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シブースト

カテゴリ:パイ生地の菓子

シブースト
シブースト【仏:Chiboust】

パイ生地にフルーツとクレーム・シブーストを乗せ、トップをキャラメリゼした菓子。
シュー生地で周りを囲ったものはサントノレ【仏:Saint-Honoré】とも呼ばれる。
今日のムースクリームの先駆けとも言える、古典菓子としても有名である。

シブーストに用いるクレーム・シブーストとは、カスタードクリームにゼラチンイタリアンメレンゲを混ぜて作ったクリームのことを指す。
クリームのふわっとした食感とパイ生地のサクサクとした食感、中に入れられたフルーツの甘みやキャラメリゼされたトップの香ばしさといった、さまざまな口当たりを楽しむことができる。
中に入れるフルーツにはりんごが使用されることが多い。

歴史と由来

19世紀中ごろのパリ、サン・トノレ通りに店を構えていた菓子職人のシブースト氏が考案した。
彼の名前から「シブースト」と命名されたことが名前の由来である。

当時は冷蔵施設がなかったため、生クリームや卵を使ったクリームは細菌の温床となっていた。
そのため、シブースト氏は熱したシロップと卵白を混ぜたイタリアンメレンゲを使い、カスタードクリームとゼラチンを用いたクレーム・シブーストを考案。
火を通したクリームにゼラチンを混ぜて固めることで、細菌の問題を解決した。
これがシブーストの誕生である。

1970年代、パリで製菓修行をしていたブールミッシュのシェフパティシエである吉田菊次郎氏によって開発当時のレシピが再現され、タルト・シブーストとして日本にも輸入された。



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