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キュアリング

カテゴリ:仕込む

キュアリング
発酵(キュアリング)

人間の体にとって有益となる微生物、発酵菌(善玉菌)によりでんぷんやタンパク質を分解させ、アミノ酸や糖分、アルコール分、乳酸、ビタミン類などを生成させること。発酵菌が増殖すると、別の形に変化したり、栄養分を生産することがある。

バニラビーンズ
ヨーグルト
発酵バター
サワークリーム
ワイン

悪玉菌によってタンパク質や糖分が分解されてアンモニアや硫化水素が発生し、人体にとって有害になるものとなった場合は、発酵ではなく腐敗と呼ばれる。

イーストによる発酵

イーストとは(パンの生地発酵)


イーストはパン酵母とも呼ばれる。真菌類である酵母を小麦粉や糖分に加えると、パン酵母が有する酵素がアルコール・有機酸・エステル(有機化合物)を生成し、炭酸ガスを発生させる。イーストはパンの製造にとって欠かせないものであり、酵母が発生させる炭酸ガスは膨張させてパンをふっくらと仕上げる役割がある。
発酵生地は、酵母によって生地の中で発生した炭酸ガスと、炭酸ガスを包み込むグルテンの力により膨張する。小麦粉中のグルテンの多さや、グルテンの質の良し悪しがパンの膨張を大きく左右している。
イーストが発酵するには、栄養、温度、湿度が必要になる。これらの条件がそろうと、パン生地は発酵を始める。

イーストの種類

酵母の活動温度

酵母が活動する温度は35〜38℃、pH(水素イオン指数)4〜6(弱酸性)が最適な環境。酵母は10℃以下でほとんど活動することはなく、急冷(1分間に10℃以下)しない限り-60℃まで温度が下がっても死滅しない。逆に55℃以上に上昇した場合は、短時間で死滅してしまう。
パン生地の場合、作業性や雑菌汚染、パンの風味等を考慮すると、発酵温度は20〜38℃、pH5~5.8程度の条件下が無難な範囲といえる。生地発酵は、発酵器などに入れて行う。

パン生地の発酵

一次発酵

生地を捏ね上げたあとに行う。
発酵させることにより生地の酸化が促進され、炭酸ガスの保持力を高まり、柔軟性・伸展性のある生地ができる。炭酸ガスは生地を適度に膨張させ、発酵によって生成されたアルコールなどが蓄積されることによってパン特有の内相と食感・フレーバーが生まれる。

ベンチタイム(中間発酵)

生地の分割・丸め作業のあと、成形前に行う。
分割や丸め作業を経て作り直されたグルテンの配列を整え、若干の炭酸ガスを発生させる。また丸め作業作業などで加工硬化を起こした生地の組織を緩め、成形での作業性を良くすると共に、生地の表面がなめらかになる。

ホイロ(最終発酵)

焼成前に行う。
生地を成形した際に崩れた生地の構造を整えて柔軟性を取り戻させて炭酸ガスを発生させ、グルテンが伸びやすい状態に戻す。
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