
フイユタージュ・アンヴェルセ
カテゴリ:生地
アンヴェルセ法で作ったフイユタージュのこと。
アンヴェルセは、フランス語で「逆にした」という意味。
通常の折り込み生地とは逆で、バターでデトランプを包み折り込んでいくことから「アンヴェルセ」と呼ばれている。
通常の生地に比べてバター層が多く、小麦粉からのグルテンも弱くなるので、浮きが高くサクサクした食感の生地になる。
アンヴァルセ法の手順
フイユタージュ・アンヴェルセの製法をアンヴェルセ法という。バターに全体の30%ほどの小麦粉を練りこみ、バターの伸びを良くする。
縦長に伸ばしたバターの上にデトランプをのせ、3つ折りする。
そのあとは、標準の折り込み生地と同様に折り込み作業を行う。
バターが伸びやすいのはバターの温度が13~18℃のとき。
温度が低くなると、固すぎてうまく伸びず、高くなると柔らかすぎて小麦粉に混ざってしまう。
作業中バターが溶けないように作業場の温度は20℃以下に設定し、バター、小麦粉、水、麺棒は冷凍庫で十分に冷やしておくとよい。
作業中に生地が柔らかくなりすぎてきたら、冷蔵庫で生地を冷やすようにする。
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年11月13日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年11月13日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• フイユタージュ・オルディネール
フイユタージュ・オルディネール【仏:feuilletage ordinaire】 オルディネールはフランス語で「普通の」という意味。 最もベーシックなフイユタージュの製法である。 手順 バターの折り込み作業は、バターが溶けてしまうと均一な層ができず、焼成した際に層が歪な生地に仕上がってしまう。 特に折り込みを手作業で行う場合は材料をしっかりと冷やし、冷たい状態で扱って手早くおこなうようにする。 ブラージュ【仏:beurrage】の手順 1. 冷蔵庫でしっかり冷やした固いバターに打ち粉をし、麺棒で叩いて硬さを調整する。一辺20cmほどの正方形に形を整える。 2. 十字の切り込みを入れたデトランプを打ち粉した作業台上で広げる。 切り込みの四隅を押し広げ、バターより少し大きい正方形にのばす。 3. 45度角をずらしてでトランプの上にバターを置き、向かい合う生地の角をそれぞれあわせ、四隅を中央に集める。 バター全体を包みこむように、生地のつまんでとじていく。 このとき、つまんだ部分の生地がぶ厚くならないように気をつける。 4. すきまなく密閉してつなぎめを閉じたら全体を綿棒で軽く叩いてバターとデトランプをなじませる。 5. 伸ばし始めの状態から幅の三倍になるまで生地を伸ばす。三つ折りにし、全体を軽く叩いてなじませる。 6. 生地を90度回転させ、さきほどと同じように三つ折りの作業をおこなう。 この作業をもう一度繰り返す。 7. 一度冷蔵庫で1時間以上休ませる。休ませたあとにもう一度三つ折りを二回行う。(計6回)生地を休ませる際は、生地の端に折った回数がわからなくなるように指で押して印を入れるようにする。
• フイユタージュ・ア・ラ・ミニュット
フイユタージュ・ア・ラ・ミニュット【仏:feuilletage à la minute】 フイユタージュ・ラピッド【仏:feuilletage inverse・enversé】 ラピッド法によって作られたフイユタージュのこと。 フランス語でミニュットは「ごく短い時間」、ラピッドは「速い」を意味する。 通常の折り込み生地と違い、デトランプを作った後にバターを包んで折り込む作業がない上に、生地を寝かせる時間も短いので、短時間で作ることができる。 ただし、パイの層が多くできないので、通常の折り込み生地ほど浮き上がらない。 ラピッド法の手順 ラピッド法は、1cm~3cm角にカットしたバターを小麦粉に混ぜて、水、塩、酢を加え、生地をひとまとめにする。 寝かした生地を麺棒で伸ばし、3つ折りまたは4つ折りと通常の折り込み生地と同様に折り込みを行う。 生地を寝かせる時間は20分から30分ほどで充分である。 作業中バターが溶けないように作業場の温度は20℃以下に設定し、バター、小麦粉、水、麺棒は冷凍庫で十分に冷やしておくとよい。 作業中に生地が柔らかくなりすぎてきたら、冷蔵庫で生地を冷やすようにする。