パティシエの初めての一人暮らしTips!引っ越し費用や生活費はどのくらい?

  • 新人パティシエ
  • コラム

就職活動中、あるいは就職先が決まり新生活にむけて期待に胸を躍らせている学生のみなさんのなかには、就職したら一人暮らしを始めようと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

パティシエの初めての一人暮らし。何から始めたらいいのか、引っ越し費用はどのくらいかかるのか、実際の生活費はどのくらいになるのかなど、気になることはたくさんありますよね。

今回は、パティシエが一人暮らしを始めるにあたって事前に知っておきたい部屋探しから契約、引っ越しまでの流れや費用面、一人暮らしにかかる1ヵ月の生活費シュミレーションや節約のコツまでを、一挙ご紹介します!

「一人暮らし」と「下宿」、実は別モノ?!

混同されることもありますが、「一人暮らし」と「下宿」は実は違うもの。 まずは前提としてこのふたつの違いをチェックしておきましょう!

一人暮らしとは

一人暮らしは文字通り1人で暮らすことです。
自分で住む場所を探して契約するのが一般的で、「借り上げ社宅のように、企業や店舗が予め不動産会社から借りている部屋を借りるケースも。就職先の制度によっては、どちらか選ぶことができる場合もあります。

借り上げ社宅の場合は、同じマンションやアパートに職場の同僚が住んでいることもありますが、家賃面では自分で部屋を借りるよりも割安になるケースが多いです。

下宿とは

一方で「下宿」は、基本的に他人との共同生活のことを指します。 お店の上や近くのマンションを借りて職場の人と一緒に生活したり、お店の一室を借りて生活したり、下宿の形態は様々です。

共同生活となると、キッチン・トイレ・お風呂などは共用になりますし、部屋も1人1部屋ではなく2人で使う場合もあります。また、当番制や門限など色々とルールが決められているところもあります。寮で生活するようなイメージですね。

最近では、下宿制度があるお店は減っていますが、郊外の個人店などでは現在も住み込みや下宿制度を設けているケースもあるようです。

「家賃はどのくらい?」収入額から家賃を設定する

下宿ではなく、自分で家探しを始める場合「家賃」は実際にどのくらいかかるのでしょうか。 パティシエの場合は特に、早朝・深夜勤務になることもあるため、徒歩や自転車で通勤できるようにお店の近くに住む方も多いようです。
部屋探しを始める前に、「家賃はいくらまで出せるか」という家賃設定がしっかりできていると、候補となる物件を絞りやすくなります。

そこで、「家賃」の目安を考える際に知っておきたいのが、「管理費」について。 月々の支払いは「家賃」だけではなく、建物全体の設備を維持・管理をするための「管理費」も合わせた金額になります。家賃の目安は、この「管理費」も含めた目安額となりますので注意が必要です。

目安となる家賃の考え方としては、1ヵ月の収入(手取り)の3割までと言われています。 新人パティシエの場合、毎月のお給料が手取りで15万円~18万円とすると、家賃は4.5万円~5.4万円程度が目安になりますね。

(パティシエの給与・年収:https://www.patissient.com/consult/10077/

自分で部屋を借りる場合でも、就職先によっては「家賃補助制度があるところもあります。これは、家賃のうち毎月いくらか負担してもらえる制度のことで、大抵は毎月の給与と合わせて支給されます。 「家賃補助制度」がある場合は、その分をプラスして選択肢を広げたり、家賃を抑えておいて、生活費や貯金に充てることもできます。

この考え方は一例ですが、家賃は一人暮らしの生活の中で最大の固定費になります。 生活費や貯金額などを考慮した上で、毎月無理なく払える家賃を設定しましょう。

物件選びのコツは「生活において自分が何を大事にしたいか」を考えること!

