パティシエのための製菓用語集「パティシエWiki」

仕込む

• タミゼ

タミゼ【仏:tamiser】 薄力粉などの粉類を『ふるう』こと。 生地などを仕込む際に粉類をふるうのは、混ぜる工程で粉のダマができるのを防ぐため。ダマができたまま生地を仕込むと材料が均一に混ざらず、粉のかたまりができたまま焼きあがってしまったり、焼き上がりにムラがでたりすることがある。 ふるうことで大きなかたまりやゴミなどを取り除くことができるため、粉類の計量はふるいにかけてから行うのがよい。 ふるった粉をボウル等に入れておくと、ふるって細かくなった粒子が底にたまって再び固まり、あわせる材料の中で分散にしくくなってしまう。 粉はできるだけ生地にあわせる直前に紙の上でふるい、そのままおいておくとよい。ふるうことで粉の粒がほぐれ、空気が入ってふんわりとするため、生地に混ざりやすくなる。 ケーキの仕上げの際に粉砂糖やココアパウダーをふるうときは、茶こしを使用するとムラができない。


• キュアリング

発酵(キュアリング) 人間の体にとって有益となる微生物、発酵菌(善玉菌)によりでんぷんやタンパク質を分解させ、アミノ酸や糖分、アルコール分、乳酸、ビタミン類などを生成させること。発酵菌が増殖すると、別の形に変化したり、栄養分を生産することがある。 →バニラビーンズ →ヨーグルト →発酵バター →サワークリーム →ワイン 悪玉菌によってタンパク質や糖分が分解されてアンモニアや硫化水素が発生し、人体にとって有害になるものとなった場合は、発酵ではなく腐敗と呼ばれる。 イーストによる発酵 イーストとは(パンの生地発酵) イーストはパン酵母とも呼ばれる。真菌類である酵母を小麦粉や糖分に加えると、パン酵母が有する酵素がアルコール・有機酸・エステル(有機化合物)を生成し、炭酸ガスを発生させる。イーストはパンの製造にとって欠かせないものであり、酵母が発生させる炭酸ガスは膨張させてパンをふっくらと仕上げる役割がある。 発酵生地は、酵母によって生地の中で発生した炭酸ガスと、炭酸ガスを包み込むグルテンの力により膨張する。小麦粉中のグルテンの多さや、グルテンの質の良し悪しがパンの膨張を大きく左右している。 イーストが発酵するには、栄養、温度、湿度が必要になる。これらの条件がそろうと、パン生地は発酵を始める。 →イーストの種類 酵母の活動温度 酵母が活動する温度は35〜38℃、pH(水素イオン指数)4〜6(弱酸性)が最適な環境。酵母は10℃以下でほとんど活動することはなく、急冷(1分間に10℃以下)しない限り-60℃まで温度が下がっても死滅しない。逆に55℃以上に上昇した場合は、短時間で死滅してしまう。 パン生地の場合、作業性や雑菌汚染、パンの風味等を考慮すると、発酵温度は20〜38℃、pH5~5.8程度の条件下が無難な範囲といえる。生地発酵は、発酵器などに入れて行う。 パン生地の発酵 一次発酵 生地を捏ね上げたあとに行う。 発酵させることにより生地の酸化が促進され、炭酸ガスの保持力を高まり、柔軟性・伸展性のある生地ができる。炭酸ガスは生地を適度に膨張させ、発酵によって生成されたアルコールなどが蓄積されることによってパン特有の内相と食感・フレーバーが生まれる。 ベンチタイム(中間発酵) 生地の分割・丸め作業のあと、成形前に行う。 分割や丸め作業を経て作り直されたグルテンの配列を整え、若干の炭酸ガスを発生させる。また丸め作業作業などで加工硬化を起こした生地の組織を緩め、成形での作業性を良くすると共に、生地の表面がなめらかになる。 ホイロ(最終発酵) 焼成前に行う。 生地を成形した際に崩れた生地の構造を整えて柔軟性を取り戻させて炭酸ガスを発生させ、グルテンが伸びやすい状態に戻す。


