『インスタ映え』のワードが多用されている近年。時代の流れに乗り、形や色などのデザイン性を重視したケーキやデザートが多く生み出されています。同時に、お菓子に使われる材料やフレーバーも、どんどん幅が広がっています。エディブルフラワーを使ったケーキをよく見かけるようになったのも、時代性のひとつかもしれません。色をつけたアイシングやプラチョコを使ったアーティスティックなお菓子が一般化され、今夏ブームとなったチョコミントのミントグリーンも、スピルリナ色素などの着色料によって個性的なフレーバーが演出されています。
今回はそんなブームの裏で密かに市場に進出していた、着色料に頼らずに鮮やかな色を表現できる2つのハーブに注目! 実際どんな色味なのか、どんな味なのかなどを編集部が調べてみました!
色が変わる!?天然のブルー、バタフライピー

名前だけ見ると蝶を連想するかもしれませんが、バタフライピーは蝶豆という花から取られるハーブです。 アンチエイジングや、生活習慣病予防、眼精疲労に効果があるとして話題になっている、タイではハーブティーとして有名なバタフライピー。 今年の7月にローソンで発売された『バタフライピーティーのぷるるん水ゼリー(レモン)』にも使用され、夏のスイーツとして話題になっていました!


出典:https://barcoffee.theshop.jp/
バタフライピーのアントシアニン量は、ブルーベリーの4倍〜7倍とも言われています。 着色料に頼らず自然に抽出された青色にレモンなどの酸を加えると、アントシアニンが反応して色が紫やピンクに変わるという特徴も、大きく注目されるポイントなのです!(※妊婦の方が飲用される場合は成分上注意が必要です)

タイではレモングラスなど、他のハーブとブレンドし、砂糖を加えて飲むのが主流とされているそう。 バタフライピーのすっきりとした香りが特徴的で、フレッシュのレモンや柑橘とも相性は抜群。 ゼリーやかき氷、ドリンクとして商品化しているお店もあります!

健康的効能も!鮮やかなルビーレッド、ハイビスカス

南国をイメージさせるハイビスカス。クエン酸やビタミンC、リンゴ酸などの栄養成分が豊富に含まれており、美容面でも注目されています。ハイビスカスは酸味が非常に強いため、ローズヒップなどとブレンドしてハーブティーとして親しまれています。紅茶とはまた違ったルビーのような赤さが特徴的。ちなみに、一般的に紅茶とは茶葉(茶の木の葉)のみを使用されたものを指し、ハーブティーは様々な植物の葉や茎、花を使ったものを指すそうです。
ゼリーにしてみました

ということで、先ほどご紹介した二種類のハーブを使って、元パティシエの筆者がゼリーを作ってみました!今回はバタフライピーとレモングラス、ハイビスカスとローズヒップのブレンドティーを淹れ、そのまま使用しています。バタフライピーは特徴的な香りがあるので個性が出やすいですが、ハイビスカスは単体だと主張が少し弱いため、濃いめに淹れたり、他のフルーツと合わせてみたりするのもいいかもしれません。

こちらはバタフライピーのゼリー液を型に流してから、レモン果汁をいれてグラデーションを作ってみました。ドリンクと同じように、綺麗な色合いが実現できています。実際にバタフライピーを商品に使っているお店を見てみると、他のフレーバーで層を作ったり、金箔をいれてみたりと、いろいろなアイデアの詰まったお菓子が作られているようです!
最近はバタフライピーやハイビスカスのシロップやペースト、パウダーなども発売されています。飲用だけでなく、商品のフレーバーとしても取り入れやすくなってきているのではないでしょうか。
まとめ
少し風変わりな二種類のハーブを紹介しました。 時代のトレンドを追うのとは別に、敢えてちょっと珍しいフレーバーを使って斬新なアイデアを形にしてみる。お客さんに「おっ?なんだろう?」と目を止めてもらえたら…新たな話題の一品を生み出すこともできるかもしれません!
編集部では、今後もこれから新たに注目されるかもしれない未知なるフレーバーを随時チェックし、お知らせしていきます!