
ヨーグルト
カテゴリ:乳製品

製造方法
ヨーグルトの作り方は様々あるが、殺菌した生乳の中で菌を発酵することで作ることができる。生乳は日本では牛乳が一般的だが、地域によってはヤギや羊、水牛、馬などの乳を用いる。また、ヨーグルトの発酵で使われる菌は、単体で種菌を入手したり、市販されているプレーンヨーグルトに含まれる乳酸菌を利用したりするのが一般的である。注意すべき点は、充填・発酵の際、雑菌の混入を阻止することである。基本的には生乳を沸騰させ、30度から45度ぐらいになるまで冷ました後、種菌かヨーグルトを混ぜて温度を保ったのまま一晩発酵させる。乳の温度は重要で、乳酸菌は65度以上で23秒加熱すれば死んでしまう。乳酸菌は乳に含まれる乳糖に反応して酸を作るが、その乳に含まれるカゼインが酸に反応することにより固まる性質を持つため、ヨーグルトは固まる。ヨーグルトメーカーを使うと温度が一定に保てるため、個人でも簡単に作ることができる。
ヨーグルトの種類
ヨーグルトは発酵のさせ方の違いからハードタイプとソフトタイプに分かれる。ハードタイプは容器入れてから発酵させる後発酵タイプで、ソフトタイプはあらかじめ発酵したものを容器に入れる前発酵タイプになる。また、市販のヨーグルトは製法によっていくつかの種類に分けられる。
ハードヨーグルト
甘味料や果肉などを加える固形のヨーグルトを指す。ハードヨーグルトの前発酵タイプには寒天やゼラチンなどで固めてハードタイプにするものもある。
ソフトヨーグルト
前発酵タイプで、発酵させたものを破砕して混ぜ、トロッとした食感にしたもので、撹拌・均一化させる際に果肉などを投入する。フローズンヨーグルト
前発酵のヨーグルトを凍らせたものでアイスクリームのようになる。ドリンクヨーグルトは前発酵のヨーグルトを液状になるまで細かく砕いたものである。
プレーンヨーグルトは、前発酵・後発酵に関わらず、乳製品のみで発酵させたタイプのヨーグルトを指す。
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• イースト
イーストとは、パンを発酵して膨らませるための微生物をいう。発酵食品は様々あるが、パン専用の菌であるイーストは、パン酵母ともいわれている。イーストはほかの天然酵母よりも発酵する力が安定している。イーストは生イースト・ドライイースト・インスタントイーストがあるが、パンの種類によってうまく使い分ける必要がある。 生イースト 生イーストは菌を培養してその後水洗いし、水切りしたものを固形に固めて販売しているイーストである。粘土のような明るい黄土色をしている。 生イーストの特徴は、パン生地の糖質を分解する力に優れているため、発酵が早いところである。特に、砂糖が多くても発酵に耐えうるため、砂糖を多く使う菓子パンなどに適している。 また、低温にも耐えうるため、冷蔵庫や冷凍保存をする生地や発酵時間が短いソフト系のパンに適している。生イーストで作ったパンは柔らかい食感なのに噛み応えのある仕上りになるため、外はしっかり中はふんわりといった、甘い香りの引き立った特徴のパンに焼き上がる。イースト臭が残らないところもいいところである。 逆に、バケットなど糖分が少なく長時間発酵を必要とするパンには向かない。発酵が早いということはその分多くの糖質を必要とするため、生地の糖質を分解しすぎてしまい、風味や甘みを損なうかすかすのバケットになってしまう。 向いている製品 あんパン、菓子パン、ブリオッシュ、バターロールなど 保存方法 生イーストは乾燥に弱いため、店頭ではワックスペーパーに包まれて販売されている。使用後は乾燥を防ぐため、ワックスペーパーやラップ、キッチンペーパーに二重に包み、ビニール袋やタッパ―などで密封して冷蔵庫で保存する。キッチンペーパーが湿ってきたらこまめに取り換えるようにすると日持ちしやすい。だが、生イーストは未開封のものでも2週間ほどしか持たないため、開封後は2~3日で使い切るようにする。長く時間が経ったものは発酵力が弱まるため、パンが膨らまない原因にもなる。冷凍保存はできない。 ドライイースト ドライイーストは菌を低温で長時間かけて乾燥させ、水分を取り除いたものを細かい粒状にして販売しているイーストである。色は黄土色である。 ドライイーストの特徴は、パン生地の糖質を分解する力が弱いため、発酵に時間がかかるところである。