【転職活動を短期的に終わらせる】成功率をあげる“複数応募”のススメ

  • 就職活動

みなさんは転職活動時、複数企業の選考を同時に受けた経験はありますでしょうか?
中には製菓・製パン専門学校出身での”ならわし”から「一人一社制(一社専願制)」が当たり前だと思ってた」という方もいるかもしれません。

しかし、近年では転職活動で複数企業に同時に応募することは、めずらしいことではありません。これはパティシエ・パン職人の転職活動でも同じことが言えます。

転職サイトのデータによると、転職活動中の一人あたりの応募社数は平均8.4社。(※マイナビ調べ)
今や転職活動中の複数求人への応募は当たり前になっているのです。

では、そもそもなぜ複数の求人に応募する必要があるのでしょうか?
一社への理解を深め、じっくりと転職活動を進めたい気持ちもわかりますが、複数企業に応募することの最大メリットは、なんと言っても「効率の良さ」です。

パティスリーの場合は、面接→内定の選考フローを取っているところも多いですが、大手企業や人気案件の場合、一般的に選考は書類選考→一次面接→二次面接→内定と複数のフローを辿ります。
その中で書類選考の通過率はおおよそ30%、一次から二次までの通過率もおおよそ30%、二次から内定までが50%くらいだと言われてます。

つまり、ひとつの企業に50名の応募があった場合、書類選考を通過するのはわずか15名。うち一次通過が4〜5名で、内定はたったの2〜3名しかもらえない計算になります。
この時に一社しか応募していないと、選考に落ちるたびに振り出しに戻ってしまい、転職活動期間が長引いてしまう可能性があります。複数応募している人と比較して、選考スピードが落ちることも懸念されます。

また、選考に進めたとしても実際に面接を重ねていくたびに「思ってた雰囲気と違う」や、「他の会社も見てみたい」と、思うようになるかもしれません。
そういった観点からも、転職活動をする際は、複数企業の選考を同時に進める方が増えているのです。

2社以上から内定が出た場合、
どうすればいいの?

複数の選考を同時に進めていると、2社以上の企業から同時に内定が貰えるとこともあるでしょう。そういった場合、どちらかの企業には”お断り”をしなければなりません。

「一度内定をもらうと断れない」そう思う方も多いかもしれませんが、結論から言うと内定辞退に問題はありません。
ただし、選考に時間を割いてくれた企業や採用担当の方に誠意をもって、面接のお礼と辞退の旨をお伝えしましょう。言うまでもなく、連絡せずに音信不通になることはマナー違反です。
電話が繋がらなければメールでも連絡しておきましょう。

内定辞退のお断り文言例

XX株式会社
採用担当 XX様

お世話になっております。
内定の通知をいただきました(自分の名前)と申します。
採用担当の○○様はいらっしゃいますでしょうか?

―担当者にかわる―

この度は、内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございます。
大変申し上げにくいことなのですが、御社よりいただきました内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。

ー理由を聞かれるー

転職に際し、私が今後どのように社会に貢献できるかを真摯に考えたところ、別の企業とのご縁を感じ、他社への入社を決意いたしました。
本来ならば、直接お詫びに伺うべきところですが、取り急ぎお電話でご連絡を差し上げました。申し訳ありません。

「他企業の選考も受けてる?」と聞かれたとき、
なんて答えればいいの?

企業の選考中に「他企業の選考にも進んでいますか?」と、聞かれることもありますよね。そんな時はどう答えればいいのでしょうか?

ここで理解しておくべき点は「複数企業の選考を同時に進めることは、マナー違反ではない」ということです。
面接官のそういった問いに対して、あなたが「他の企業の選考も受けている」と答えた場合、大抵の採用担当は「そうなんだ」くらいにしか思っていません。

むしろ、企業が心底あなたを採用したいと思っているなら、「他社に行ってしまう前に、もう少しいい条件を提示しなければいけないのでは?」と考えることさえあります。

企業にとってもあなたの採用を検討する上で、慎重な判断材料のひとつになりますので、聞かれた場合は素直に答えましょう。
ただし「他社の選考も進んでいる=今の選考が有利に進む」という訳ではありませんので、嘘は絶対にNGです。

「応募する前に聞きたいことがある」そんな理由で応募するのもアリ

「応募すること=選考へ進むのが前提」と思っている人も多いのではないでしょうか?
しかしながら、採用担当者の中には「まずは問い合わせだけでもいい」と思っている人も多くいます。

求人票を見ていると「経験必須と書いているが、どの程度の経験があればいいのか?」「給与応相談と書いているが、自分の経験だとどのくらいが目安なのか?」など、応募前に聞いておきたいことが、たくさんありますよね。

そんな時は、思い切って求人の応募ボタンから問い合わせてみましょう。
電話でもメールでも「そちらへの応募を検討しているのですが、お伺いしたいことがあります」と伝えれば、企業は快く答えてくれるはずです。

聞きたいことが聞けたら「ありがとうございます。もう少し検討させていただいてもいいですか?」と伝えれば問題ありません。
※お店が忙しいであろう仕込みの時間帯など、考慮してお問い合わせくださいね

問い合わせ先が、採用予定人数が少ないお店・企業かもしれませんので、迷ったら応募してしまうのも吉。転職成功への一歩になるかもしれません。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

皆さんが転職活動時に仕事内容や職場の雰囲気を、じっくり見定めてから入社を決めるように、採用する企業やお店も、なるべくあなたのギャップを無くしてから選考→入社へと進んで欲しいと考えています。

面接は、言わば「お見合い」のようなもの。

あくまで互いが「長く付き合えそうか」見極める場であり、応募する側も、採用する側も、対等な立場であるべきなのです。どちらかが一方的に選ぶ場ではありません。

効率のいい転職活動はあなたのためにもなり、企業のためにもなります。せっかくの機会ですから、一社でも多くの企業やお店との接点を持ってみてくださいね。

written by

なつ

1992年生まれ。PATISSIENTの編集ライター。求人業界一筋で7年目になりました(^^)
皆さまに少しでもお役立ていただける情報を発信するべく、まだまだ頑張ります!

ご意見・ご感想はこちら

パティシエントとは

パティシエントは、洋菓子・パン業界で働くすべての人の働くと学ぶを応援するサイトです。
夢や働きがいがあっても、離職率が高い洋菓子・パン業界。離職の理由に多く挙げられるのが、人間関係や労働条件のミスマッチです。
パティシエントは「どこで」「だれと」「どんな風に」働くのかがイメージできるリアルな求人情報や、仕事に役立つ業界内の様々な情報をお届けすることで、パティシエ・パン職人・販売スタッフをサポートします!
また、業界専門の転職エージェントがあなたにピッタリのお仕事を紹介する「転職支援サービス」を通して、より良い職場との出会いもサポートしています。