※この記事は2020年6月下旬に行った取材を元に制作しております。
就活を本格的に始める学生の皆さんを応援するシリーズ企画第15回目。今回は兵庫県芦屋市を中心に、県内8店舗を構えるベーカリー『ビゴ』の本店を伺い、昨年春に入社した製造スタッフ・和田さんにお話を聞きました。
これから就活をする専門学生さん、そしてパン職人を目指す方、先輩たちの言葉をヒントに自分が目指す道を考えてみてください。
今回話を聞いた先輩パティシエ
和田 隆徳さん(21歳・2年目)
みかしほ学園 日本調理製菓専門学校 製菓製パンコース 卒業。
2019年に有限会社ビゴ(兵庫県)入社。
1年目から全工程を経験。
段取りと周りを意識することを学んだ。
──今、主に担当している業務と1日の過ごし方について詳しく教えてください。
本店工場では、2階でダノワーズ系、1階でハード系を作っています。僕の担当は2階です。出勤したら生地をシーターで伸ばして、カットや型抜きなど焼成前の準備から始めて、他の生地の発酵、それから順次焼成していく…って感じですね。それからは1階に降りて翌日分の仕込み、また2階に戻ってきて生地の発酵、冷蔵庫に入れていた分の生地を分割していきます。

──やることが盛りだくさんですね…!
そうですね(笑)。そこから先も、ルヴァンクロワッサンのカットをしたり、ダノワーズクロワッサンの準備をしたり…合間を見つけて具材の補充したり。なので、仕込み、分割、成形、焼成、すべて携われる職場ですね。2階にはもう一人、僕と同じくらいの時期に入社した方がいて、二人でなんとか頑張ってます。
──それだけの工程をこなすために、意識していることはありますか?
他の3〜4店舗分の一部商品の製造もしているんで、配送時間に間に合うように、効率と段取りはすごく大事です。ただ、なかなか難しいんで、まだ一人前とは言えないんですけど…。あとは一つひとつの作業で「ここまでに終わらせる」と時間を区切ることを意識してます。
──入社したら、1階か2階か支店か…に配属されるんでしょうか?
いえ、新卒や経験が浅い人は2階から、または支店からと聞いてます。僕と同期入社した人は、大丸の店舗で製造しています。色々経験して、技術がついてきたら1階のハード系を担当するみたいです。なので、1階には10年以上とか、手の早い先輩ばかりです。
──2年目にして全工程を経験できるのはすごいですね。
どんどんやりたい人にはすごくいいですよね。僕自身も、責任感みたいなものがだんだんついてきました。この1年で、ちょっとだけ視野を広げて周りを見れるようになった気がします。ほんのちょっとですけど(笑)。

地元か、関西か。
インターンの楽しかった経験が決め手に。
──和田さんの就活について教えてください。
学校に入学する前はケーキ屋さんで働きたいな、と思ってたんですけど、学校でパンを習う内に楽しくなって、ベーカリーで探し始めました。会社説明会にも参加したり、色々見て回ったんですけど、実家が島根で。関西で就職するか地元に帰るか、それとも間をとって山口県あたりか、悩んでましたね…。
──まず、働く土地で悩んだんですね。いずれ島根県に帰ろうと思っているんですか?
父親が年中あちこち飛び回るような料理人で、「10年後に帰ってきていいよ」って言われているので、それくらいには。島根に帰ってからも、なんらかの形でパンに携わっていたいと思います。今のうちで色々経験しておきたいですね。

──ベーカリーの中で、ビゴを選んだ理由はなんですか?
学校の先生が社長と知り合いで、勧めてくれたのがきっかけです。それで、クリスマス期間に1週間インターンに行って、働くイメージもついて、なにより楽しかったので。
──では、就職先を決めたのがクリスマスのあと、ということですね。
遅い方ですよね(笑)。それまでズルズル悩んでしまってました。でも(インターンで)動いてみたら、自分の気持ちに整理がつきました。今は1階にいる先輩たちの背中を追いかけて、少しでも手を早く動かせるように成長するのが目標です。
──ありがとうございます!最後に、今就活中の方にメッセージをお願いします。
完全に僕の体験談ですけど(笑)、気になったらまず働いてみるのがいいんじゃないかな、と思います。アルバイトでもいいし、研修でもインターンシップでも。行動して、職場の動きを体感するとやりたいことが決まるはずです!頑張ってください。

ビゴの店も参加する「オンライン合同企業説明会」開催!
7月26日(日)〜28日(火)の3日間、兵庫県洋菓子協会が主催する「オンライン合同企業説明会」が開催されます。
今回ご紹介した『ビゴの店』も参加しますので、直接話を聞いてみてくださいね。
↓イベント詳細・参加申込はこちらから↓
※上記イベントは終了致しました。