
マカロン・ムゥ
カテゴリ:プティ・フール

マカロン・ムゥとは、卵白・粉砂糖・アーモンドパウダーを混ぜ合わせた生地を丸く絞って焼き、クリームを挟んだ焼き菓子の一種である。
中のクリームにはバタークリームやジャムなどを用いる。
一般的に「マカロン」と言うと、マカロン・ムゥを指すことが多い。
マカロン・ムゥは別名マカロン・ジェルべ【仏:Macaron Gerbet】、マカロン・リス【仏:Macaron lisse】、マカロン・パリジャン【仏:Macaron parisien】とも呼ばれる。
フランス語で「mous」は「柔らかい」、「lisse」は「すべすべ」を意味し、菓子の見た目・食感を表している。
食紅や香料で色と香りをつけることで、色とりどりの鮮やかなマカロン・ムゥが作られる。
焼いている途中に中から柔らかい生地が噴出し、縁にフリルが付いたようになるが、これを「ピエ」と呼ぶ。
歴史と由来
マカロン・ムゥの原型は、8世紀のヴェネチアで修道僧のへそを模して作られたマカローネという菓子と言われている。また、マカロン・ムゥの発祥については諸説あるが、以下の2つの説が有力とされている。
1.16世紀にフィレンツェ(イタリア)の富豪の娘であるカトリーヌ・ド・メディシスが、フランス国王アンリ2世に嫁いだ。
その際、彼女がイタリアから連れてきた菓子職人たちがフランスに数々の菓子を伝え、その一つにマカロン・ムゥがあるという説。
2.8世紀にはすでにフランスのトゥレーヌ地方の修道院で作られていたという説。
マカロン・ムゥは江戸時代に日本に伝えられたが、当初、評判は芳しくなかった。
そこで、アーモンドパウダーの代わりに当時の日本人にも馴染みのあったピーナッツ粉を主原料とし、「マコロン」の名称で親しまれた。
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• アーモンドの加工品
アーモンドプードル【仏:Poudre d'amamdes】 アーモンドパウダー【英:almond pouder】 アーモンドプードルはアーモンドを粉末にしたものでアーモンドパウダーとも呼ばれ、生地に混ぜ込むことで生地にアーモンドの風味とコクを加えることができる。アーモンドの油分が加わることで、食感も中はしっとり外はサクサクになる。タルトやフィナンシェ、クッキーやマカロンなど、さまざまな焼き菓子で使われている。 アーモンドプードルには、「皮なし」と「皮つき」の2種類がありそれぞれで違いがある。「皮なし」は、アーモンドの質感を主張しすぎないため、見た目にも味にも仕上がりに大きく影響を与えない。パウンドケーキやマカロン、クッキーなど、どんな製品にも使うことができる。 一方、「皮つき」は、アーモンドの味が濃く、コクも風味も強い。また、皮を剥がさずに粉にしているため、粉の色も黒っぽい。タルト生地やフィナンシェ、ダコワーズなど素材の風味を生かしたり、アーモンドの個性を強く出したい製品に適している。 アーモンドスライス アーモンドスライスはアーモンドを平らにスライスしたもので、主にケーキのトッピングや菓子パンなどに使われる。薄切り、厚切りの加工があり、薄切りのものが軽い食感になり、厚切りのものが重い食感となる。 ローストすると香ばしい食感になるため、160℃のオーブンで約10分空焼きしてから使うこともある。 アーモンドダイス アーモンドダイスはアーモンドをダイス状にカットした商品で、主にサラダなどのトッピングや・焼き菓子、チョコレートなどのトッピング、パン製菓の生地に練りこんで使用される。 アーモンドスライスと同様、ローストすると香ばしい食感になる。
• マカロナージュ
マカロナージュ【仏:macaronage】 マカロナージュとは、マカロンの生地を作るときに欠かせない作業である。 手順 まず、メレンゲと粉類(アーモンドプードル、粉糖)をゴムベラでさっくりと混ぜる。 ある程度粉類が見えなくなった後にマカロナージュを行う。 ゴムベラや、カードを使い、生地をボールの側面または底にこすりつけ、メレンゲの気泡が均等になるように整えていく。 生地につやが出て、生地をすくうとリボン状にゆっくり垂れるぐらいの状態が目安となる。 天板に絞ると、ほんの少し生地が広がる状態が良い。 もし、マカロナージュが十分でなく生地が固いまま作業を進めると、焼成後生地の表面にヒビが入る。 反対に、混ぜすぎて生地が柔らかすぎると、焼成時に生地が膨らまず平らになってしまう。 効率よくメレンゲの気泡を整えることがポイントなので、マカロナージュを行う時には、ゴムベラではなくカードを使った方が、面積が広い分手数を少なく行える。