まずは物件情報サイトで探す方が多いと思いますが、何千件とある情報の中から決めるのは初めて1人暮らしをする方にはちょっと大変ですよね。 ここでは「エリア・住環境」と「部屋の広さ・設備仕様」にわけてパティシエのライフスタイルから考える物件選びのコツをご紹介します。

エリア・住環境

パティシエの場合、勤務時間が早朝~深夜に及ぶこともあるため、職場へは徒歩か自転車で通勤できるところに住む方が多いので、住むエリアはある程度定めやすいかと思います。 また、パティシエの仕事は体力勝負。治安の良さ、駅や職場からの距離など「帰宅が遅くなっても安心できる住環境」と休日になるべく身体を休められるよう「スーパーや病院などの利便施設が近くにあるか」という点も重視すると、生活しやすいのではないでしょうか。

部屋の広さ・設備仕様

賃貸の場合は、部屋の「広さ」や「日当たり」などで家賃が変わってきます。 広い家に住むことは誰もが描く理想ではありますが、限られた家賃の中である程度満足のいく部屋を探さなくてはいけないのが実情です。

パティシエの場合、仕事で家にいない時間が長いことを考えると、「広さ」や「日当たり」よりも実用的な設備仕様を重視するのがおすすめです。 例えば、キッチンスペースやお風呂などの水回り。ワンルームで安ければ安いほど、浴槽がなかったり、洗濯機置き場が外だったりと、設備が簡素なものである場合が多いです。 また、バス・トイレが別になると、家賃相場があがる傾向も。全て希望通りの設備で考えると家賃は高くなってしまうばかりなので、自分が生活において何を重視したいかを考えて部屋選びをすることが大切です。

一人暮らしの準備費用

部屋の候補がある程度絞られたら、不動産会社へ連絡をして実際の部屋を見学したり、住環境を確認したりして契約へと進んでいきます。

家賃を支払えばすぐに住めるわけではありません。 契約の際には、家賃とは別に「初期費用」を大家さんや不動産会社に支払う必要があるのです。 ここでは家を借りるために必要な「初期費用」について見ていきましょう!

初期費用の目安

・敷金:家賃の1ヵ月~2ヵ月分
・礼金:家賃の1ヵ月分
・仲介手数料:家賃の1ヵ月分
・前家賃(翌月の家賃): 家賃1ヵ月分+日割り家賃(月の途中から入居した場合発生)
・鍵の交換代:1万5,000円~2万円
・保証会社・保険料など:1万円

初期費用としては、家賃の4~5ヵ月分くらいを目安にするとよいでしょう。 敷金・礼金・仲介手数料は「無料」となっている物件もあり、物件情報サイトにも明記されていますのでチェックしてみてくださいね。

引っ越し費用

ベッドや机、衣類などを新居へと運ぶための「引っ越し費用」は、荷物の量や季節によっても変わってきます。 大きな家具を運んだり、遠方への引っ越しの場合は、引っ越し業者に依頼したほうがいいでしょう。

引っ越し業者は、契約の際に不動産会社から紹介されることも多く、割引などの特典もあったりするので、そちらを利用するのがおすすめです。 逆に大きい家具の移動がなかったり荷物が少なかったりする場合に業者を使ってしまうと、割高になってしまう可能性があります。宅急便での配送なども検討してみましょう。 また、引っ越しシーズンである1〜3月頃は相場より高くなってしまうので、荷物量がある程度決まったら、数社に見積もりをとって比較して決めるのが、引っ越し費用を抑えるコツです。

家具・家電費用

初めての一人暮らしは、冷蔵庫や洗濯機などの家電・家具を購入するケースがほとんどだと思いますので、+αで費用がかかることを考慮しておきましょう。

引っ越す前に購入して現住居に届けてしまうと、引っ越しの際にまた配送料がかかってしまうので、引っ越し日に合わせて新居に配送してもらうようにすると引っ越し費用の節約に繋がります。 また、「配送料無料」などの特典やキャンペーンをしているお店もあるので、その点にも着目して家具・家電選びをするのもいいですね!

欲しいものを最初から全てを揃えるのは費用面でも大変ですので、まずは必要最低限のものだけ揃えるなど、優先順位を決めて新生活への準備をしていきましょう。

新米パティシエの1ヵ月の生活費はどのくらい?

