パティシエWikiロゴ

パティシエWikiロゴ パティシエのための製菓用語集「パティシエWiki」

パティシエWikiロゴ

分離

カテゴリ:性質・現象

分離とは、水分と油脂がうまく乳化できていないときに起こる現象。
例えばバターと卵を混ぜる際、混ぜ方や温度差などによって滑らかに乳化できない場合、水っぽくなり水分と油脂がバラバラで歪な状態になる。

バターケーキの分離

バターケーキはバターと砂糖と混ぜ合わせ、滑らかにした後に卵を加えていく。この時に、卵を一度に加えてしまうとうまく乳化できず、分離が起きる。分離した生地の焼き上がりはふくらみが足らず、目が粗いスポンジになります。分離を起こさないようにするためには、卵を少しずつ加えていき、しっかりと混ぜて滑らかになってから次を加えていくとよい。

また少量の配合の場合は、卵はほぐして溶き卵にして少しずつ加えていかないと、分離しやすくなる。
乳化の時に大事なのが、それぞれの素材の温度と固さである。常温のバターに混ぜる卵は冷蔵庫から出したばかりのものではなく、常温のものの方が分離せずうまく乳化できる。

シュー生地の分離

シュー生地を作るときは、水とバターを沸騰させ小麦粉を一気に加えまぜて、生地をひと纏まりにする。この生地に卵を加えていきますが、卵を一気に加えすぎると、分離が起きて滑らかな生地にならない。卵は生地の状態を確認しつつ、何回かにわけ加える。
シュー生地の温度が下がると、生地がしまってふくらみが悪いシューになるので、卵を加えるときは素早く作業をする必要がある。

チョコレートの分離

刻んだチョコを湯煎で溶かすとき、誤って湯煎の水がチョコレートの中に入ると、分離が起きる。水分とチョコは混ざらず、砂糖が水分を吸収してしまうため、ボソボソとした塊ができる。

アーモンドクリームの分離

バターと砂糖をすり合わせてクリーム状にした後に卵を加えていくが、卵を多く加えすぎると乳化がうまくできず、分離が起きる。分離したアーモンドクリームは水っぽく柔らかい状態になる。
卵を加えるときは、常温のものを使い、少しずつ数回に分け加えていくとよい。
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの
協力のもと制作されています。