厳しい修行を積み、日々パン作りの技術や知識を高めるブーランジェ(パン職人)たち。職人である以上、いつかはその頂点を極めたいと望む人もいるでしょう。
世界中のブーランジェが個々の技術を競う大会といえば、フランスで行われる『クープ・デュ・モンド』や『モンディアル・デュ・パン』、ドイツで行われる『ibaカップ』などが有名ですが、日本でもこのようなパン職人たちが集う大会が開催されているのをご存知でしょうか。
そこで今回は、日本で唯一のパン職人の大会『ベーカリージャパンカップ』についてご紹介します。
日本のパン業界の発展や製パン技術の向上を目的とし、2年に一度開催されている全日本製パン技術選手権大会『ベーカリージャパンカップ(BAKERY JAPAN CUP)』。
全国のリテイルベーカリーやパン職人が集結してパン作りの技術や知識を競うこの大会では、バゲットやデニッシュペストリーを対象としない日本独自の製パン技術を用いて、
『調理パン部門』『菓子パン部門』『食パン部門』の3部門でその技術やセンスを競い合います。
優勝者には農林水産大臣賞などの栄誉ある賞が贈られるなど、この大会で賞を受賞することはパン職人にとって非常に名誉なことなのです。
ベーカリージャパンカップには資格や肩書きは必要ありません。もちろん、年齢や職人としての経歴も不要。
今までのパン職人としての知識や日頃から培ってきた技術を存分に発揮し、自らの腕一本で勝負するのがこの大会のコンセプト。そのため、幅広い年齢や性別、経験などにとらわれない様々なパン職人たちが日本中から参加します。
さらに、地方大会を勝ち上がった実力のあるパン職人たちが一度に集結する準決勝と決勝の当日は、パンそのもの以外にも焼成技術などの実技審査が加わるため、職人としての腕が試される緊張の一瞬なのです。
世界中の人に親しまれ、愛されているパン。しかし、当のパン職人たちは、早朝から長時間工房の中に閉じこもり、ひたすらパン作りに情熱を捧げる毎日です。同業他社やパン職人同士の交流の機会も少なく、また洋菓子業界に比べてコンクールなども少ないため、現役の職人として働いているにもかかわらず業界の情報には疎くなりやすいもの。
このような大会は、新しい製パン技術やアイデアを得るきっかけになったり、パン職人を志す人やパン職人としての技術をもっと高めていきたいと思う人たちにとっての新たな夢や目標にもつながるのです。
パン職人としての実力を試すため、また夢を実現させるためにも、次回の『ベーカリージャパンカップ』出場を目指してみませんか?
【参考サイト】
・おいしいパン.net – パン食普及協議会
http://www.oishii-pan.net/bakery-japan-cup/
パン職人の求人募集はこちら
https://www.patissient.com/jobpost/type/パン職人/