
モンブラン
カテゴリ:スポンジ生地・バター生地の菓子

メレンゲやスポンジの土台に、マロンクリームを高く絞ったケーキ。
直訳すると「白い山」という意味になる。
アルプス山脈の最高峰、モンブラン【仏:le mont Blanc】が名前の由来だとも言われている、
歴史
フランスのサヴォワ地方とイタリアのピエモンテ州などで、甘い栗のペーストにクレーム・シャンティイやクレーム・フエテを添えて食べられていたものが洗練されて今のモンブランができたのではないかとされている。1903年創業のパリの菓子店、アンジェリーナでは、創業したときからモンブランが作られていたと言われている。
日本では昭和初期、クレーム・パティシエールなどが詰められたカップケーキを土台にして、栗の甘露煮から作られた黄色いマロンクリームを絞ったモンブランが売り出され、広まっていった。
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの
協力のもと制作されています。
関係項目
• ムラング・イタリエンヌ
ムラング・イタリエンヌ【仏:meringue italienne】 イタリアン・メレンゲ【英:Italian meringue】 卵白に高温で煮詰めたシロップを加えて泡立てて作るメレンゲ。 粘性があり、かたくしっかりとした質感が特徴的。 主にムースを作る際やバタークリームのベースに使用される。 保形性があるのでケーキの表面にしたり、絞り出してデコレーションすることもできる。 作り方について イタリアンメレンゲは、砂糖を水に溶かしてシロップにすることによって、多くの砂糖を加えられる。そのため、他のメレンゲと比べて粘性が強いメレンゲができあがる。仕込みの際はミキサーを使った方が、シロップが均一になじみ、綺麗なメレンゲにすることができる。 基本的には卵白の重量に対して二倍量の砂糖を加える配合が多い。 シロップにせずに二倍量の砂糖をそのまま加えた場合、砂糖が卵白の水分を吸収し、砂糖が溶けるための水分が足りなくなるため、途中で一定以上泡立たなくなってしまう。そのため、砂糖が溶けるのに必要な水分をシロップにすることで補う。 また、砂糖は全てシロップにしてしまうのではなく、一部を卵白に加えて泡立てる。これは砂糖を加えることで、砂糖が卵白の水分を吸収することでメレンゲの泡が壊れにくくなるため。そのため、砂糖を入れずに泡立てた卵白にそのままシロップを加えるよりもメレンゲがきめ細かく仕上がる。 シロップを加えるのに適切なメレンゲの泡立ち状態のタイミングは、卵白に対する砂糖の量、すなわち配合で変わってくる。シロップの砂糖量が多いほどシロップの粘性が強まり、メレンゲに加えたあとは泡立たなくなってくるため、卵白をしっかりと泡立ててからシロップを加えた方がよい。 シロップを加える状態の目安 卵白に対する砂糖量が150%以下→五〜七分立ての状態 卵白に対する砂糖量が150%(〜200%)→六〜九分立ての状態 泡立てた卵白に熱したシロップを加えることにより、卵白の気泡の中の空気が熱により膨張して体積を増し、気泡が大きくなっていく。そのため、シロップを加える段階でできている気泡が小さい方が、シロップを加えてからも気泡が大きくなりすぎず、きめの細かいイタリアンメレンゲを仕上げることができる。 シロップの温度 加えるシロップは118℃〜120℃に煮詰め、水分を飛ばしてから加える。 この温度は非常に重要で、適正な温度でシロップとメレンゲを合わせられなかった場合、うまくなじまずにシロップがそこにたまって固まってしまう。結果的に砂糖が分量分メレンゲに入らず、締まりがなく、もろもろとした粗い仕上がりになる。 シロップの温度が低かった場合も煮詰めすぎた場合もシロップは固まってしまうため、砂糖を加えた卵白が泡立つタイミングとシロップが煮詰まるタイミングが合うように作業を進める必要がある。 シロップは110℃を越えると、煮詰まるに連れて泡が小さくなり、粘りが出てくる。118℃前後になると、バラバラだった泡の大きさが揃ってくるため、小さい泡が均一になった状態が、温度計を使わずに温度を見極める際のひとつの目安になる。 煮詰まったシロップを氷水の中で丸めると、小さな球を作ることができる。(プティ・ブーレ) 作った球が水あめのような柔らかい状態であれば、118〜120℃になっていると判断できる。 メレンゲが熱をもっている状態で泡立てをやめると気泡が壊れやすい状態のまま仕上がってしまうため、良い状態まで泡立てたあとはミキサーの速度を落とし、粗熱がとれるまで粒を揃えるようなイメージでゆっくりと泡立てる。 →セレ
• クレーム・パティシエール
クレーム・パティシエール【仏:crème pâtissière】 カスタードクリーム【英:custard cream】 お菓子屋のクリームと言われ、多くのお菓子作りのベースとなるクリームである。 銅鍋を使うことで熱が早く均一に通りやすくなる。 手順 1.牛乳、バニラ、バター、砂糖の一部を入れ沸かす 牛乳はしっかり沸かすこと。バニラは種をとったサヤも入れて良い。 砂糖を少し入れることで、牛乳の膜ができることを防げる。 2.卵黄と砂糖を白っぽくなるまであわせ粉とあわせる 卵黄を砂糖を白っぽくなるまであわせる理由としては、空気をふくませることで火のあたりを柔らかくし、卵黄を煮えにくくするため。 3.沸いた牛乳の一部を卵黄の方に入れ、鍋に戻して炊く 火をかけている際は、ふちの部分についたカスタードをとりながら炊き、均一に熱を通すようにする。 銅鍋の位置をこまめにかえると焦げにくくなる。 ステンレス鍋を使う場合は角が焦げ付かないように意識してホイッパーを動かすこと。 火は強火で、店によっては温度計で温度を確認しながら炊くところもある。 4.バットなどに平たく流し、密着ラップをして素早く冷やす 氷を当てて粗熱をとり、冷蔵庫で保管する。 裏ごしするタイミングは、少量の場合は(3)の時点でアパレイユをボールにすべて移して混ぜた後鍋に戻すとき、量が多い場合はバットに流し込む際に行う。 使用方法 冷やした後、なめらかになるようにゴムベラでまぜ、もどしてから使用する。 この際に裏ごしすると、よりなめらかな仕上がりになる。 生クリームと合わせてディプロマットクリーム、バタークリームと合わせるとムースリーヌになる。 アーモンドクリームと合わせてフランジパーヌとしても使用できる。 シュークリームやフレジエ、ガトーバスク、ポンヌフなどに使われる。