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ココアバター

カテゴリ:チョコレート

ココアバター
ココアバター(カカオバター)【英語:Cocoa butter(ココアバター)、仏:beurre de cacao(ブールドカカオ)】
ココアバターはカカオバター、カカオ脂ともいい、主にカカオリカー(カカオマスを乾燥させる前の液状のもの)から圧搾して製造したカカオ豆の脂肪分をいう。ココアバターは、カカオ豆の中に40〜50%含まれているもので、主にチョコレートなどの菓子、薬品、軟膏、化粧品の原料として利用される。カカオリカーから圧搾したばかりのココアバターは、独特な匂いがあり薄黄色だが、その後、脱臭処理を行うことで、白く、無味無臭なココアバターを作り出している。

ココアバターは主にチョコレートの原料となる。まろやかさを出すため、チョコレートに加えられているが、高価なため安いチョコレートには植物油を代用されていることも多い。また、オレイン酸を多く含んでいるところから保湿オイルとしてもよく使われる。固形油脂なので、常温では固形だが、30~35℃で溶解する。人の体温で自然に溶けてしまう。
ココアバターは、チョコレートのテンパリングの際にも使われることがある。

代用油脂

ココアバターは価格が高く、天候の変化などによっても供給の変動がある。そのため、ココアバターの代用として、植物性油脂が代用油脂としてよく利用されている。代用油脂には、チョコレート製品の乾きを早くするために油脂の固化が速いこと、製品の口どけを良くするためにココアバターと同等な融点、融解性状であることが求められる。
多く使われているのは、パーム核油を硬くして固体化したものである。

代用油脂で作られたチョコレートはテンパリングが不要なことから製菓ではコーティングやエンローバーなどに使われている。ただ、ココアバターに比べて固化が遅く、やや柔らかい特徴を持つため、水素添加などの自然界にない添加物を使って調整している。


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