【若手パティシエの働き方Vol.11】高い技術が身につく店で成長したい。──厳しくも楽しい、パティスリーで働く理由。

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※この記事は2020年7月上旬に行った取材を元に制作しております。

就活を本格的に始める学生の皆さんを応援するシリーズ企画第11回目。南大阪エリアに2店舗を構える『菓子工房T.YOKOGAWA』にお邪魔しました。案内してくださったのは勤めて17年目の大ベテラン・松阪さん。その松阪さんが「期待の新人です」と紹介してくれたのが、今回の先輩パティシエ・村上さんです。

今年入社したばかりのニューフェイスに、今のお仕事や感じていることをお聞きしました。これから就活をする専門学生さん、そしてパティシエを目指す方、先輩たちの言葉をヒントに自分が目指す道を考えてみてください。

今回話を聞いた先輩パティシエ

村上 春真さん(20歳・1年目)
大阪調理製菓専門学校 卒業。
2020年に菓子工房ティ・ヨコガワ(大阪府)入社。

1年目でオーブンを担当。
失敗と成功を経て仕事を学ぶ日々。

──今、主に担当しているお仕事について教えてください!

僕は今、和泉中央店の2階でオーブンを任せてもらってます。1年生は最初、半年から1年くらい計量や型の準備とか、製造補助から仕事を覚えていくんです。1年単位のローテーションと聞いていて、僕も入社してすぐは計量をやってたんですけど、オーブンに空きが出てイレギュラーで担当になりました。大役を任されて重圧を感じてます(笑)。でも、1年目からオーブンができるなんて思ってなかったので、めっちゃヤリガイあります。

──確かに1年目でオーブンを任せてもらえるとは、すごいですね。

同い年の友達に聞いてみても、オーブンをさせてもらえるのは珍しいみたいです。ただ、やっぱり難しいと感じてます。生地の種類、その日の気温、湿度によって全然焼き上がりが違うんですよね…。最近は天候がころころ変わるので、見極めがなかなかできなくて。うまく焼けないことが続いて、しんどいな…って思うこともあります。焼き上がりは所属長に都度確認してもらいながら、自分でも「これならOK」と判断できるラインを探ってる段階です。少しずつ成功することも増えてきたので、この確率を上げていけるようにしていきたいですね。

──村上さんの1日の過ごし方を教えてもらえますか?

まず朝来てから、スポンジシートの生地をあげます。それから型の準備をしたりモンブランのクリームを作ったり…窯出しして、シュークリームを焼く。大体、ここまでが朝の準備で、自分の仕事です。終わってないと後々響いてくるんで、できるだけ終わらせておくようにしてます。それからはフィナンシェとかマドレーヌとか焼き菓子類をじゃんじゃん焼いていきます。

僕らは2階の焼場にいますが、例えば1階が終わってなかったらヘルプに行ったり、逆に来てもらったり。店全体の仕事が終わったら帰る、って感じです。17時半を目標にやってますけど、早く終わる時もあれば、まぁ…終わらない時も…ありますよね…(苦笑)。

──今後の目標を聞かせてもらえますか?

岸和田店に松阪さんって大先輩がいて、時々和泉中央店にも来てくれるんです。現場がちょっとピリついてる時、松阪さんが見計らったように来て空気を和ませてくれたりして。僕たち新人にもほんとに気さくに接してくれるし…自分も松阪さんみたいに明るいムードを作れるような存在になりたいなと思ってます。あとは、自分の仕事にもう少し余裕ができたら、コンテストにも出場したいです!

レベルの高い仕事がしたい!
「厳しさ」を選んだ就職活動。

──村上さんの就職活動について聞かせてください。

僕はパティスリーを希望していて。ティ・ヨコガワに興味を持ったのは、学校内での企業説明会に松阪さんが来てくれて、話を聞いてすごくいいなと思ったからです。

──具体的に、どういうところに魅力を感じたんでしょうか。

元々、厳しいところで修行したい、と考えていました。多少厳しくても、苦しい経験をしてでも、高い技術が身について成長できる環境で働きたかったんです。ティ・ヨコガワはケーキのクオリティが高くてコンテスト参加も盛んで、レベルの高い仕事が学べるんじゃないかと思いました。

──実際に働き始めて、厳しいと感じていますか?

バイトと同じ感覚でいると厳しいと感じるかもしれません。楽しいだけじゃないんですよね。自分がひとつのことをしている間に、先輩がその3倍の仕事をこなしているのを目の当たりにすると、「自分、社会ナメてたな」って痛感します。そういう意味で落ち込むこともありますけど、先輩は楽しい人ばかりなんですよ。ノリがいいというか…インターンの時に「波長が合うな」と感じたのも入社を決めた理由です。

──では、インターンに行ってすぐに決断できたんですね。

そうですね。内定をもらって、クリスマスシーズンにバイトもさせてもらって。昨年はケーキの種類ごとに5000台くらい振り分ける作業をして、家に帰ったらすぐに倒れこみました。すごい店で働くんだなと、改めて思いました。

──ありがとうございます!最後に、今就活中の方にアドバイスやメッセージをお願いします。

そうですね…意外と考えないかもしれないんですけど、お店の方には当然「採用枠」っていうのがあって、雇える人数が限られてますよね。枠が埋まっちゃったら、いくら働きたいと思っても無理なんです。だから、とにかく早く動いた方がいいと思います。先生に頼りっきりにするんじゃなくて、自分からお店に電話したり。後悔のないように、好きなお店で働けるように頑張って欲しいです!

菓子工房ティ・ヨコガワも参加する「オンライン合同企業説明会」開催!

7月26日(日)〜28日(火)の3日間、兵庫県洋菓子協会が主催する「オンライン合同企業説明会」が開催されます。

今回ご紹介した『菓子工房ティ・ヨコガワ』も参加しますので、直接話を聞いてみてくださいね。

↓イベント詳細・参加申込はこちらから↓

※上記イベントは終了致しました。

菓子工房ティ・ヨコガワの求人情報(2021新卒)はこちら

パティシエ→→→https://www.patissient.com/job/667685

written by

あかざしょうこ

1984年生まれ。PATISSIENTの編集ライター。「人生の教科書は人」をモットーに、聞いたり書いたりしています。

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