
シフォンケーキ
カテゴリ:スポンジ生地・バター生地の菓子

【ガトー・シフォン(仏:gâteau chiffon)/エンジェルケーキ】
概要
スポンジケーキの一種。シフォン型(angel food cake pan)を用いて、中央に円筒状の穴が開いた形に焼き上げられ、生地にサラダ油などの植物油を使用した、きめ細かく柔らかい質感が特徴。英語でシフォン(chiffon)は、絹、軽くてふんわりしたという意味合いだが、フランス語ではシフォン(chiffon)は、ぼろ切れ・雑巾を意味している。そのためフランスの一部ではエンジェルケーキとも呼ばれている。
歴史
アメリカ発祥のケーキで、1927年にアメリカのハリー・ベーカー氏によって、卵白のみを用いて作るエンジェルフードケーキを元に考案された。著名人などからも好まれる人気のケーキであったが、ベーカー氏はレシピの公表を行わなかったため、20年間程謎に包まれたケーキとされていた。しかし、1947年にゼネラルミルズ社に売却され、ふわふわの生地の秘密は植物油とメレンゲであることが明らかになった。翌年アメリカの生活情報誌で紹介され、シフォンケーキブームが起こり小麦粉と植物油の売り上げに貢献したとも言われている。
日本にシフォンケーキを広めたのは、岩田有司(現:株式会社フレイバーユージ 代表取締役)である。カリフォルニアで得たレシピを基に試行錯誤を繰り返し、1976年にオリジナルレシピを完成させ日本中に普及させた。現在では、アメリカ本国よりも日本で一般的な洋菓子の一つとなっている。
更新日:2020年02月21日
作成日:2018年09月12日
更新日:2020年02月21日
作成日:2018年09月12日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• サラダ油
サラダ油はサラダ・オイル (英:salad oil) とも言われ、精製された植物油の一種である。 液状の油脂で、低温であっても固まらず、結晶化しない。サラダのような冷たくして食べる食品にかけるドレッシングの原料としても適している。味や匂いにクセが無いため、サラダドレッシングやマヨネーズの原料、マーガリンの原料、揚げ物、炒め物、煎餅等の味付けなど、幅広い調理や製菓に使われている。 サラダ油の原料は油菜、綿実、大豆、ごま、サフラワー(紅花)、ひまわり、とうもろこし、米(米糠)及び落花生などの種子から採られる。 日本農林規格等に関する法律(JAS法)に基づくJASの基準を満たした原材料を用い、なおかつJAS認定工場で製造されたものでなければ「サラダ油」として販売することは出来ない。 JAS法においては、定められた低温の条件下で一定時間放置しても凝固や白濁が無いこと、0℃の温度で5.5時間白濁せず清澄であることが条件として決められている。 用途 製菓において、サラダ油はシフォンケーキなどに利用される。 サラダ油は固形油脂とは違い、冷やしても凝固せずにシフォンケーキ特有の柔らかさを保ち、グルテンをなめらかにつなげ、嵩高く膨らませる役割がある。 サラダ油などの液状油はグルテンの無理な結合を減らしたり、グルテンと他の成分との接触をなめらかにしたりする役割がある。液状油を加えた生地は、生地全体が非常に軟らかくなり、薄く伸ばしやすい。
• シブースト
シブースト【仏:Chiboust】 パイ生地にフルーツとクレーム・シブーストを乗せ、トップをキャラメリゼした菓子。 シュー生地で周りを囲ったものは サントノレ【仏:Saint-Honoré】 とも呼ばれる。 今日のムースクリームの先駆けとも言える、古典菓子としても有名である。 シブーストに用いるクレーム・シブーストとは、カスタードクリームにゼラチンとイタリアンメレンゲを混ぜて作ったクリームのことを指す。 クリームのふわっとした食感とパイ生地のサクサクとした食感、中に入れられたフルーツの甘みやキャラメリゼされたトップの香ばしさといった、さまざまな口当たりを楽しむことができる。 中に入れるフルーツにはりんごが使用されることが多い。 歴史と由来 19世紀中ごろのパリ、サン・トノレ通りに店を構えていた菓子職人のシブースト氏が考案した。 彼の名前から「シブースト」と命名されたことが名前の由来である。 当時は冷蔵施設がなかったため、生クリームや卵を使ったクリームは細菌の温床となっていた。 そのため、シブースト氏は熱したシロップと卵白を混ぜたイタリアンメレンゲを使い、カスタードクリームとゼラチンを用いたクレーム・シブーストを考案。 火を通したクリームにゼラチンを混ぜて固めることで、細菌の問題を解決した。 これがシブーストの誕生である。 1970年代、パリで製菓修行をしていたブールミッシュのシェフパティシエである吉田菊次郎氏によって開発当時のレシピが再現され、タルト・シブーストとして日本にも輸入された。