乾燥しているため長時間保存がきくドライイーストだが、酵母が仮眠状態にあるため、事前にぬるま湯に入れて予備発酵をしなくてはならない。ドライイーストは、糖分に弱い性質を持つため、砂糖を多く含まないパン作りに適している。発酵に時間がかかるため、甘みの少ない食卓パンや濃い焼き色をつけたいパンに向いてる。また、イーストの独特な香りが残るため、酸味のあとに旨味や甘みが広がる独特な風味が味わえる。ドライイーストを使ったパンは弾力がありしっとりとした味わいが楽しめる。 向いている製品 フランスパンなどのハード系のパン、カンパーニュ、フォカッチャなど 保存方法 ドライイーストは保存に長けていて、開封しなければ2年、開封後も1か月日持ちする。直射日光を避け、風通しのいい冷暗所に保存する。開封後は密封容器に移し、冷蔵庫で保存するとよい。だが、時間が経つと発酵力が低下するため、早めに使い切るようにする。冷凍保存はできない。 インスタントイースト インスタントイーストはもっとも手軽に使えるイーストで、家庭でよく使われている。生イーストの賞味期限の短さと、ドライイーストの予備発酵の手間をなくした二つの利点をとったイーストである。保存期間も2年と長く、予備発酵をせず、小麦粉に混ぜ込んで使うことができる。どんなパンでも作りやすい万能なイースト。インスタントイーストを使えば、皮が柔らかく、もっちりしっとりした食感の万人受けするパンを手軽に焼き上げることができる。 保存方法 保存方法は、湿気を吸うとパンのふくらみに影響するので空気に触れないよう密封冷蔵庫で保存する。状態がよければ半年ぐらい持つ。冷凍保存をすることもできるが、やや発酵力が落ちるため、使うときはぬるま湯で戻してから使うようにする。
• キュアリング
発酵(キュアリング) 人間の体にとって有益となる微生物、発酵菌(善玉菌)によりでんぷんやタンパク質を分解させ、アミノ酸や糖分、アルコール分、乳酸、ビタミン類などを生成させること。発酵菌が増殖すると、別の形に変化したり、栄養分を生産することがある。 →バニラビーンズ →ヨーグルト →発酵バター →サワークリーム →ワイン 悪玉菌によってタンパク質や糖分が分解されてアンモニアや硫化水素が発生し、人体にとって有害になるものとなった場合は、発酵ではなく腐敗と呼ばれる。 イーストによる発酵 イーストとは(パンの生地発酵) イーストはパン酵母とも呼ばれる。真菌類である酵母を小麦粉や糖分に加えると、パン酵母が有する酵素がアルコール・有機酸・エステル(有機化合物)を生成し、炭酸ガスを発生させる。イーストはパンの製造にとって欠かせないものであり、酵母が発生させる炭酸ガスは膨張させてパンをふっくらと仕上げる役割がある。 発酵生地は、酵母によって生地の中で発生した炭酸ガスと、炭酸ガスを包み込むグルテンの力により膨張する。小麦粉中のグルテンの多さや、グルテンの質の良し悪しがパンの膨張を大きく左右している。 イーストが発酵するには、栄養、温度、湿度が必要になる。これらの条件がそろうと、パン生地は発酵を始める。 →イーストの種類 酵母の活動温度 酵母が活動する温度は35〜38℃、pH(水素イオン指数)4〜6(弱酸性)が最適な環境。酵母は10℃以下でほとんど活動することはなく、急冷(1分間に10℃以下)しない限り-60℃まで温度が下がっても死滅しない。逆に55℃以上に上昇した場合は、短時間で死滅してしまう。 パン生地の場合、作業性や雑菌汚染、パンの風味等を考慮すると、発酵温度は20〜38℃、pH5~5.8程度の条件下が無難な範囲といえる。生地発酵は、発酵器などに入れて行う。 パン生地の発酵 一次発酵 生地を捏ね上げたあとに行う。 発酵させることにより生地の酸化が促進され、炭酸ガスの保持力を高まり、柔軟性・伸展性のある生地ができる。炭酸ガスは生地を適度に膨張させ、発酵によって生成されたアルコールなどが蓄積されることによってパン特有の内相と食感・フレーバーが生まれる。 ベンチタイム(中間発酵) 生地の分割・丸め作業のあと、成形前に行う。 分割や丸め作業を経て作り直されたグルテンの配列を整え、若干の炭酸ガスを発生させる。また丸め作業作業などで加工硬化を起こした生地の組織を緩め、成形での作業性を良くすると共に、生地の表面がなめらかになる。 ホイロ(最終発酵) 焼成前に行う。 生地を成形した際に崩れた生地の構造を整えて柔軟性を取り戻させて炭酸ガスを発生させ、グルテンが伸びやすい状態に戻す。