無事に引っ越しが完了したら、いよいよ一人暮らしがスタートします! 電気・ガス・水道などの光熱費や食費はどのくらいかかるのでしょうか。 ある新米パティシエの実際の生活費内訳をご紹介しますので、参考に見ていきましょう。

1ヵ月の生活費内訳例

◇収入
・月給(手取り額):16万円

◆支出
・家賃(管理費込):4万8,000円
・光熱費:1万円 ※電気・ガス・水道代
・食費:4万円
・通信費:1万円
・日用品など:7,000円
・交際費:1万円
ーーーーーーーーーーーーーー
・合計:12万5,000円

この他に、奨学金を借りて専門学校に通っていた方は、奨学金の返済が発生します。 毎月の返済額は、借入金や返済期間によって異なるため個人差はありますが、1万5,000円~3万円程度。 返済期間を縮めたいところですが、無理をして身体を壊してしまっては元も子もありません。これから返済額などを決めるという方は、毎月の支出額を考えて決めていきましょう。

毎月の出費を少しでも抑えたい!節約のコツ

将来のための貯金や、急な出費に備えてなるべく節約したいのが正直なところ。 ちょっとしたやりくりのコツをご紹介します。

食費

やはり1ヵ月の支出の変動は食費にかかっているといっても過言ではありません。 工夫すれば1ヵ月1万円に抑えることもできますし、外食やスーパー・コンビニのお惣菜が中心だと、食費がかさむだけではなく、身体にも良くありません。
健康状態が悪化すると、病院代や薬代が発生し思わぬ出費にも繋がります。健康のためにも、なるべく自炊をして節約につなげたいところです。

ただ、パティシエの仕事は早朝から夜遅くまで勤務する場合もあり、現場で働く先輩パティシエの方たちからは「毎日自炊するのは大変」という声も。

始めやすいのは、休みの日に買い置きや作り置きをすることです。 インターネットやSNSで食材名を入れて検索するだけでレシピはたくさん出てくるので、料理が初めてという方でも大丈夫です!
食材などは、ちょこちょこ買うと支出が不透明になりやすいので、1週間分まとめて購入し、足りない分や傷みやすい食材だけ買い足すようにするのがおすすめ。 お肉はお徳用などを購入し、サランラップなどで小分けにまとめて冷凍しておくと使いやすいです。ご飯や作ったおかずなども小分けにして冷凍しておけば、お弁当にもそのまま入れられます。冷凍庫を活用して節約しましょう。

慣れない新生活のなかでいきなり100%自炊するのは大変ですので、少しずつ実践してみてください。

通信費

意外と知られていない通信費の節約。昨今は「格安スマホ」を提供している会社が増えていますよね。1ヵ月の携帯料金が1,000円台からというところもあるので、そちらに変更するだけで月々5,000円~1万円ほどの節約になります。

まずは、無理なくできることから始めて節約していきましょう!

まとめ

初めて一人暮らしをするにあたっての大まかな流れと、一人暮らしを始めるために必要な費用と実際の生活にかかる費用のことを中心にご紹介しました。

一人暮らしは炊事・洗濯・掃除など全部一人でやらなくてはいけないので、新生活との両立は最初は大変です。でも、仕事に慣れていくにつれ、生活リズムが身についてきます。

初めての一人暮らしは不安が大きいかもしれませんが、パティシエへの最初の一歩を踏み出したと考えると、不安も期待に変わっていくはず。パティシエとしてこれから新しい生活を始めるみなさんの役に立てると嬉しいです。

written by

mikako.

不動産会社勤務の新米ライターです。スイーツのなかでも特にチョコレートが大好きで、毎年サロショの売り場とセミナーに通い詰めています。これからよろしくお願いします!

ご意見・ご感想はこちら

パティシエントとは

パティシエントは、洋菓子・パン業界で働くすべての人の働くと学ぶを応援するサイトです。
夢や働きがいがあっても、離職率が高い洋菓子・パン業界。離職の理由に多く挙げられるのが、人間関係や労働条件のミスマッチです。
パティシエントは「どこで」「だれと」「どんな風に」働くのかがイメージできるリアルな求人情報や、仕事に役立つ業界内の様々な情報をお届けすることで、パティシエ・パン職人・販売スタッフをサポートします!
また、業界専門の転職エージェントがあなたにピッタリのお仕事を紹介する「転職支援サービス」を通して、より良い職場との出会いもサポートしています。