最終更新日:2025年8月7日
「奈良で絶対に外さないスイーツはどれ?」 「大切な人に喜ばれる、奈良らしいお土産を見つけたい」 「行列は避けたいけど、人気のおしゃれなカフェでゆっくりしたい…」
そんなあなたのための、奈良スイーツ巡りの完全ガイドです。
悠久の歴史が息づく古都、奈良。しかし、奈良の魅力は壮大な寺社仏閣だけではありません。一歩路地裏に足を踏み入れれば、伝統を受け継ぐ老舗の和菓子から、世界レベルのパティスリー、革新的なかき氷まで、驚くほど多様で奥深いスイーツの世界が広がっています。
この記事は、単なるランキングではありません。食べ歩き、お土産、カフェでの癒やしの時間まで、あなたの目的や好みに合わせて最高の店が見つかるよう、専門家の視点で徹底的に解説します。古都が紡ぎ出す甘い物語を、心ゆくまでご堪能ください。
奈良の代表的スイーツ早見表
まずは、奈良を訪れたら絶対に外せない代表的なスイーツを一覧でご紹介します。それぞれが奈良のスイーツ文化を象徴する存在です。
店名 | 代表スイーツ | 特徴 | 価格帯の目安 | エリア |
中谷堂 | よもぎ餅 | 迫力満点の高速餅つき。つきたての柔らかさは格別。 | ¥180/個 | ならまち |
まほろば大仏プリン本舗 | 大仏プリン | 愛らしい大仏様の蓋が目印。濃厚で優しい味わい。 | ¥440~ | 奈良市郊外 |
ガトー・ド・ボワ | アンブロワジー | 世界大会優勝シェフが手がける芸術的なフランス菓子。 | ¥850~/個 | 西大寺 |
ほうせき箱 | エスプーマかき氷 | 奈良かき氷ブームの火付け役。ふわふわ新食感。 | ¥1,500~ |
もちいどの商店街
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まずはココから!奈良を代表する殿堂入りスイーツ4選
数ある奈良のスイーツ店の中でも、まず訪れるべき「殿堂入り」の4軒です。単に美味しいだけでなく、奈良のスイーツ文化がいかに豊かであるかを物語っています。
高速餅つきと出来立ての味「中谷堂」

参照:公式HP
近鉄奈良駅から続く商店街でひときわ大きな人だかりができていれば、そこが「中谷堂」です。代名詞は、目にも留まらぬ速さで餅をつきあげる「高速餅つき」のパフォーマンス。これは単なる見世物ではなく、餅本来の柔らかさとコシを最大限に引き出すための伝統製法です。
つきたての「よもぎ餅」は、ほんのり温かい状態で提供されます。一口食べれば、国産よもぎの鮮烈な香りが鼻を抜け、驚くほど柔らかい餅の中から、北海道十勝産小豆の甘さ控えめな粒あんがとろけ出します。この出来立てならではの格別の味わいを求め、行列が絶えません。
- こんな人におすすめ: ライブ感を楽しみたい、出来立てアツアツが好きな方
- 混雑情報: 餅つきの時間(不定期)は特に混雑します。平日の午前中が比較的スムーズです。
店舗情報
代表スイーツ: よもぎ餅 (1個 200円)
住所: 奈良県奈良市橋本町29
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩約5分
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 火曜
公式サイト: http://www.nakatanidou.jp
奈良のアイコン、愛されプリン「まほろば大仏プリン本舗」

参照:公式HP
奈良土産の定番として絶大な人気を誇るのが「まほろば大仏プリン」。可愛らしい大仏様のイラストが描かれた蓋は、誰もが一度は目にしたことがあるはず。
プリンは2サイズあり、(大)は昔ながらの固め食感、(小)は絹のようになめらかな口当たり。定番のカスタードのほか、奈良特産の大和茶、レアチーズなど味のバリエーションも豊富です。ぜひ訪れたい本店「プリンの森・カフェ」は、プリンをモチーフにした建物がまるでおとぎ話の世界。プリンを丸ごと乗せたソフトクリームも絶品です。
- こんな人におすすめ: 可愛いもの好き、子供連れのファミリー、ドライブ観光の方
- 価格帯の目安: プリンは440円~、カフェ利用は1,000円前後
店舗情報(本店 プリンの森・カフェ)
代表スイーツ: まほろば大仏プリン (小) カスタード 440円~
住所: 奈良県奈良市奈良阪町1073
アクセス: JR・近鉄奈良駅からバス「高の原ゴルフセンター」下車すぐ(※駐車場あり)
営業時間: 11:30~17:30
定休日: 不定休
公式サイト: http://www.daibutsu-purin.com/
世界が認めた芸術的パティスリー「ガトー・ド・ボワ」

