限られた空間のなかで長時間仕事をし、ときには一つの作業を誰かとともに行うこともあるパティシエの職場。こんな環境なら、恋のひとつやふたつ、いつ芽生えてもおかしくありませんよね。
しかし一般的な職場に比べて、出会いが少ないとささやかれがちなパティシエの世界。実際に働く人たちは、どのような場所で恋を見つけているのでしょうか。
実際にパティシエとして働く男女3人にお話を伺い、パティシエのリアル・恋愛事情を取材しました。
「出会いはあります」
Nさん(20代前半・女性)の場合
女性パティシエのNさんは、同じ職場で恋愛関係になる人は珍しくないといいます。
「職場で出会うか、専門学校時代の友人との飲み会や同窓会などがきっかけとなって付き合う……といったパターンが多いですね。同業のほうがお互いの苦労をわかり合えると思います」

引用:https://www.myshinro.jp/(※画像はイメージ)
朝は早く、夜も遅くなりがちなパティシエは、職場の近くに住んでいる人が多いもの。家が近いと会う時間を作りやすいので、プライベートな時間が少ないパティシエでも社内恋愛なら意外と長続きする人も多いようです。繁忙期の忙しさや苦労もお互い理解できるので、仕事が原因で気持ちがすれ違ったり深刻な喧嘩になるということも少ないようですね。
でもやっぱりパティシエの仕事は、休みも少なく忙しい。なかなか出会う機会がないんじゃない?と思いがちですが……。
「出会い自体はあります。休日に食べ歩きをしたり他店のリサーチをしていれば、他店のパティシエとも知り合うこともあります。パティシエ同士なら、お店にパティシエがきたらなんとなくわかりますから。もちろん、そこから恋愛に発展するかどうかはその人次第ですけれど(笑)」
パティシエ同士の恋愛が多いようですが、お互いの休みが合う日を待っていてはいつデートできるかわかりません。休日希望が通りやすい方が、定休日がある方に合わせて休日申請をするなどの工夫が必要なのだとか。
ちなみにNさん自身は、今のところ恋愛には興味がなく、自分の仕事に集中したいとのこと。彼女のように、出会いの有る無しだけでなく仕事が楽しくて「今は仕事に集中したい!」と思うことから恋をしていない人も少なくないようですね。
「パティシエは合コンでモテる!」
Kさん(30代前半・男性)の場合
「パティシエは合コンでモテますよ」と言い切るのは男性パティシエのKさん。
「女性はみんなお菓子が好きだから、パティシエというとウケがいい。お菓子を作っていると話すと興味を示してくれる人が多いです」
という、自身の経験に基づいた確かなデータがあるよう。
実際に彼は、日頃から自分が作ったケーキを普段から写真に撮っているそう。
「いざ女性が興味をもってくれたとき、いつでも見せられるように……」
と、日々余念がありません。

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しかしながら、実際に彼が付き合っていた女性の仕事は公務員。土日祝日が休みの彼女とは休みが合わず、残念ながら別れてしまったようです。パティシエの仕事は異業種のウケはいいようですが、実際に付き合うとなると乗り越えていかないと行けない問題がいくつもありそうですね。
「待ってるだけじゃはじまらない!」
Tさん(20代後半・女性)の場合
「はっきりいって出会いはありません。女性ばかりの職場も多いですし、仮に男性がいたとしても、職場自体が殺伐とした雰囲気だと恋愛に発展することがないですから」
と話してくれたのは、女性パティシエのTさん。合コンに誘ってくれる友達はいるけれど、休日はもちろん平日の夜も遅くまで仕事があるので、そもそも参加すること自体が難しいのだとか。
しかし彼女は、ただ「時間が合わない」と残念がっているだけではありません。万が一参加できる機会があるときに備え、チャンスをムダにしないよう友人には積極的に「声をかけてね!」と言うようにしているそうです。

またTさんの職場は比較的人数が多く、希望を出せば日曜でも休みをとることができるそう。
「日曜日に休みを申請して、積極的に婚活パーティーに参加している先輩もいますよ」
出会いの少ない職場という環境に甘んじることなく、恋を求めてアグレッシブに行動している人もいるようですね。
芸能界だけじゃない!
パティシエの世界にもある禁断の恋やスキャンダル
ほかにも、既婚者のシェフと若いパティシエの禁断の恋や、そこから職場を巻き込んで大揉めするなどといった、ワイドショーさながらの出来事も少なくないよう……。
また、決してスキャンダラスな事件ではないにしても、職場の人数が多いとそれだけ出会いの数も多く、あちらこちらで恋が始まって風紀が乱れがち……なんてことも。
お客さまの笑顔の裏で……。
独り身には辛〜いパティシエという仕事
パティシエという仕事は、常に誰かの幸せに寄り添う仕事。当然、バレンタインデーやクリスマス、結婚記念日や誕生日、結婚式など幸せいっぱいのカップルを目の当たりにする機会がたくさん。
とくにレストランパティシエは、カップルで来店されたお客さま、いわゆる「リア充カップル」に記念日プレートやデザートを用意する機会もたくさんあります。自分が独り身のときや失恋したばかりの時は、幸せなカップルを目の前にしながら心がグッサリ傷つくことも、けして少なくないのだとか……。
まとめ
「あるある!」「まさに今それだ!」と共感していただけるようなエピソードはありましたか?
ハードな職場環境はもちろん、恋愛ひとつとってもなかなか一筋縄ではいかないパティシエたち。今心を込めて作っているケーキを、いつか愛する誰かのために作れるときがやってくるといいですね。