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インタビュー

洋菓子協会が運営する、パティシエのための「技術専門校」って知ってる?


今や、パティシエを目指す=専門学校というのは一般的な流れとして定着してきています。もちろん、製菓理論を知った上で実務に就く方がパティシエも雇い主も安心です。しかしながら、実際に働き始めてから「学校で勉強したはずだけど…なんだっけ」「もっとちゃんと聞いておけばよかった…」と思うこともあるはず。

そんな若手パティシエをはじめ、「同じ職場の人にも今さら聞けない基本的なこと」を学び直したい中堅からベテランまで、プロフェッショナルの「明日に役立つ技能の強化」を目指しているのが一般社団法人兵庫県洋菓子協会の運営している「洋菓子技術専門校」です。今回は、パティシエント編集部が技術専門校の授業にお邪魔してきました。専門校ではどんなことが学べるのか、その目的、通うメリットなど詳しくお伝えしていきます。

技術専門校の目的とは?

まず、お話を聞いたのは兵庫県洋菓子協会の事務局長を務めている東 芳宏さん。
技術専門校の成り立ちや目指していることなどを伺いました。



「昔は今ほど専門学校がなく、パティシエは栄養学や原材料について専門的に学ぶことができませんでした。そこで、共同訓練の場を設け、「知識と技術と志のある有能な技術者づくり」によって洋菓子づくりに携わる若者の能力を高め、修了後の資格制度による社会的にも認められる業界の最高水準を行く技術者のプライドと責任感を高め、同時に洋菓子業界発展を目的として誕生したのが『技術専門校』です」

開校は1971年。集合訓練は毎年5月中旬より10月下旬までの平日、100日以上にも及ぶ「学びの場」を、今なおパティシエたちに提供しているそうです。

「実技だけではなく、基礎理論を考え直したり材料学に目を向けたりなど、普段忙しくて考えられない“細かなこと”の深堀りを目指しました。また、ある店では、仕事ですから時には同じ作業が続く事もありますが、専門校に来ることによってより幅広く学び視野を広げる事も出来るのではないかと思います。だから若い内に専門校に来てもらい、焼き菓子、生ケーキ、チョコレートやアメ細工も…と幅広く教えて、一人前のパティシエに育成したいと考えています」

同じ職場では身に付く技術に偏りが出てきてしまうことを懸念した各店オーナーの想いも考慮して、専門校は運営されてきました。さらに、現役パティシエだけでなく「製菓技術を身に付けたい」と考える一般聴講生や非正規社員(パート・アルバイト)の方も受け入れているとのことです。

ある日の授業「ピエスモンテ」の様子

では早速、授業の内容をご紹介していきます。

授業は平日の午後6時~9時半まで。ほとんどの生徒が、パティシエとして働いているそうです。もちろん勤務と通学の両立を考慮して、繁盛期(11月~12月)は休校期間。授業は焼き菓子、仕上げといった日常業務に役立つ基礎から、アメ細工、チョコレート、マジパンといった工芸菓子まで幅広い実技に加えて、栄養学や環境衛生、素材への理解などの座学も組み込まれています。また、校外研修として製粉所や大手企業の工場への見学もあるそうです。ジャパンケーキショーの見学を兼ねた「修学旅行」など、行事も意外に豊富。

さて、取材日(9月13日)のテーマは「ピエスモンテ」です。



ピエスモンテは全5回に分けられており、この日は4回目。生徒全員で手分けして作品を創り上げることを目指します。自分のやるべきことが分かっているため、作業スタートは非常にスムーズ。各自、テキパキと準備をして作業に取り掛かります。



細かい作業ばかりなので、教室は静か。粉糖、水、ゼラチンを練り混ぜ、粘土状にしたパステヤージュを平らにし、各担当のパーツを作っていきます。基本的に、作業は生徒たちの自主性に任せているような印象を受けました。ただ、苦手だと見受けられる作業であったり、キレイにできない、と悩んでいたりすると指導員の先生がアドバイスします。



この日、指導に回っていたのは兵庫県宝塚市で『菓子工房みわあおに五月台4丁目』を営む三輪青丹先生。宝塚ホテルの製菓長を務められた経歴を持つ実力者です。ヨーロッパ中をヒッチハイクで回った経験もあり、実力はもちろんですが人生経験もかなり豊富そう。

三輪先生のほか、大手洋菓子企業の製菓長や有名パティスリーのシェフ、レストランのオーナー、また座学では原材料製造メーカー・大学教授など一流の講師・指導員より、あらゆる角度から「お菓子作りとは?」を深く考えていきます。パティシエの世界を広げ、楽しみながら学べるように、と常に試行錯誤しながら授業を考えているのだとか。

集中しつつも、時には生徒同士で作業を協力し合ったり、苦手なところをフォローしたり。年齢も経験も性別も様々ですが、和気あいあいとした雰囲気が垣間見ることができました。

※少しずつ出来上がるピエスモンテ。
残念ながら完成形を見ることはできませんでした。



ちなみに、去年の作品がこちら。
仕上がりのデザインは少々異なるようです。

生徒の皆さんが感じている、技術専門校のメリットは?

技術が身に付く。知識が深まる。そう分かっていても、実際に働きながら毎日通学するのは大変なのでは?そう思い、ある生徒の方にお話を伺いました。

「確かに大変ですね。でも、充実します。技術専門校で指導してくださる方は、自分の店のシェフとは違う観点を持っています。指導を受けるたびに『こんなやり方もあるんだ』『そんな考え方もあるんだ』と、本当に勉強になるんです」

仕事としてのお菓子作りはお客様のため。専門校でのお菓子作りは自分の成長のため。色んな指導員との出会いの中から新しい技術や知識に触れること、そして技術研鑽に集中できる環境があるのは、生徒にとって大きな魅力のようです。そのほかにも、大きなメリットがあるとのこと。

「ここで出会った人たちは、いわゆる『同期』なんです。小さな店では、入社するのは1人だったり2人だったり少なくて、あとはみんな先輩。自分が壁にぶつかったり苦しんでいたりした時、気軽に話せないことがあります。でも、技術専門校に来たら同期のメンバーに相談できるんです。ほかの店の事情も聞きながら、支え合っているという感じ。吐き出すだけでもスッキリして、また頑張ろう!って思えるから不思議です」

実は、これは洋菓子協会の狙い通り。技術専門校という名称なだけあって、技術を磨くための場ではありますが、技術とともに最も大切に してほしいのは「仲間作り」だそうです。技術専門校に通う人たちは、各店の次世代を担う幹部候補生たち。しかし、リーダーとして店を引っ張る立場になった時、技術以外の壁にぶつかることも多いそうです。その時、相談したり助け合える仲間がいるに越したことはないという考えから、生徒間での交流を重視した授業が構成されていると話してくれました。

まとめ

46年間の歴史を重ねる兵庫県洋菓子技術専門校。その中で、パティシエだけでなく和菓子職人やパン職人、食品メーカーの開発者、また「販売経験はあるけど製造は未経験」という方まで、たくさんの方が洋菓子の製造を深く、そして楽しく学び卒業しています。

働きながらの通学は、最初は誰もが不安に感じるそうです。しかし、「仕事をして初めて気づいた疑問」を解消し、世界を広げることで自分の仕事に自信を持てるようになるはず。今、仕事で壁にぶつかっている人、悩みや不安を抱えている人は、技術専門校を活用してみてはいかがでしょうか。

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