あなたは「スーパーフード」という言葉を聞いたことがありますか?
栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食材の総称で、最近は雑誌やテレビなどでも特集が組まれ、美と健康に意識が高い女性を中心に流行しています。
この言葉は1980年代頃のアメリカで、食事療法を研究する医師や専門家の間で使われ始めたことがはじまりと言われています。
今回は、その優れた栄養価を持つ「スーパーフード」の1つでもある『チアシード』についてまとめてみました。
消費者の高まる健康志向
現在、日本の平均寿命は年々伸びており、高齢化が進んでいます。
2014年の男性の平均寿命は80.50歳、女性は86.83歳であり、世界有数の長寿国となっています。
さらに、昨今では平均寿命のみに着目するのではなく、自立して日常生活を送ることができる“健康寿命”を延ばすような取り組みが積極的にとられています。
例えば、フィットネスクラブの利用者数は年々増加しており、特保と呼ばれている特定保健用食品の市場規模は10年間で倍増したほか、喫煙率は年々減少するなど、食生活や個人の嗜好の面においても、健康に対する意識は年々高まってきていると考えられています。
そんな消費者意識を背景に、「スーパーフード」に注目が集まるようになったのです。
大注目!チアシードとは?
「スーパーフード」の1つでもある「チアシード」は、北米などで生息するシソ科サルビア属のチアの種子のことです。
・たんぱく質
・ミネラル
・ビタミンB
・食物繊維
が豊富に含まれており、チアシード大さじ1杯で、レタスなら約300g分、カルシウムは牛乳100ml分、亜鉛はアーモンドと同等の栄養価があると言われています。
また、人の体内では作られない、必須脂肪酸のオメガ3が含まれていることも特徴。
このオメガ3は食べ物などからの摂取が必要で、現代人には不足がちの栄養素です。
肌の潤いを保つ効果や抗酸化作用が強く、老化の原因となる活性酸素を取り除いてくれる作用もあります。
そのような効果から、チアシードは米国FDA(アメリカ食品医薬品局)で“栄養補助食品”と認められているのです。
チアシードは大さじ1杯食べればその日1日何も食べなくても問題がないと言われているほど、栄養素が豊富とのデータも。
その栄養価の高さから、古代マヤ・アステカ時代から食されていたと言われ、人間が生きていくために必要なものが詰まった「奇跡の食材」とも呼ばれています。
チアシードを洋菓子に取り入れる
高まる健康志向のニーズに応えるため、洋菓子業界でも様々な商品が開発されていますが、まだまだ一般的ではありません。
チアシードは、熱を加えてしまうと栄養素が壊れてしまうという特徴があるため、生で食べることが大切なポイントです。
そのため、ドリンクやヨーグルトに混ぜ、プルプル&プチプチした食感を楽しむ場合が多いようです。
最近では専門店だけでなくスーパーや輸入食品店などでもチアシードが販売され、手軽に購入することができるようになりました。
また、コンビニでは「チアシード入りヨーグルトドリンク」や「チアシード入りスムージー」などの商品が販売され、より身近に手軽に「チアシード」を取り入れることができるようになっています。
パティシエとしてチアシードを取り入れるのであれば、プチプチとした食感を生かすために、チョコレートのガナッシュに入れてみたり、夏場にはグラスデザートなどに使用しても、チアシードの食感や良さが引き立つのではないでしょうか。
今回は「チアシード」についてまとめてみましたが、他にも様々なスーパーフードがあります。
作りたい洋菓子のイメージを膨らませながら、いろいろと調べてみるのも良いかもしれませんね。