参照:食べログ
古都奈良に、世界最高峰のフランス菓子店が存在します。洋菓子の世界大会で日本人初のグランプリに輝いた林雅彦シェフが率いるパティスリーです。ショーケースに並ぶケーキは、息をのむほど美しい芸術作品のよう。
代表作の「アンブロワジー」は、チョコとピスタチオのムースに木苺のアクセントが効いた、複雑で奥深い味わい。地元奈良での菓子作りにこだわり、その真摯な姿勢と世界レベルの技術が融合した珠玉のスイーツは、特別な日のためだけでなく、奈良を訪れたなら必ず味わうべき逸品です。
- こんな人におすすめ: 本格的な味を求める方、特別な記念日、自分へのご褒美に
- 価格帯の目安: ケーキは800円台~、カフェ利用は1,500円~2,000円
店舗情報(ガトー・ド・ボワ A LA MAISON)
代表スイーツ: アンブロワジー (913円)
住所: 奈良県奈良市西大寺南町1-19-101
アクセス: 近鉄大和西大寺駅から徒歩約3分
営業時間: 10:00~18:00
定休日: 木曜日
公式サイト: https://www.gateau-des-bois.com/
奈良かき氷ブームの火付け役「ほうせき箱」

参照:食べログ
今や「かき氷の聖地」と馳せる奈良。そのブームの火付け役が、エスプーマかき氷の先駆け「ほうせき箱」です。ふわふわの氷の上に、軽やかでクリーミーなムース状のシロップを重ねた独創的なスタイルは、瞬く間に人々を魅了しました。
メニューは季節替わりで、旬のフルーツや奈良の食材をふんだんに使用。(取材時には、爽やかな柑橘とヨーグルトのエスプーマを使ったかき氷が登場していました!)見た目の美しさと味わいの繊細さは、まさに”食べる宝石”。 ※大人気店のためWEBでの事前予約が必須です。
- こんな人におすすめ: 最新のスイーツを体験したい、写真映えを狙いたい、かき氷好き
- 価格帯の目安: 1,500円~2,500円
店舗情報
代表スイーツ: 季節のエスプーマかき氷
住所: 奈良県奈良市餅飯殿町47
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩約8分
営業時間: 10:00~17:00頃 (完全入替制)
定休日: 木曜日
予約: 前日21時から公式Instagram経由でWEB予約
シーン別で選ぶ、奈良スイーツの楽しみ方
あなたの旅のスタイルに合わせて、ぴったりの一軒を見つけてください。1. 古都を歩きながら楽しむ「食べ歩き」スイーツ
ならまちや商店街を散策しながら、手軽に美味しいスイーツを味わうのは奈良観光の醍醐味。片手で楽しめる絶品をご紹介します。
- 御菓子司 萬勝堂「みたらし団子」

参照:公式HP
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- 近鉄奈良駅すぐ。注文後に炙ってくれる団子は、表面がカリッ、中がもっちり。甘さ控えめの醤油ダレが絶妙です。(1本 150円)
- だんご庄「きなこだんご」

参照:公式HP
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- 創業明治11年。特製の蜜を絡めたしっとりきな粉が、団子に餡のようにまとわりつきます。素朴で上品な味わい。(1本 100円)
- 大仏いちご「いちご大福」

参照:食べログ
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- 奈良のブランドいちご「古都華(ことか)」などを贅沢に使用。ジューシーな果実と餡のバランスが最高です。冬~春が特におすすめ。(250円~)
- 空気ケーキ。「空気ケーキ」

参照:公式HP
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- “空気”のように軽い食感が魅力の焼き菓子。ふわふわ生地でムースのようなクリームをサンド。小腹を満たすのにぴったりです。(200円~)
2. 大切な人へ贈りたい「お土産」スイーツ
旅の思い出を分かち合うなら、その土地ならではのスイーツが一番です。
【伝統と格式】老舗の銘菓(目上の方へも安心)
- 本家菊屋「御城之口餅」

参照:公式HP
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- 特徴: 創業400年超。秀吉献上の逸話を持つ一口サイズの餅菓子。
- 賞味期限/保存: 2日間 / 常温
- 白玉屋榮壽「みむろ最中」

参照:公式instagram
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- 特徴: 180年続く伝統の味。パリッとした皮と風味豊かな餡が絶品。
- 賞味期限/保存: 約1週間 / 常温
- 千壽庵吉宗「生わらび餅」

参照:公式instagram
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- 特徴: ふるふると震えるほどの柔らかさ。とろける口溶けは感動もの。
- 賞味期限/保存: 2日間 / 要冷蔵
【可愛くて新しい】奈良モチーフのモダンなお菓子(友人・同僚へ)
- 砂糖傳 増尾商店「奈良こんふぇいと」

参照:公式HP
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- 特徴: 大仏や鹿の小箱が可愛い金平糖。フレーバーが選べる。
- 賞味期限/保存: 約1年 / 常温
- 柿の専門「柿もなか」

参照:公式HP
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- 特徴: 柿の形の最中。柿を炊き詰めた特製の「柿餡」が上品。
- 賞味期限/保存: 約2週間 / 常温
- 鹿野「鹿の角バームクーヘン」

