんうん、と思わず頷きながら読んでしまうような共感できる心情描写から、すごい行動力!と感心してしまう場面まで。
すべてに理由がある『選択』と『行動』、ひとりの人間として参考にしたい『考え方』にも引き込まれます。

ポイントなのは、中村さんは業界に飛び込んだときから開業やフランス留学を考えていたわけではなかったということ。

将来、自分はパティシエとしてどうなりたいのか…思い描けずに、目の前の修行に打ち込んでいる方も多いのではないでしょうか。
数々の現場での経験を積んでいくうちに、不思議と次の道が見えてくる。
そうしてステップアップを繰り返し、出会いと縁が生んでいく選択肢がある。
パティシエとして働く人が、自身の人生のヒントとして楽しんで、そして考えながら読める本になっています。

これからの自分のパティシエ人生について改めて考えたい人にも、ぜひオススメしたい一冊です!

written by

NGT(仮)

PATISSIENTの新米ライター。パティシエ経験者。
生まれてこの方、日本から出たことがないので、いつかケーキを食べにヨーロッパへ行ってみたいです。

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