
腸管出血性大腸炎
カテゴリ:食中毒

原因
菌に汚染された飲食物を口にする事で感染。咳、くしゃみ、汗では感染しないが、感染した人の糞便に含まれる大腸菌が直接あるいは間接的に口に入る事によって感染する。国内では、井戸水、牛肉、レバ刺し、ハンバーグ、ステーキ、牛たたき、ローストビーフ、鹿肉や、火を通してないサラダ等からも感染の原因になったことがある。
大腸菌は家畜や人の腸内にも存在するが、そのほとんどは無害。しかし、いくつかの菌は下痢などの消化器症状や合併症を引き起こす。
また、動物と接触した事で発症した事例もある。
一般に、初夏から初秋にかけて多発する。
対策
75℃1分間の加熱を行う。殺菌剤である次亜塩素酸ナトリウムが食品添加物として認められている。
症状
潜伏期間は3~8日。全く症状のないものから、軽い腹痛、下痢のもの、さらには、頻回の水様便、激しい腹痛、血便を共に合併症が出るものがある。時には死に至る事もある。事例
国内では、焼き肉店で十分な加熱が行われず(生での提供も含む)に腸管出血性大腸菌に感染した事例が多く、また、腸管出血性大腸菌に感染した食品が流通している。年間で100~300人で患者数が推移しており、病院で集団食中毒が出たときには死亡した事例もある。
更新日:2019年07月30日
作成日:2018年09月13日
更新日:2019年07月30日
作成日:2018年09月13日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• カンピロバクター
カンピロバクター【英:Campylobacter】 元々、家畜(豚・牛・羊など)や家禽(鶏など)の腸管・生殖器に生息しており、家畜の流産や腸炎を起こすものとして発見された。特に鶏の保菌率が高い。 その後、1970年代には家畜だけでなく人に腸炎を起こす菌であることが判明した。 原因 加熱不十分の鶏肉や豚肉、牛肉料理、牛乳、生肉全般からの二次汚染などがある。特に、鶏刺しや鶏鍋、焼き鳥等の鶏肉関連の調理食品やサラダ等からの感染が多い。この他、動物の糞便で汚染された井戸水、湧き水、水道水を感染源とした水系感染の事例や、犬・猫・小鳥などのペット類との接触による直接感染などがある。 症状 潜伏期間は、2~5日間と他の細菌性食中毒の場合に比べ長いのが特徴。平均2~3日で発病する。患者の主症状は、下痢・腹痛・嘔吐・発熱である。下痢は水様便で、血便や粘液便を伴うこともあり、通常1日に2~6回で1~3日間続く。まれにギランバレー症候群(末梢神経麻痺)を引き起こす。 予防 予防として、肉類は十分な加熱調理を行う。(バーベキューの生焼けに注意) また、生肉と生野菜や調理済み食品とが接触しないように冷蔵保存し、生肉を取り扱った後は厳重な手洗い・消毒を行う。
• リステリア
リステリア・モノサイトゲネス 元来土壌の中で生息している環境汚染菌であり、芽胞は作らないが、酸や熱に比較的強い抵抗性がある。 また、4℃以下の低温でも増殖できる低温菌であり、食材の冷蔵庫保存もこの菌に対しては有効ではない。最も増殖するのは35℃付近で、中温菌の性質もある。 リステリア食中毒が発生しているのは先進工業国で、食品の低温流通が発達している国ばかりである。毎年1~2件の大型の事例が発生しているが、原因食品が特定できなかった集団事例が3割強ある。世界各地で事例が次々に報告され、患者の致死率の高さから世界的に注目されている。 原因 牛乳や乳製品、食肉加工品、野菜類、魚介類、生卵、冷蔵庫内で比較的長時間保存する燻製魚介類など、原因食品は多種にわたる。日本では、輸入生ハムやゴーダチーズから検出されている。 症状 通常はこの菌を摂取しても発症することがないが、抵抗力が低下している人や、動物には感染することがある。人では新生児、高齢者、妊産婦、免疫機能低下者に主に髄膜炎や敗血症を起こす。健康な人でも、大量の菌を経口的に摂取すると、胃腸炎の症状が出ることが報告されている。 予防 1.リステリアは63℃30分間の加熱で死滅するので、よく加熱調理をする。 2.生野菜はよく洗う。 3.加熱していない肉は野菜や調理済みの食品から離しておく。 4.生の食品を扱った後は、手や調理器具をよく洗う。 5.妊娠中の女性は、ソフトチーズ(ブルーチーズ・カマンベールなど)は避ける。 特に未殺菌を原料としたナチュラルチーズなどの摂取は避ける。 6.冷蔵・冷凍していた食品を室温状態に放置しない。