参照:公式HP
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- 特徴: インパクト抜群の鹿の角形。バター香るサクッとした食感。
- 賞味期限/保存: 約1ヶ月 / 常温
3. 時間がゆっくり流れる「古民家・絶景カフェ」
歴史を感じる空間や、息をのむ絶景の中で、日常を忘れる特別な時間はいかがですか。
- みやけ 旧鴻池邸表屋

参照:公式HP
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- こんな人におすすめ: 非日常の贅沢を味わいたい方、美しい日本庭園が好きな方
- 江戸時代の豪商の邸宅を移築した圧巻の空間。手入れの行き届いた庭園を眺めながらいただく季節のパフェやかき氷は、忘れられない思い出に。休日は行列必至ですが、その価値は十分にあります。
- カナカナ

参照:食べログ
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- こんな人におすすめ:「ならまち」らしさを満喫したい方、心と体に優しい時間を過ごしたい方
- ならまちを代表する古民家カフェの草分け。築100年以上の町家は、どこか懐かしく温かい空気感。有名な「カナカナごはん」の後の手作りデザートも絶品です。
- くるみの木

参照:公式HP
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- こんな人におすすめ: ナチュラルで洗練された空間が好きな方、雑貨や器選びも楽しみたい方
- 緑豊かな庭に囲まれた、北欧テイストのカフェ。大きな窓から光が差し込む上質な空間でいただく季節のタルトは格別。併設の雑貨店も必見です。
旅の目的に合わせて巡る 奈良スイーツモデルコース
どこから巡ればいいか迷う方のために、目的別のモデルコースをご提案します。
ならまち食べ歩き&お土産探し半日コース
歴史的な街並みを散策しながら、人気スイーツを制覇し、素敵なお土産を見つける約4時間のコース。
- スタート:近鉄奈良駅
- 中谷堂 (20分)
- 高速餅つきを見学し、「よもぎ餅」で腹ごしらえ!
- 砂糖傳 増尾商店 (20分)
- ならまちの趣ある通りで、大切な人へ贈る「奈良こんふぇいと」選び。
- ほうせき箱 (40分) ※要事前予約
- 予約しておいた名店で休憩。芸術的なかき氷でクールダウン。
- お土産探し
- 周辺の柿の専門などで、旅の思い出になるお土産を購入。
ゆったりカフェ巡りデートコース
雰囲気の良いカフェで、時間を忘れてゆっくり過ごしたいカップルや友人同士におすすめのコース。
- スタート:大和西大寺駅
- ガトー・ド・ボワ (60分)
- 世界一のパティスリーで、芸術的なケーキを堪能。デートの始まりを華やかに。
- 移動(電車で富雄駅へ)
- みやけ 旧鴻池邸表屋 (90分)
- 歴史ある邸宅カフェで、非日常的な時間を。美しい庭園を眺めながらいただく季節の甘味は格別です。
奈良スイーツをもっと楽しむためのQ&A
Q. 人気店の混雑状況や予約のコツは?
A. 事前の情報収集と準備が鍵です。- ほうせき箱: WEB予約が必須です。来店希望日の前日21時から、公式Instagramのプロフィールにあるリンクで受付開始。週末は数秒で満席になるため、21時前にスタンバイし、入力情報を準備しておくのがコツです。
- みやけ 旧鴻池邸表屋: 予約は不可。夏のかき氷シーズンや土日祝は、開店前から並び、1〜2時間待ちも。平日の午前中を狙うか、時間に余裕を持って訪れましょう。
- 萬御菓子誂處 樫舎 (かしや): 店内の茶寮はカウンター6席のみ。確実に利用したい場合は、事前の電話予約を強く推奨します。
Q. 一人でも入りやすいお店はありますか?
A. たくさんあります。特におすすめなのは以下のお店です。- カウンター席のあるお店: 「樫舎」や「ガトー・ド・ボワ」のイートインスペースは、一人でも自然に過ごしやすい雰囲気です。
- おひとりさま向けカフェ: ならまちには「KOYOMI 日々のお菓子」など、静かに過ごせる一人客を歓迎するお店もあります。
- 一般的なカフェ: 「くるみの木」などは一人で訪れるお客さんも多く、全く気兼ねなく利用できます。
Q. 駐車場があるお店は?
A. ならまち中心部は道が狭く駐車場がない店が多いですが、郊外には駐車場付きの人気店も多数あります。- 【駐車場あり】
- みやけ 旧鴻池邸表屋 (38台)
- まほろば大仏プリン本舗 本店 (専用駐車場あり)
- 空気ケーキ。 (店舗前に数台)
- 風のテラス (5台)
まとめ
奈良のスイーツの世界は、千三百年以上の伝統を守る職人の技と、新しい価値を創造する作り手の情熱が共存する、刺激的な場所です。
高速餅つきの活気、世界一のケーキの輝き、歴史的建造物で味わう甘味の趣。このガイドを手に、ぜひあなた自身の足で奈良の街を巡り、心惹かれる一品を見つけてみてください。
きっとその一口が、あなたの奈良の旅を、より甘く、忘れられないものにしてくれるはずです。