入賞よりも大切なことって?コンテスト出場を目指すパティシエが知っておくべきこととは

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洋菓子業界の発展を目的として開催される、数々のコンテスト。国際的なものから自治体や民間団体主催のものまで、キャリアにかかわらず挑戦できる機会が増えていますね。 本来ならパティシエとしてのスキルを高めるために出場するコンテストですが、中には “出場すること”に気を取られて、その目的を見失ってしまう人も少なくありません。 パティシエの皆さんは、コンテストに出場する意味をどのように捉えていますか?

パティシエの技術向上が目的!でも見失いがちな人も…

多くのコンテストは、「パティシエの技術向上」「コンテスト経験を実務に活かすこと」を開催目的に掲げています。 もちろん、コンテストに参加する以上は目標を高く持つべきでしょう。しかし、残念ながら“出場すること”や“入賞すること”に重きを置いてしまうあまり、「入賞すればキャリアに箔がつく」とか「入賞しなければ出場する意味がない!」などとばかり考えて、本来コンテストで得られるものや学ぶべきものを見逃してしまいかねないのです。

コンテストに出場することで見つける、パティシエとしての目標

洋菓子業界に属しているにもかかわらず、意外と業界内の情報を得る機会が少ないパティシエたち。そのため、普段は決して見ることのない他店のパティシエのスキルを目の当たりにし、新たな目標を見つける場所の一つが“コンテスト”です。 時には自分の未熟さを痛感して落ち込むこともあるでしょう。しかし、その経験によって、今の自分に足りないものやこれから高めていくべき部分が見え、パティシエとしての目標が明確に浮かぶはず。そして、目標に向かってモチベーションを高めてゆくことが、コンテスト出場の最も大きな意味なのです。

コンテストは本業ありき!地道な努力があったからこそ与えられたチャンス

お店やオーナーによっては、練習用の材料や作業場を快く提供してくれる場合もあるでしょう。そんな恵まれた環境に甘んじて、仕事中に作品の構想を練ったり、試作のために業務の工程を乱したり、頼まれていた仕事に遅れが出たりと、通常業務をおろそかにしてしまう人も…。これではまるで、コンテストのために仕事をしているようなもので、本末転倒になってしまいます。 コンテストに出場できる機会が与えられたのは、これまでの地道な努力が認められ、もっと経験を積んでもらいたいという、雇い主の想いがあってこそ。強いては、お店やお客さんのためでもあるのです。そのことを忘れず、コンテストに出場する目的を再認識しましょう。 コンテストの経験は、華々しいキャリアのひとつにはなるものの、実際の業務にはそれほど関係はないものです。 それよりも、出場した経験から何を得ていかに実務に活かすか、コンテストを通して “将来どんなパティシエになりたいか” というビジョンを探すことが、これからのパティシエ人生において重要なのではないでしょうか。
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