フランスよりも歴史が古い!「イタリア菓子」についての豆知識

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イタリア料理のデザートとして日本でも広く愛されているイタリア菓子。
実はその歴史はフランス菓子よりも古く、現在のフランス菓子の中には元々はイタリア菓子だったものもあると言われています。

アラブやギリシャ、ドイツなど隣国からの影響も受けながら、イタリア各地で収穫された果物やナッツなどの材料をたっぷりと使った郷土菓子として親しまれて来たイタリア菓子。
そのイタリア菓子には、どのようなものがあるのでしょうか。

今回は、代表的なイタリア菓子をご紹介します。

ビスコッティ

フランス語では「ビスキュイ」、英語では「ビスケット」として世界中に浸透しているイタリア菓子。
生地をなまこ型にして焼いた後、スライスしてからもう一度断面を焼くことで、水分が飛びカリカリの食感に。
イタリアではコーヒーやワインに浸して食べるのが一般的です。

ティラミス

イタリア菓子の中では歴史の浅いティラミス。
マスカルポーネチーズやエスプレッソが使われ、しっとりとした味わいが特徴。
日本では1990年代のバブル期に人気絶頂になりました。
国内で最初に提供したのは大手ファミリーレストランだったと言われています。

パンナ・コッタ

酪農の盛んなイタリア北部ピエモンテ州の家庭菓子がルーツ。
「パンナ」(生クリーム)、「コッタ」(煮た)というイタリア語の意味の通り、生クリームを牛乳や砂糖と一緒に煮て、ゼラチンを加え冷やし固めたお菓子。
つるんとして口当たりが良いのが特徴です。

ズコット

ドーム型のスポンジの中にチョコレートやナッツを混ぜたクリームを入れた、フィレンツェの伝統的なお菓子。
作るのに手間がかかるため、本場フィレンツェでも家庭で作ることはほとんどなく、リストランテのデザートとして楽しむ場合が多いようです。

ズッパ・イングレーゼ

日本ではあまり聞き慣れませんが、イタリアではとてもポピュラー。
リキュールやシロップをたっぷりしみ込ませたスポンジケーキと、カスタードクリームとを交互に重ね合わせた上に、フルーツを乗せ、シロップをたっぷりかけたお菓子。
ティラミスの原型とも言われています。

ババ

現在ではナポリの伝統菓子として人気の焼き菓子ですが、起源は18世紀のポーランドと言われています。
ブリオッシュのようなスポンジ生地に、ラム酒を使ったシロップを浸して食べます。
地方によっては、ラム酒ではなくリモンチェッロをシロップにすることも。

カンノーロ

シチリア半島で生まれた伝統的なペストリー菓子で、元来は謝肉祭のために作られていました。
地域ごとの文化を大切にするイタリアらしく、シチリアの各地域によって中に詰めるものが異なるのも特徴です。
西シチリアではリコッタチーズや砂糖漬けフルーツなど。
カターニャやメッシーナではホワイトクリームやチョコレートクリームを詰めます。



いかがでしたか。
日本ではフランス菓子に比べると馴染みの薄いイタリア菓子ですが、歴史のあるイタリア菓子のルーツを知ることで、その技法や食材など新しい発見もあるのではないでしょうか。
今回ご紹介したもの以外にも様々な種類のイタリア菓子がありますので、ぜひ一度調べてみてくださいね。

 

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