
カンピロバクター
カテゴリ:食中毒

元々、家畜(豚・牛・羊など)や家禽(鶏など)の腸管・生殖器に生息しており、家畜の流産や腸炎を起こすものとして発見された。特に鶏の保菌率が高い。
その後、1970年代には家畜だけでなく人に腸炎を起こす菌であることが判明した。
原因
加熱不十分の鶏肉や豚肉、牛肉料理、牛乳、生肉全般からの二次汚染などがある。特に、鶏刺しや鶏鍋、焼き鳥等の鶏肉関連の調理食品やサラダ等からの感染が多い。この他、動物の糞便で汚染された井戸水、湧き水、水道水を感染源とした水系感染の事例や、犬・猫・小鳥などのペット類との接触による直接感染などがある。症状
潜伏期間は、2~5日間と他の細菌性食中毒の場合に比べ長いのが特徴。平均2~3日で発病する。患者の主症状は、下痢・腹痛・嘔吐・発熱である。下痢は水様便で、血便や粘液便を伴うこともあり、通常1日に2~6回で1~3日間続く。まれにギランバレー症候群(末梢神経麻痺)を引き起こす。予防
予防として、肉類は十分な加熱調理を行う。(バーベキューの生焼けに注意)また、生肉と生野菜や調理済み食品とが接触しないように冷蔵保存し、生肉を取り扱った後は厳重な手洗い・消毒を行う。
更新日:2019年07月30日
作成日:2018年09月13日
更新日:2019年07月30日
作成日:2018年09月13日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• 腸管出血性大腸炎
代表的なものはO157(特に症状が重い)、他にも、O26、O111等がある。 原因 菌に汚染された飲食物を口にする事で感染。 咳、くしゃみ、汗では感染しないが、感染した人の糞便に含まれる大腸菌が直接あるいは間接的に口に入る事によって感染する。国内では、井戸水、牛肉、レバ刺し、ハンバーグ、ステーキ、牛たたき、ローストビーフ、鹿肉や、火を通してないサラダ等からも感染の原因になったことがある。 大腸菌は家畜や人の腸内にも存在するが、そのほとんどは無害。しかし、いくつかの菌は下痢などの消化器症状や合併症を引き起こす。 また、動物と接触した事で発症した事例もある。 一般に、初夏から初秋にかけて多発する。 対策 75℃1分間の加熱を行う。 殺菌剤である次亜塩素酸ナトリウムが食品添加物として認められている。 症状 潜伏期間は3~8日。全く症状のないものから、軽い腹痛、下痢のもの、さらには、頻回の水様便、激しい腹痛、血便を共に合併症が出るものがある。時には死に至る事もある。 事例 国内では、焼き肉店で十分な加熱が行われず(生での提供も含む)に腸管出血性大腸菌に感染した事例が多く、また、腸管出血性大腸菌に感染した食品が流通している。 年間で100~300人で患者数が推移しており、病院で集団食中毒が出たときには死亡した事例もある。
• サルモネラ
サルモネラ・エンテリティディス サルモネラは周毛性べん毛をもったグラム陰性の無芽胞桿菌である。サルモネラ属は2500種以上に分類されている。 原因 食肉類(鶏肉・豚肉・牛肉等)や卵及びその加工品が多い。年間を通じて発生するが、発生頻度が高いのは春季から秋季にかけて。 サルモネラはほとんどの動物が保菌しているため、食品汚染を完全になくすことは難しい。 40度前後で最も活発になるが熱に弱く、75℃、1分以上の加熱によって死滅するため、食品を十分な加熱することが要点となる。 鶏卵も感染源となる。パティスリーでは特に夏場のカスタードクリームなどが感染源となりやすい。 生卵を使った作業台はきっちりと殺菌消毒をしたり、カスタードと他のクリームを使う時に同じ絞り袋を使いまわさないようにしたりすることが重要である。 症状 潜伏期間は一般的に6~48時間程度だが、最近では100時間を超えたあとに発症する場合もある。主な症状は腹痛、下痢、発熱で、特に高熱を伴うことが多い。 軽症例では症状は発病後1~2日で回復に向かい、排菌期間も2週間以内であるが、重症例では1ヶ月以上も排菌が持続し、保菌者となって長期排菌する例もある。重症例では死亡するケースもある。 予防 ・生の食肉類に触れた手で他の食品や器具類を触らない。 ・調理時に食肉類は十分に加熱し、特に鶏卵は75℃で1分以上の加熱を行う。 ・媒介となるネズミやゴキブリの駆除を徹底し、ペットの扱いにも注意する。