
クレーム・アングレーズ
カテゴリ:クリーム
アングレーズクリーム、カスタードソースともいう。卵黄、砂糖、牛乳で作るクリームである。
手順
1.牛乳を軽く沸かす
牛乳を沸かす際、一部の砂糖を入れておくと表面に膜ができにくくなり、焦げにくくなる。2.卵黄と砂糖を白っぽくなるまであわせる
→ブランシール
3.(2)に(1)を入れ混ぜ火にかけておよそ83~85℃まで煮詰める。
火が入りすぎないように、強火ではなく弱火~中火で行う。温度が上がりすぎると、卵黄が熱凝固し、もろもろになってしまう。
もし、少し煮すぎた場合はホイッパーで混ぜるとある程度元に戻すことができる。
4.濾して手早く冷やす。
ソースとして、デザートにかけることも多く、アイスやババロワ、ムースのベースにも使用する。チョコムースに使うと、リッチでクリーミーな仕上がりになる。
更新日:2019年03月18日
作成日:2018年11月02日
更新日:2019年03月18日
作成日:2018年11月02日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• クレーム・パティシエール
クレーム・パティシエール【仏:crème pâtissière】 カスタードクリーム【英:custard cream】 お菓子屋のクリームと言われ、多くのお菓子作りのベースとなるクリームである。 銅鍋を使うことで熱が早く均一に通りやすくなる。 手順 1.牛乳、バニラ、バター、砂糖の一部を入れ沸かす 牛乳はしっかり沸かすこと。バニラは種をとったサヤも入れて良い。 砂糖を少し入れることで、牛乳の膜ができることを防げる。 2.卵黄と砂糖を白っぽくなるまであわせ粉とあわせる 卵黄を砂糖を白っぽくなるまであわせる理由としては、空気をふくませることで火のあたりを柔らかくし、卵黄を煮えにくくするため。 3.沸いた牛乳の一部を卵黄の方に入れ、鍋に戻して炊く 火をかけている際は、ふちの部分についたカスタードをとりながら炊き、均一に熱を通すようにする。 銅鍋の位置をこまめにかえると焦げにくくなる。 ステンレス鍋を使う場合は角が焦げ付かないように意識してホイッパーを動かすこと。 火は強火で、店によっては温度計で温度を確認しながら炊くところもある。 4.バットなどに平たく流し、密着ラップをして素早く冷やす 氷を当てて粗熱をとり、冷蔵庫で保管する。 裏ごしするタイミングは、少量の場合は(3)の時点でアパレイユをボールにすべて移して混ぜた後鍋に戻すとき、量が多い場合はバットに流し込む際に行う。 使用方法 冷やした後、なめらかになるようにゴムベラでまぜ、もどしてから使用する。 この際に裏ごしすると、よりなめらかな仕上がりになる。 生クリームと合わせてディプロマットクリーム、バタークリームと合わせるとムースリーヌになる。 アーモンドクリームと合わせてフランジパーヌとしても使用できる。 シュークリームやフレジエ、ガトーバスク、ポンヌフなどに使われる。
• 卵黄・卵白の性質
卵黄 卵黄はたんぱく質、脂質、糖質、無機塩類、ビタミンなど含まれているが、ひよこになる胚(はい)の発育中に消費される。 鶏卵の卵黄の成分は水分50%、脂質30%、タンパク質15%程度・ 脂質は中性脂肪が65~70%、リン脂質25~30%、コレステロール5%程度から成り立っている。 Lサイズの卵1個の卵黄の重さは約17gであるが、カロリーは66kcalと高く、脂質がかなり多い。 卵黄は基本的に冷蔵で保存する。冷凍保存はできない。冷凍卵黄が冷凍できるのは、砂糖が添加されているためである。 ◎卵黄の性質 乳化性 乳化作用とは油と水を繋がる働きの事。卵黄にはレシチンが多く含まれていて、レシチンは水溶性と脂溶性という反発する2つの性質を繋げてくれる働きがある。これは「卵黄レシチン」と呼ばれている。新しい黄身ほど多くのレシチンが含まれているので、この性質を調理に利用する場合にはより新しいものを使う。 凝固の温度や、卵黄は65℃で固まり始め、70℃で完全に固なる。 ◎卵黄の鮮度 卵黄の色調は、黄色い中にも薄いものや濃いもの、朱色に近い色など、さまざまなものがある。これは鶏の餌の栄養分などが卵黄に移行する性質によるもの。 新鮮な卵の黄身は張りがあり、こんもり盛り上がっている。しかし、時間が経過するにつれ、気孔を通してたまご内部の水分が蒸散していく。 まず卵白の水分が蒸散し、次に卵黄の水分が卵白に移動していく。その結果、卵黄は空気の少なくなった風船のように、表面にシワができることがある。 卵白 卵白はカラザ・水様卵白・濃厚卵白からなり、約90%が水分で残りはタンパク質で出来ている。 ◎卵白の性質 卵白に含まれるタンパク質は「起泡性」と「空気変性」という2つの特性を合わせ持っているため、メレンゲを作ることができる。卵白には表面張力がある。 メレンゲを作る際、卵白をしっかりほぐし、水溶化させることで、卵白の表面張力を弱めて広がろうとする力(起泡性)を生み出す。 さらに空気に触れることによって空気変性を起こし、空気に触れるたびに膜状に固まって1つ1つの気泡をしっかり包み込むように泡立っていく。 メレンゲに加える砂糖はこの気泡の「安定性」を高めるという作用がある。 砂糖にはたんぱく質の変性抑える働きがあり、空気変性の作用を抑制することで、きめ細かいメレンゲを作ることが出来る。 手でメレンゲを泡立てる場合、最初から砂糖を加えてしまうと卵白が重く粘り、メレンゲに混ぜ込める気泡の量が少なくなってくる。最初は卵白だけで泡立て始め、空気がしっかり含まれたところで、数回に分けて砂糖を加え、徐々に気泡のキメを細かくしていくとよい。 またハンドミキサーや機械で泡立てる場合は、砂糖を入れずに立て始めると、撹拌のスピードが非常に速いためタンパク質の変性が進みすぎてしまう。 最初の段階から少量の砂糖を加えて泡立て、たっぷりと空気が含まれたところで、残りの砂糖を数回に分けて加える。 砂糖の作用を利用し、配合や作りたいメレンゲによって砂糖を加えるタイミングも工夫することで、キメ細かく安定したメレンゲを作ることができる。 ◎卵白の鮮度 濃厚卵白は卵を割ったときに黄身のまわりにあるこんもりと盛り上がった白身部分で、新鮮であれば新鮮なほどもりあがっている。日にちが経つにつれて水溶化がはじまり、水っぽくなっていく。 水様卵白は水っぽく盛り上がりのない部分をさす。