
二番生地
カテゴリ:日常製菓用語・その他

◎用途
パイであれば層がしっかりでなくても大丈夫なもの(アップルパイ等)に使用する。
パイなどは層がつぶれてしまうので、浮きが悪くなり、縮みやすくなる。
シュクレなどは一番生地と混ぜて使う。
二番生地を混ぜる際、生地を練ることで油がでやすくなり、生地の目が詰まって油っぽい生地になるので気をつける。状態がどんどん悪くなるため、できるだけ二番生地で使い切るようにする。
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年11月11日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年11月11日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• フイユタージュ
フイユタージュ【仏:feuilletage】 フイユタージュとは、グルテンを形成したデトランプでバターをたたみながら折り込んで層を作った折り込みパイ生地のことである。 フイユとは紙片や木の葉を意味し、バターとデトランプでできた何重もの層でできている生地の見た目や状態が表されている。 デトランプとは 小麦粉に水と塩を加えて混ぜ合わせ、ひとまとめた、フイユタージュを作るにあったってバターを折り込むベースとなる生地である。 手順 1. 合わせてふるった薄力粉と強力粉をボウルに入れ、バターをちぎって入れる。 このバターは、でトランプの粘りや弾力(グルテン)を弱め、仕上がりの口どけをよくする役割がある。 2. バターと粉がなじんだら、塩をとかした冷水を生地の表面全体に振り入れてさっくりと混ぜ合わせる。 3. ぼろぼろの状態になったら作業台に取り出す。この時点で水分が全体になじんでいれば、まとまっていなくても問題はない。固さは耳たぶより少し固いくらいの状態に調整する。 4. この生地を練ってひとつのかたまりにまとめ、表面に十字の切り込みを入れてビニールに入れ、冷所で1時間ほど休ませる。 十字を入れることで、折り込み作業を行う際に角を外側に押し広げることで四角い状態で伸ばしはじめ、手早く作業を進めることができる。 低い温度で冷やしすぎると逆にグルテンが弱まらないため注意する。 フイユタージュの代表的な製法 フイユタージュ・アンヴェルセ フイユタージュ・オルディネール フイユタージュ・ア・ラ・ミニュット
• グルテン
小麦粉のタンパク質であるグルテニンとグリアジンが変質したものをグルテンという。グルテンは水を粉に加え、練ると現れ、弾力性と粘り気がある。 グルテンにはグルテニンとグリアジンという2種類のタンパク質があり、この2つが絡み合って形成される。 練れば練るほどグルテンがたくさん出てくる。家で例えるならグルテンは柱のような存在で、生地作りにおいて骨格形成の働きがある。スポンジ生地はグルテンの力で形が整い、パンはグルテンの力で膨らみ、うどんにコシが出るのもグルテンの作用である。 グルテンの量と質 小麦粉の種類によって含まれるタンパク質の量と性質が異なり、「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の3種類にわかれている。→小麦粉の種類 薄力粉は、軟質小麦を原料とする小麦粉。タンパク質の割合は小麦粉の中で一番少なく8.5%以下。粉の特徴はきめが細かく、しっとりとしていて握ると塊ができる。 強力粉は、硬質小麦を原料に作られている。タンパク質の割合が11.5%以上の小麦粉を強力粉と呼び、タンパク質の含有量が小麦粉の中で一番多い。粉の特徴はきめが粗くさらさらしていて、打ち粉に使われていたりする。 強力粉は薄力粉よりタンパク質量が多いためグルテン形成量も多く、弾力と粘り気が強い。 グルテンの作用 パン生地への影響 パンをつくる場合、小麦粉他材料と水を加えて捏ねると、軟らかく弾力がある生地になる。 捏ねることでグルテンが形成され、生地を伸ばすと薄い膜のようになり、網目で細い繊維状になる。 焼成の際にオーブンで熱が加わるとイーストがガスを発生させ、膨張して体積がさらに大きくなり、よくふわふわのパンに仕上がっていく。 生地の中心温度が95~97℃に上がった際、形成されたグルテンの網目状組織は熱で変性して固くなるため、パン中にしっかりした骨組みができて冷えてもその形を保てる。でんぷんが壁、グルテンが柱の役割を果たしている。 パイ生地への影響 パイ生地は、練り合わせたり、麺棒でのばしたりした後には、必ず「生地を休ませる」という工程が入る。 練り合わせたばかりの生地はグルテンにより弾性が強まり伸ばしにくくなったり、焼成の際に縮みが起こったりする。伸ばした直後のグルテンが作用したままの生地は使うことができない。生地のコシを作っているグルテンのタンパク質の粘弾性は、生地を休ませている間に変化し、ゆるまっていく。 練り合わせた生地や麺棒でのばしたばかりの生地は、グルテンの構造が無理な力で引きのばしたような状態になっている。そのため、力を加えて無理に生地をのばそうとしても、元の状態に戻ろうとする力が強く、非常にのばしにくかったり成形しにくい。 しかし、この生地を冷蔵庫でしばらく冷やして休ませるとグルテンによる弾力がだんだん弱くなり、のばしやすくなっていく。寝かしている間にグルテンの網目構造無理な力のかかっている部分が切れ、ほぐれ、構造全体に余裕ができてくるので伸ばしやすく加工しやすくなる。 グルテンに影響する副材料、添加剤 食塩はグルテンのコシを強くする性質を持っている。パン作りにおいては食塩は重要なもので、全体がしっかり締まって、弾力がありダレない。 食塩を入れないと、発酵させている間に生地がダレてベタベタした仕上がりになってしまう。 食塩の量が多すぎると、パン酵母(イースト)の発酵が抑えられ、生地が膨らまなくなることもある。 サラダ油などの液状油はグルテンの無理な結合を減らしたり、グルテンと他の成分との接触をなめらかにしたりする役割がある。液状油を加えた生地は、生地全体が非常に軟らかくなり、薄く伸ばしやすい。 また、レモン汁や酢などはグルテニンとグリアジンを溶けやすくし、グルテンがやわらくなり生地が伸びやすくなる。 アルコールなどもグリアジンを溶けやすくし、グルテンを柔らかくする作用がある。