
クレーム・パティシエール
カテゴリ:クリーム

カスタードクリーム【英:custard cream】
お菓子屋のクリームと言われ、多くのお菓子作りのベースとなるクリームである。
銅鍋を使うことで熱が早く均一に通りやすくなる。
手順
1.牛乳、バニラ、バター、砂糖の一部を入れ沸かす
牛乳はしっかり沸かすこと。バニラは種をとったサヤも入れて良い。砂糖を少し入れることで、牛乳の膜ができることを防げる。
2.卵黄と砂糖を白っぽくなるまであわせ粉とあわせる
卵黄を砂糖を白っぽくなるまであわせる理由としては、空気をふくませることで火のあたりを柔らかくし、卵黄を煮えにくくするため。3.沸いた牛乳の一部を卵黄の方に入れ、鍋に戻して炊く
火をかけている際は、ふちの部分についたカスタードをとりながら炊き、均一に熱を通すようにする。銅鍋の位置をこまめにかえると焦げにくくなる。
ステンレス鍋を使う場合は角が焦げ付かないように意識してホイッパーを動かすこと。
火は強火で、店によっては温度計で温度を確認しながら炊くところもある。
4.バットなどに平たく流し、密着ラップをして素早く冷やす
氷を当てて粗熱をとり、冷蔵庫で保管する。裏ごしするタイミングは、少量の場合は(3)の時点でアパレイユをボールにすべて移して混ぜた後鍋に戻すとき、量が多い場合はバットに流し込む際に行う。
使用方法
冷やした後、なめらかになるようにゴムベラでまぜ、もどしてから使用する。この際に裏ごしすると、よりなめらかな仕上がりになる。
生クリームと合わせてディプロマットクリーム、バタークリームと合わせるとムースリーヌになる。
アーモンドクリームと合わせてフランジパーヌとしても使用できる。
シュークリームやフレジエ、ガトーバスク、ポンヌフなどに使われる。
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年11月02日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年11月02日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• バニラ
バニラ【英:vanilla(バニラ)、仏:vanille(ヴァニーユ)】 バニラ(学名 Vanilla planifolia)はラン科バニラ属の蔓性植物で、一般には鞘や抽出された香料を指す。もともとは中央アメリカでたばこやカカオ飲料の香りづけに使われていた。原産地はメキシコ、中央アメリカといわれているが、現在はマダガスカルやメキシコ等で作られている。 バニラのつるは近くの樹木などにからみながら成長していくので、60cmぐらいの高さになる場合もある。花は白っぽいラッパ状のものが咲くが、寿命が身近く1日しか開花しない。バニラの果実はインゲン豆のさやのような形状で、15〜30cmの細長い形をしている。バニラの名前の由来はスペイン語「バイナ」から来ていて、「小さなさや」というこの果実の形状から来ているといわれている。さやの中には無数の小さな黒い種子が含まれている。この種子の部分がバニラの香料になる。バニラは独特な甘くて芳香な香りがするが、キュアリング(発酵)・乾燥を繰り返す作業をすることで、香りが生まれる。 バニラビーンズ バニラ果実からキュアリングを経た種子がバニラビーンズとなり、その成分を取り出して溶剤に溶かしたものがバニラ・エッセンスやバニラ・オイルとなる。 バニラビーンズの値段は年々高騰しており、1本数100円と大変高価なため、市場には人工香料を合成させたものが多く出回る。 ブルボン系 ブルボン系のバニラは世界のバニラビーンズ生産量の80%を占め、原産地メキシコを起源にもつ。 甘味がマイルドで全体的におだやかなふんわりとしたやさしい風味が味わえる。そのため、素材の風味を邪魔せずにバニラの風味をつけたいときに使われる。キャラメルのような香りがあるのが特徴である。 タヒチ系 タヒチ系のバニラは平たく太いさやが特徴で、生産量が少なく希少価値が高い。 豊かな甘い香りがするため、多くのパティシエに支持されている品種である。タヒチ系のバニラはもともとタヒチに持ち込まれたものが変異種したものと考えられている。アニスやムスクにも似た濃厚な個性的な香りを放つ。そのため、アイスクリームなどの冷たいものや個性の強い食材などとの組み合わせでもバニラの味が消失しにくい。バニラの香りをより引き立たせたいときに使うとよい。 バニラの加工品 バニラ・エッセンスはバニラビーンズをエタノールや水に漬けこんで作られたもので、バニラオイルは油脂を溶剤として作られたものである。 バニラ・エッセンスの中でも、人工香料を全く使わない天然由来のものをバニラエクストラクトという。人工香料は進化して、現在の人工バニラ・エッセンスはバニラエクストラクトよりも豊かな香りを持つといわれている。 数滴で十分にバニラの香りを放つため、使いすぎに注意する必要がある。 バニラエッセンスは加熱に弱く、加熱すると香りが発揮しやすい。焼き菓子にはバニラオイルのほうが適している。
• ブランシール
ブランシール(仏:Blancher) ブランシールとは卵黄と砂糖を白くなるまで混ぜること。 または、ドライフルーツや、料理の材料を下茹ですることを意味する。 主に、クレーム・パティシエールやクレーム・アングレーズを作る上で、卵黄と砂糖を混ぜるときに行われる。 手順 ブランシールの方法は、ボールに卵黄と砂糖入れ泡立て器(ホイッパー)を使い混ぜる。 すり混ぜるように撹拌することで空気が含まれ、白くなる。 この作業を行うことで、のちに混ぜる粉類や牛乳などの他の材料が、卵の油脂や水分に影響されることなくなじみ、きれいに混ざりやすくなる。 混ぜ方は、ボールに円を描くように混ぜるよりも、ボールを傾け材料をボールの底に集め、直線を描くように、泡立て器を素早く上下に動かしながら混ぜる方が早く混ざる。 卵黄に砂糖を入れてから混ぜずに置いておくと、砂糖が卵黄の水分を吸ってかたまってしまう。ダマができてきれいに混ざりにくくなってしまうため、砂糖を加えたらすぐ混ぜることが好ましい。