夜のお菓子?! 大人スイーツの定番「ティラミス」の歴史

  • イタリア菓子
イタリアのデザートと聞いて、今では誰もが思い浮かべる「ティラミス」。 サヴォイアルディと呼ばれる軽いビスケットにしっかりとした苦味のエスプレッソと甘いリキュールを染み込ませ、クリーミーでふんわりとしたマスカルポーネチーズにカカオパウダーをたっぷりとかけたティラミスは、まさにイタリアを代表するお菓子です。 今回は、今やデザートの定番ともなったティラミスの歴史を紹介します。

ティラミス(Tiramisu)の語源

ティラミスが誕生したのは、諸説ありますが、1960年代のヴェネツィアと言われています。 「ティラミス」はイタリア語で、「tira(引っ張って)」+「mi(私)」+「su(上へ)」を3つ組み合わせた言葉です。 「私を上へ引っ張って」=「私を元気づけて」という意味を持っています。 また他の説として、女性が男性に向けて作ったデザートともいわれ、「私をハイにして」という意味もあるそう!ほろ苦いティラミスは、まさに大人のスイーツといえるのではないでしょうか。

一大ブームを巻き起こしたティラミス

イタリアで愛されたデザートは、1990年頃から日本でも食べられるようになりました。 当時は「イタ飯(イタメシ)」ブーム真っ盛り。 イタリア料理が注目されていたこともあり、女性向け情報誌「Hanako」が「イタリアンデザートの新しい女王」と銘打ち、日本で初めてティラミスを紹介しました。 トレンドに敏感な当時の女性たちを中心に瞬く間に広がり、評判の高い人気店は連日の大行列。 「美味しいティラミスの店を知っていればモテる!?」と、男性たちの間でも情報集めに必死になる程の人気ぶりでした。 また「デニーズ」を筆頭に、多くのファミリーレストランでもメニューに加えられ、ティラミスとパスタしか扱わないイタリア料理店も存在したそうです。 その過程で味や食感も日本風にアレンジされ、より多くの消費者に受け入れられるように。 本場イタリアではしっとりとしたコクのあるティラミスが一般的ですが、日本では柔らかく軽い触感のティラミスが主流となっています。

ブームの再燃?専門店もOPEN!

今やコンビニやスーパーでも気軽に買えるようになったティラミス。 一時期のようなブームは去ったものの、抹茶、チョコレート、クッキー、アイスなどのお菓子等とも相性が良いため、今でも様々なアレンジを加えた「ティラミス味」の商品が売れ続けています。 また最近では、シンガポールで連日お客様が行列をつくるティラミス専門店が日本にも上陸。 ネット販売では注文が殺到し、4ヵ月待ちの大人気になるなど、再ブームの兆しが見えてきました。 イタリアで生まれ日本で広く食べられるようになったティラミスは、さまざまなアレンジを加えながら、今後も日本人に愛され続けるデザートと言えそうです。
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