緊急事態!上司を頼りたいけど…迷った時に思い出して欲しい“報連相”

  • 新人パティシエ

洋菓子業界に限らず、仕事にはチームワークや連携が必要です。
といえども、パティシエが身を置く職場は、上下関係が厳しいところが多いのではないでしょうか。
「何か言って怒られるのが怖い」と感じて、シェフや先輩とうまく信頼関係を築けない方もいるかもしれません。

そんな中、言い出し辛いような大失敗をしてしまったり、自分では判断できないような緊急事態に遭遇したりしたら、どうすればいいのでしょうか。

そこで必要となってくるのが、「報告」「連絡」「相談」。
いわゆる「報連相」です。
仕事においてコミュニケーションの基本とされている報連相は、実は信頼関係を築くことにも欠かせないものなのです。

もしも「怖い上司」とコミュニケーション不足のまま、報連相を実行しないでいると、どうなってしまうのでしょうか?

やってしまった!自分が大きなミスをしてしまったとき

「あれ?もしかして、生クリームに砂糖を入れ忘れたかもしれない…」

でも怖くて言い出せない。どうしよう。
上司がいない時に、ちゃんと砂糖が入っているかこっそり確かめよう。

なんて考えているうちにその生クリームを使ったケーキがどんどんと仕上がって店頭へ。
確認できないまま時間は過ぎてしまい、気付いた時には

「クリームが全然甘くないんだけど!!」

と、複数のお客様からクレームが。

「今日の生クリームを立てたのは誰?」
こっぴどく叱られ、その日の仕込みはいくつもやり直しに…

上司や同僚だけではなく、お客様にまで迷惑をかけることになり、忙しい職場の空気は険悪に…。
気付いた時にすぐに言えば、ここまでおおごとにならなかったかも…
なんて、後から思っても遅いのです。

このように、作業や他人に影響を及ぼすような自分のミスに気付いたとき、怒られることを恐れて報告せずにいると、それが原因でさらに問題が大きくなってしまうことがあります。

隠したり誤魔化したりしてその場を取り繕ったとしても、ミスがあったという事実は後に必ず発覚します。
更に隠蔽をしたことが上司に伝わった場合、あなたの信用は大きく下がってしまうでしょう。

そんなことが積み重なってしまうと、上司からは辛辣に接されるようになったり、仕事を任せてもらえなくなったりするかもしれません。
日頃から職場がギスギスとして息苦しくなってしまい、しまいには困った時にも頼れない、助けてもらえない、なんてことになったら…。
想像するだけで辛いですよね。

大切なのは、まず自分の否をしっかりと認め、気づいたらすぐに報告をすること。
明確な反省の意をもって適切なタイミングで報告・相談をすれば、上司も向き合ってくれるでしょう。

普段から報連相をしっかりと行うことが、信頼関係を築くための重要なカギとなります。
職場での信頼関係ができて、自分の課題点や仕事の悩みも相談できるようになれば、自然とステップアップに繋がっていくのではないでしょうか。

緊急時、自分では対応できないかも…と思ったとき

「プレートが落ちてケーキが崩れていた…」
「商品に毛髪が入っていたんだけど!」

日頃どんなに神経を使って真面目に仕事をしていても、稀にこういったお店にとって致命的なクレームが発生してしまうことがあるかもしれません。

もしあなたがお客様から直接クレーム対応を求められた場合、相談することを恐れて自分の判断だけで間違った対応をしてしまうと、そのお客様からのお店の信用はなくなります。
二度と訪問してもらえないだけでなく、「あのお店は商品も対応も悪かった」なんて口コミが広まって、 お店全体が大きくイメージダウンしてしまう可能性もあるでしょう。

自分の判断がお店の看板に泥を塗ってしまうことに…
そんなことは絶対に避けたいですよね。
ここでも「報連相」が重要になってきます。

クレームは自分ひとりの力で解決しようと思い込んではいけません。
直接クレームを受けたら、まずはお客様に不快な思いをさせてしまったことに対して、お店の人間として「大変申し訳ございません」と誠意をもって謝罪しましょう。

そしてクレーム対応の指導を受けていない場合は、すぐに店長などの責任者に連絡・相談し、必要に応じて適切な対応ができる人に引き継ぐ、といった対応を早急に進めましょう。
お客様は時間を割いてクレームを入れてきているので、その後の事実確認や作り直し、返金手続きなどの対応に関しても、スピーティーに進めることが重要となってきます。

また、普段から指導を受けていて、お客様の要望に対してその場ですぐに対応できたとしても、後に必ず報告をするべきでしょう。
クレームが収束したら、社内で原因を探り、再発防止のために具体的にどうすればいいか、などをしっかりと相談してみましょう。

実際のクレーム対応は普段からの指導の有無や職場形態によって変わってきます。
いざというとき焦らず対応できるようにするためにも、コミュニケーションの一環として、普段からクレーム発生時の対応について確認しておくと良いかもしれませんね。

こういった報連相をこまめに行い、日頃の改善すべき問題点や課題と向き合うことで、お店全体の連携を高めて、お店も自分自身も成長していけるのではないでしょうか。

まとめ

仕事における「報連相」は困った時に助け合えること、普段から何でも相談できるような関係性を築くためにも必要不可欠だと言えます。

大きな失敗や問題に直面したとき、それを適切に解決して改善していくためには、日頃から職場の人と意見を交わし合い、コミュニケーションを取って信頼関係を築いておく必要があるでしょう。

共に働く職場の人達だけではなく、ケーキを買ってくださるお客様から信頼されるためにも、報連相を始めとしたコミュニケーションを大切にして、「より良いお店作り」に繋げていきましょう!

written by

NGT(仮)

PATISSIENTの新米ライター。パティシエ経験者。お菓子とお絵描きと睡眠がすべて。
実体験を元に、働くみなさんの心に寄り添える記事作りを目指します!

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