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「サロン・デュ・ショコラ2019」セミナーレポート!セバスチャン・ブイエ氏による新作ショコラ「フリュイショック・キウイ」


世界のトップパティシエ・ショコラティエが一堂に会する「サロン・デュ・ショコラ」。 17回目となる2019年も東京・新宿NSビルを舞台に8日間開催、盛況のうちに幕を閉じました。 現在は札幌、仙台、名古屋などで、2月14日まで開催されています。

「サロン・デュ・ショコラ」の楽しみと言えば新作ショコラとの出会い。そして、有名シェフたちと気軽に交流できること。各ブースでは気軽にお話ができたり、写真撮影やサインに応じたりしている様子が見られます。

また、人気シェフによる試食付きのトークショーやデモンストレーションもあり、2019年は19回のデモンストレーションと14回のトークショーが開催されました。

デモンストレーションは、有名ショコラティエによるショコラの製作過程を目の前で見られる、またとない機会です。 今回はフランス・リヨンを中心に展開するセバスチャン・ブイエ氏のショコラセミナーを取材しました。 参加者の目を釘付けにしたデモの様子をレポートします。

セバスチャン・ブイエってどんな人?

セバスチャン・ブイエ

パリの『ジェラール・ミュロ』、南仏にある『フィリップ・スゴン』などの有名店で修業したのち、2000年に父のパティスリーを継いだパティシエ・ショコラティエ。 2004年には世界のトップパティシエで構成される国際的な菓子職人協会「ルレ・デセール」のメンバーに当時最年少で認定された実力の持ち主。 現在はリヨンの本店のほか、ショップデザイン賞を受賞したオシャレなショコラ専門店『chokola』などを合計9店舗展開。 日本にも東京、名古屋、大阪にお店を構えている。

独自性あふれるセンスで生み出されるショコラたち

▲「ルージュ ア レーブル」(上)、「ココットショコラ」(下)※昨年2018年撮影

ブイエ氏のショコラは、遊び心あふれるアイデアが満載。他のお店では見たことのないような、個性的なものばかりです。 味だけでなく、見た目にも楽しめる工夫がされており、「”インスタ映え”という言葉が生まれる前から”映える”ショコラを生み出してきたシェフ」と言われています。

▲2019年新作ショコラ「クロワッサンショコラ」。外側はパイ生地などが混ぜ込まれており、食べると驚くほどのザクザク食感です。 中身はそれぞれヘーゼルナッツ、フランボワーズ、カフェ(コーヒー)のプラリネ入り。

そしてこちらが、注目の2019年新作ショコラ「フリュイショック」。
フルーツをカットしたようなかわいらしいルックスのボンボンショコラ。使われているのはいちご、オレンジ、キウイ、レモンの4種類。 断面の柄になっている下部分はフルーツで作ったコンポートが入っており、もう一方の上部分は柔らかいキャラメルガナッシュが楽しめます。
今回のデモストレーションでは、このアソートの中からキウイのボンボンショコラが実演されました。

あえて難しい組み合わせに挑戦

セミナー開演の挨拶の後、ブイエ氏は「フリュイショック」の成り立ちについて話し始めます。
「食べたいなという気持ちをわかせてくれるものであり、コンセプトが分かりやすいものを目指した。それぞれ別々に食べて楽しんでも、一緒に食べてひとつの味にしても楽しい」

ショコラ×フルーツの組み合わせは定番ではありますが、その中でもキウイは珍しいチョイスです。 あまり使われることがないのは、キウイは熱を入れると風味がすぐに飛んでしまうため。熱を入れるショコラでは、フレーバーを活かすことが難しいのです。
その上でブイエ氏は「目新しいと感じてもらえる作品作りに挑戦したかった」と話します。

会場では2台のモニターでブイエ氏の手元を映します。
こちらは断面柄の中身となるキウイのコンポート。水あめとトレモリン(転化糖)に、トレハロースで作ったシロップを加えます。
砂糖ではなく甘さ控えめのトレハロースを使うのは、離水を防ぎ、キウイのフレッシュを保つため。シロップが合わさったら、キウイのピューレを加えていきます。

「フルーツのコンポートを作る時は”手早く”を大切に。時間をかけるとそれだけフルーツの風味が失われていきます」 とブイエ氏。
高温で、できるだけ短時間で炊き上げます。ホイッパーを持ち上げたとき、羽にコンポートの雫が絡みつき、ホイッパーに残るくらいの状態がベスト。ここまで炊いたら火を止めて熱をとって一晩寝かせます。

