パティシエにとって“正念場”ともいうべきクリスマスシーズン。そろそろ本格的な準備に入っているお店も多いのではないでしょうか。
各高級ホテルも、個性を生かしたクリスマスケーキを続々と発表しています。今回は10月4日に行われた「ウェスティンホテル東京 2018クリスマスメニュー先行試食会」に潜入。全11種類のクリスマスラインナップをご紹介します!また、商品開発のちょっとした裏話をシェフに聞いてきました。
2018年のテーマは「ウェスティン クリスマス ワンダーランド」
今年は平成最後のクリスマス。ウェスティンホテル東京では「ウェスティン クリスマス ワンダーランド」というテーマで、定番から新作まで個性豊かなクリスマスケーキコレクションを展開します。
豪華!数量限定コレクション
まずはじめにご紹介するのは、ウェスティンホテル東京でも数量限定の特別なケーキ。大人数でも楽しめるパーティー仕様で、豪華さもひと味違います。
クリスマスショートケーキ(限定5台)

豪華3段仕様、純生クリームで仕上げたショートケーキ。土台はスクエア型、その上は丸型を重ねています。

今年はミレニアムということもあり、「パーティーで盛大にクリスマスを楽しむ方も多いのでは」と担当シェフ。大人数でもしっかりいきわたるようにと、いちごやベリーがたくさん使われています。小さなサンタや雪だるまの飾りはお子さんも喜びそう。
(24㎝×32㎝、21㎝、12㎝3段 38,000円(税別))
プレミアム フォレノアール(限定5台)

グリオットチェリーとチョコレートクリームを、チョコレート生地でサンドしたスクエアの上に横たわるのはブッシュドノエル。モチーフにした木の顔はなんとも表情豊か。

砕いたチョコレートチップで華やかさたっぷり。チェリーとキルシュの芳醇な香りが楽しめる、大人向けの仕立てになっています。
(24㎝×32㎝ ノエル型26㎝2段 36,000円(税別)※アルコール使用)
ショートケーキコレクション
ラズベリーショコラ

濃厚なチョコレート生地にラズベリージャムをサンド。酸味と苦味のバランスを考えた、絶妙なチョコレートケーキ。
見た目はザッハトルテのようですが、アプリコットジャムではなくラズベリージャムをはさんでいるのが特徴です。
(15㎝ 5,100円(税別) ※アルコール使用)
ストロベリーショートケーキ

ウェスティンホテル東京で一番人気のストロベリーショートケーキ。いちごピューレ入りのクリームをサンドしており、ほのかな甘みと酸味、純乳脂肪の生クリームでふんわり仕上げた上品な口当たり。
(15㎝ 5,100円(税別))
サンタショートケーキ

定番のショートケーキにサンタや雪だるまをのせて。クリスマスのワクワク感が伝わる華やかさです。
(15㎝ 5,300円(税別))
スクエアケーキコレクション
フレジェ

ほろ苦い抹茶生地にコクのあるピスタチオのバタークリームを組み合わせたフランス風ショートケーキ「フレジェ」。
いちごは上面だけでなく、断面にもたっぷり。緑・赤・白のクリスマスカラーはパーティーでも映えそう。「かなり贅沢にいちごを味わえる」と、シェフも自信をのぞかせる一品です。
(26㎝ 10,600円(税別)※アルコール使用)
モンターニュ ネージュ

真っ白な雪山(=モンターニュ ネージュ)をイメージしたチーズケーキ。チーズスフレ生地に2層のフロマージュブランのクリームをのせ、生クリームとヨーグルトクリームで仕上げています。飾りはホワイトチョコレートでかたどったスノーマン。雪だるまではなく“雪男”モチーフなのがポイント。 今年で3年目になる、大人気ケーキなのだそう。
(26㎝ 6,500円(税別))
ブッシュ ド ノエル オレンジノアゼット

オレンジ香るクリームをヘーゼルナッツ風味のチョコレートで包み込んだスタイリッシュなケーキ。

底部分はダックワーズ生地と、サクサク食感が楽しめるチョコレート生地になっています。
(26㎝ 7,400円(税別)※アルコール使用)
リースケーキコレクション
マロン ※アルコール使用

リースを模した、しっとり感のあるバターケーキは3種の展開。サンドされているクリームにはこだわっており、フレッシュバターを使用。さらに砂糖も通常の半分の量におさえることで、絶妙なとろけ具合になっています。こちらはマロンクリームバージョン。栗やキャラメルマカロンで飾られています。
ルージュ(左)

ラズベリー風味のクリームをサンドした軽い口当たりの「ルージュ」。いちごとレッドベリー、ラズベリーマカロンでかわいらしい仕立てです。
ショコラ(右)

右奥の「ショコラ」はチョコレートクリームをサンドし、ブラックベリー、チョコレートマカロンをトッピング。砕いたチョコが食感の楽しさを生みます。
(各18㎝ 7,600円(税別))
クリスマスブレッドも充実
パンドーロ(左)、ベーカリーシュトーレン(中央)、パネトーネ(右)

シーズンに欠かせないクリスマスブレッドも。ウェスティンホテル東京オリジナルのシュトーレンは昨年までペストリーが担当していましたが、今年からベーカリーが担当することになったそう。生地の中にはドライフルーツやマジパンがぎっしり。外側サクサク、中はしっとりしています。
・パンドーロ(左:2,200円 税別)
・ベーカリーシュトーレン(中央:3,600円 税別)
・パネトーネ(左:2,800円 税別)


・プレミアムカマンベールチーズブレッド(左:4,800円 税別)
・シェーブルチーズブレッド(中央:4,800円 税別)
・ポンレヴェックチーズブレッド(右:3,800円 税別)
参考:2017ウェスティンホテル東京 クリスマスケーキコレクション
テーマの構想は1年がかり

レストランやラウンジ、宴会など、ホテル内すべてのペストリーアイテムの指揮を執るエグゼクティブ ペストリーシェフ・鈴木一夫さんに、今年度のコレクションについてのお話をお聞きしました。
構想はいつ頃から考えますか?とお聞きしたところ、「クリスマスケーキに関してはもう明日から来年のものを考える」という鈴木シェフ。ほかのホテルのラインナップを見つつ、テーマの統一感、バランスを考えながら確実に前倒しで考えて、完成度を高めていくと話してくれました。
アイデアは「練る」というより、お客様が求めるニーズに応じて。お客様と直接触れ合える現場に積極的に出ることで生の声を拾うそう。
「ブティックやビュッフェでケーキを選んでいるときにポロっと出るお客様の言葉が、核心をついていることもあるんです」。
また、インターネットやSNSのクチコミも定期的にチェックし、多角的な情報を得てケーキづくりに取り組んでいるとのこと。お客様が欲しい、食べたいと思えるお菓子を1年がかりで研究しているんですね。
まとめ
定番から豪華なもの、独創的なケーキまで、まさに「ワンダーランド」にふさわしいテーマでまとめられていたウェスティンホテル東京のクリスマスコレクション。このほかに、「クリスマスハンパー」と題したバスケット入りのギフトアイテムを販売。ホテル内のレストランやラウンジでは限定コースやカクテルを提供ありと、クリスマスカラーに染まります。
大変でもあり、楽しみでもあるクリスマスシーズン。もう間もなく到来です!