• エバルベ

エバルベ【仏:ébarber】 余分な生地を切り落とすこと。 型に敷き込んだ生地を冷やして休ませたあと、生地が型から浮くため、再び軽く押さえて型になじませる。 なじませたあと、はみ出た生地をカードやナイフを使って切り落としていく。 生地を切り落とす際は、型に対してカードやナイフを斜めに当てると良い。


• オールインワン法

オールインワン法とはバター生地の作り方のひとつで、バター以外の材料を混ぜ最後に溶かしたバターを加える方法。 卵の気泡性を利用して生地を膨らませる。焼成した生地は、膨らみが少ないがきめは細かく、非常にしっとりとする。 手順 1. バターを火にかけて溶かし、冷ましておく。 2. ボウルに卵と砂糖を入れ、泡立て器で泡立てる。 3. 2に小麦粉を加え、なめらかになるまで混ぜる。 4. 3に1を数回に分けて加えながら混ぜる。 5. 型に入れ、オーブンで焼成する。 材料を混ぜ合わせた最後にバターを加えるので、バターの温度によっては分離しやすくなるため注意が必要である。 →フラワーバッター法 →シュガーバッター法


• シュガーバッター法

シュガーバッター法とは、バター生地の作り方としてはもっとも一般的とされる方法である。 砂糖(シュガー)をバターに先に入れるため、シュガーバッター法と呼ばれている。 ひとつのボウルに材料を入れて作るため、少ない器具で作る事ができる方法である。 やわらかくクリーム状にしたバターに砂糖を加えて混ぜることで空気を取り込み生地を膨らませる。 また焼成した生地の断面は大きな気泡が多く、きめが荒いが、やわらかい生地を作ることができる。 手順 1. バターを常温に戻し、泡立て器で混ぜてクリーム状にする。 2. 砂糖を加え、白っぽくなるまでよくすり混ぜる。 3. 溶き卵を数回にわけ、よく混ぜる。 4. 小麦粉を加え、生地につやが出るまでゴムベラで混ぜる。 5. 型に入れ、オーブンで焼成する。 卵の温度が低いとバターが固まり生地が分離しやすいため、卵は常温に戻しておくことが大切である。 また、入れる際は数回にわけ、その都度よく混ぜることでなめらかな生地を作ることができる。 →フラワーバッター法 →オールインワン法


• トゥラージュ

トゥラージュ【仏:tourage】 (バターなど)生地を折り込む作業のこと。


• パッセ

パッセ【仏:passer】 漉す・裏漉しすること。 本来は「通る」「通過する」などの意味を指す。


• パンセ

パンセ【仏:pancer】 パイ生地やタルト生地の周りに縁飾りをつけていくこと。 指で生地をつまんで壁を作るように高さをつけ、指やパイばさみで外側から模様をつけていく。


• ピケ

ピケ【仏:piquer】 パイ生地やタルト生地に小さい穴をあけること。 直訳すると「刺す」「突く」という意味になる。 穴を開けることで、熱を加えることによって生地から出る水蒸気や、生地と型の間に入ってしまった空気が抜けていく。 これによって、生地が部分的に膨らむことを防ぐことができる。生地を均一に浮き上がらせるためにする工程。 またパイ生地の場合は穴を開けた箇所で生地内のグルテンが断ち切られることにより、生地が縮むのを防ぐことにも繋がる。 手順 穴はピケローラーかフォークで開ける。 生地を型に敷き込む前に穴をあけるならピケローラー、敷き込んでからはフォークであけるのがよい。 ローラーの部分に均等にピンが付いており、生地の上で転がすことにより早く、均一にピケすることができる。 ピケローラーを同じ方向に転がすと、転がした方向に生地がひっぱられ、その方向に縮んでしまうことがある。 このため、ピケローラーを使用する際は、生地の中心から上下左右に対象にピケをしていくことで、生地の縮まりを防ぐことができる。