「パート・ド・フリュイやジャムのように濃度の高いものではありません。フルーツはかじった時に果汁がぶわっとあふれ出しますよね。その感覚を、ショコラのひと口で再現できるよう狙いたい。だから、中に入れるコンポートはゆるめの仕上がりにします」。

次はショコラの中身となるキウイのキャラメルガナッシュです。鍋でキウイのピューレとソルビトール(安定剤)を合わせたものを温めます。また、別の鍋で水あめと砂糖、水を炊いてキャラメルを作ります。

また、ミルクチョコレート、ディーヴォ(カカオ40%)にカカオバターを合わせ溶かしておきます。 今回炊き上げるキャラメルにはあまり色を付けないのがブイエのこだわり。
「ここで欲しいのはキャラメルのテクスチャー(質感)だけ。活かしたいのはキウイの味わいで、キャラメル特有の苦味はいりません。そのため浅く色づく程度に仕上げます」。
キャラメルが炊けたら、温めたキウイピューレを少しずつ合わせていきます。

今度は出来上がったキウイキャラメルをチョコレートのボウルに少しずつ加えていきます。 40度くらいまで温度が落ちたら、バターを加えて、キャラメルガナッシュが完成。

コンポートと同じく、キャラメルも前日に仕込んだものをショコラに使用します。一晩寝かせることで、ショコラの作業に適した温度になり、締まった質感に仕上がり、使いやすい状態になります。

ここからは、ボンボンショコラのコーティングの中に、コンポートやキャラメルを流し入れる作業です。
前もって作り冷やしておいたコンポートを絞り袋に入れていきます。

チョコレートを流し表面にフタをした後は、断面柄の転写シートを貼っていきます。
こちらは既成のものではなく、ブイエ氏自身でデッサンを書いて特注したものなのだそう。 キウイのつぶつぶ感までしっかり表現されています。

そのこだわりを試食で実感

ここで、4種類のショコラが乗った試食のお皿がひとり一枚ずつ配られます。

下部のロゴ入りカレドショコラは、ヴァローナ社がセバスチャン・ブイエのためだけに作ったカカオ分69%のオリジナル・クーベルチュールチョコレート。今回のボンボンショコラのコーティングにも使われています。
「カカオの苦味は好みじゃない」というブイエ氏。「69%でカカオの力強さはあるけれど、まろやかな風味と味が楽しめる仕様になっている」と言います。
写真右下はライムのガナッシュが入ったボンボンショコラ。 果汁と皮の両方を使い、よりフレッシュ感を打ち出しています。

こちらの2種は実演した「フリュイショック」。
とろりとしたコンポートに、やわらかな食感のキャラメル。 違う味わいですが、どちらも口の中にしっかりキウイの風味が訪れます。
2つセットにして食べるとコンポートとキャラメルがミックスされ、より奥深い味わいになります。 一口で食べるのが難しい場合は、それぞれを少しずつかじって口の中で合わせるのがおすすめだそう。

「このショコラは日本のお店でも取り扱いをしているし、さらにオンライン注文が可能ですよ。お店に行く機会がなくてもパソコンの前でゆっくり選べるし、何より注文が入ると私が感激します。」
ここでブイエ氏、いたずらっぽい表情でこんな一言を。
「私がちゃんと配達します!そのかわり、配達料が高くなりますが…(笑)」。
茶目っ気たっぷりの言葉に、会場から思わず笑いがこぼれました。

取材を終えて

他にも、モニター越しに2冊目の出版本を見せてくれたり、仲良しだというベルナシオン氏とのフランス限定コラボショコラを紹介してくれたりと、セミナー会場は終始和やかで温かいムードに包まれていました。

さらに「シュゼットショコラブロンド」など、お土産も。

これまで実績を築いて来た世界的シェフの調理技術や理論に触れられるショコラセミナー。
テレビや雑誌に出ているショコラティエと同じ空間で過ごし、作業合間の談笑からその人柄にも触れられるような、貴重な時間です。

期間中一日数回行われるセミナーが、毎回抽選になるほど人気になる理由が、よく分かったような気がします。 皆さんもぜひ一度、「サロン・デュ・ショコラ」のショコラセミナーを訪れてみてはいかがでしょうか。

この記事の筆者

田窪 綾

調理師免許持ち、レストラン勤務経験ありのライターです。東京都内近郊を中心に、食と食に関わる方の取材執筆をしています。(Twitter:aso0035)

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