
タルト・ブルダルー
カテゴリ:パイ生地の菓子
タルト・ブルダルーとは、生地にアーモンドクリームを流し込み、その上に果物を乗せて焼いたタルトである。
特に洋梨を使用したタルト・ブルダルーは、Tarte aux poires Bourdaloue(タルト・オー・ポワール・ブルダルー)と呼ばれる。poires(ポワール)とは、フランス語で「洋梨」を意味する。
一般的に、ブルダルーはアーモンドのクリームの上に果物を乗せ、表面に砕いたマカロンと溶かしバターをかけて焼き色を付けたものである。
これをタルト生地の上に作ると、タルト・ブルダルーとなる。
歴史と由来
「ブルダルー」という名前の由来には次の2つ説がある。1.19世紀末~20世紀初頭のパリが繁栄していたベル・エポックの時代に、ブルダルー通りにあった菓子店で売られていたからという説。
Faquelle(ファスケル)、またはLesserteur(レセトゥール)という名のパティシエが考案したといわれている。
2.長い説教で有名であったイエズス会の説教師Louis Bourdaloue(ルイ・ブルダルー)にちなんで命名されたという説。
彼はブルダルー通りに面した教会で説教を行っていた。
ルイ・ブルダルーは1704年没であるため、タルト・ブルダルーの由来である2つの説には約200年の開きがある。
更新日:2024年12月18日
作成日:2018年09月12日
更新日:2024年12月18日
作成日:2018年09月12日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• クレーム・ダマンド
クレーム・ダマンド【仏:crème d'amande】 クレーム・ダマンドとは、アーモンドクリームのことである。 焼成し、タルトの土台に使われることが多い。 カスタードとあわせクレームフランジパーヌとして使ったり、クロワッサンの上に塗ったり、サンドしたりしてクロワッサンダマンドにすることもできる。使い方は幅広く、特にフランス菓子にはなくてはならないクリームのひとつである。 手順 1.バターをポマード状にして粉糖を混ぜ、白っぽくなるまで混ぜる バターと粉糖を混ぜる際、しっかりと空気をふくませないと焼き上がりが固くなってしまう。しかし、たてすぎると生地が浮きすぎて真ん中がへこんでしまう。 たてすぎた場合は焼成前にタルト台などに絞ったあと、冷蔵庫で休ませてから焼くと良い。 2.卵を数回に分けて加え、分離しないように混ぜる 卵を混ぜるとき、少し温めておくと混ざりやすい。分離してしまった場合は、少しの粉を入れてつなげる。 3.粉とアーモンドプードルをふるい、加え混ぜる 仕込みをして数日は冷蔵庫で保管できるので、使う時に温度調整をし、仕込んだ時の状態に戻して使う。近年は冷凍技術が進化しており、仕込みをした日に大量に焼いて保管する方法が主流だが、冷凍をかけずに近い時間で焼きあげたタルトで作られたケーキは、格別に美味しく感じられる。
• パート・シュクレ
パート・シュクレ【仏:pâte sucrée】 砂糖入りの甘い生地。サクッとした食感で、タルトの土台などに使われる。 手順 1.ミキサーにバターを入れ、ダマができないように均一混ぜる。 2.砂糖を入れ混ぜる。 3.卵を入れなめらかになるまで混ぜる。 4.ふるっておいた粉を入れ粉気がなくなるまで混ぜる。 5.一晩やすませて使用する。 ポイント ・材料は室温に戻しておく ・バターのダマを無くす前に砂糖を入れてしまうとダマが残りやすいので、丁寧にまわりをゴムベラでおとしながら混ぜる。 また、砂糖を先に入れてしまうと空気を抱き込みやすくなる。 砂糖を入れてからは立てすぎないように気をつける。 ・卵は少しずつ加え、少しずつバターとつなげていく。卵の水分とバターは反発するため、一気に加えるとうまく繋がりにくくなってしまう。 卵がうまく混ざらない場合は熱を加えるか、少しの粉を入れる。 ・粉を入れてからは混ぜすぎるとグルテンがでてしまうので粉気がなくなったら撹拌をやめる。