• フィンガーテスト

フィンガーテスト【仏:Test des doigts】 フィンガーテストはパン生地の発酵状態を確認する方法のひとつ。 一次発酵を終えたパン生地の中央に指で穴をあける。 手順 人差し指に打ち粉をまぶして、パン生地の真ん中に指を差し入れる。 発酵が正常に進んでいる場合には、指でつけた穴は指は押し戻って小さくなり、穴は残ったままとなる。 発酵が不足している場合には、指でつけた穴は塞がってしまう。 発酵が行き過ぎている場合には、指を差し込んだとたんに生地全体がしぼんでしまう。 ここから生地の状態を見極める。 正常な判断を下すため、生地が膨らんでいる中心の位置で行うようにする。 発酵が不足する場合は様子を見ながらさらに発酵を進めて行くと良い。 過発酵したパンは、焼き上がりにシワや陥没が現れ、甘みがなくなる。焼き色も付きにくく、イースト臭やアルコール臭も強く出る上に気泡が入ってパサパサした仕上がりになり、冷めるとすぐ固くなってしまう。故にパンにおいての生地の発酵は非常に重要なものであり、過発酵したものは当然元に戻せないため、発酵の段階での注意が必要である。


• フォンセ

フォンセ【仏:foncer】 フォンサージュ【仏: foncage】 フォンセは「底につける」、フォンサージュは「底に敷きこむ」を意味している。 すなわち、型に敷きこむ動作のことを指す。


• ブラージュ

ブラージュ【仏:beurrage】 デトランプでバターを包む作業のこと。


• フラワーバッター法

フラワーバッター法とは、バター生地の作り方のひとつで、バターに先に小麦粉(フラワー)を混ぜて作る方法。 やわらかくしたバターに小麦粉を混ぜることで気泡を取り込み生地を膨らませる。 卵を混ぜる際に、すでにバターに小麦粉が混ざっており、卵の水分が小麦粉に吸収され分離しにくくなるため、初心者でも作りやすい方法であり、強力粉などたんぱく質の多い小麦粉を使用する場合にも適した方法であると言われている。 また焼成した生地は、きめが細かく、ふんわりとしている。 手順 1. クリーム状にしたバターに小麦粉を加えて泡立て器で混ぜる。 2. .別のボールで卵と砂糖を混ぜる。 3. 1に2を数回に分けて加えながら混ぜる。 4. 型に入れ、オーブンで焼成する。 卵より小麦粉の量が多くなると卵の水分が小麦粉に奪われ、焼成の際に蒸発し生地がきれいに膨らまなくなる。そのため、水分と小麦粉の配合量に気をつけなければならない。 →シュガーバッター法 →オールインワン法


• フレゼ

フレゼ【仏:fraser】 フラゼ【仏:fraiser】 フレゼとは、主にタルト生地(パート・シュクレ、パート・ブリゼなど)を作る工程で、手のひらを使い、生地を手前から奥の方まで押し伸ばしながらバターの塊がなくなるまですり混ぜ、生地を均質で滑らかな状態にすること。 フレゼを十分に行わなかった場合、生地が均質に混ざらずバターの塊が残ってしまい、焼成後、生地に穴ができてしまう。 作業中に手の熱でバターが溶けてしまうのを防ぐため、作業場の温度を20度以下に保ち、大理石の上で素早く作業を行う。特に夏場などは温度管理に注意する。


• マカロナージュ

マカロナージュ【仏:macaronage】 マカロナージュとは、マカロンの生地を作るときに欠かせない作業である。 手順 まず、メレンゲと粉類(アーモンドプードル、粉糖)をゴムベラでさっくりと混ぜる。 ある程度粉類が見えなくなった後にマカロナージュを行う。 ゴムベラや、カードを使い、生地をボールの側面または底にこすりつけ、メレンゲの気泡が均等になるように整えていく。 生地につやが出て、生地をすくうとリボン状にゆっくり垂れるぐらいの状態が目安となる。 天板に絞ると、ほんの少し生地が広がる状態が良い。 もし、マカロナージュが十分でなく生地が固いまま作業を進めると、焼成後生地の表面にヒビが入る。 反対に、混ぜすぎて生地が柔らかすぎると、焼成時に生地が膨らまず平らになってしまう。 効率よくメレンゲの気泡を整えることがポイントなので、マカロナージュを行う時には、ゴムベラではなくカードを使った方が、面積が広い分手数を少なく行える。


• マセレ

マセレ【仏:macérer】 フルーツなどを洋酒漬けにすること。