
セレウス菌
カテゴリ:食中毒

原因
菌は自然界(土壌、河川)に広く生息している。熱に強い細菌であり、100℃30分の加熱にも耐える。大きく「嘔吐型」と「下痢型」に分類される。日本での発症は「嘔吐型」が多く報告されている。下痢型は摂取した後、小腸で毒素を作り食中毒を発症させ、欧米での発症が多い。(嘔吐型の原因食品)
チャーハン、ピラフなどの焼き飯類
焼きそばやスパゲッティーなどの麺類(麦が原料)
(下痢型の原因食品)
ソーセージなど加工肉類
野菜類、またそれらを使用したスープなど
症状
嘔吐型
吐き気や嘔吐(潜伏期間1~5時間で発症)下痢型
腹痛や下痢(潜伏期間8~16時間で発症)予防方法
調理する際は十分に加熱、また調理後に室温に放置しない。更新日:2019年07月30日
作成日:2018年09月13日
更新日:2019年07月30日
作成日:2018年09月13日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
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関係項目
• ボツリヌス菌
ボツリヌス菌とは、ボツリヌス食中毒の原因となる細菌。 非常に強い毒性があり、ボツリヌス菌が検出されたら食品衛生法により、届出が義務づけられている。 原因 自然界(土壌、河川、動物の腸内)に広く存在し、加熱に強く、酸素のない状態を好む。真空パック食品、缶詰、瓶詰め、発酵食品(飯寿司など)、酸素が少ない状態のものが原因食品となる。強い神経毒を生み出す危険な菌である。人との食中毒との関係が強いのは、A・B・E、まれにFの4型。また1歳未満の乳児に対してはハチミツが原因食品となるが、ハチミツの中で菌が繁殖することはなく、乳児の腸内環境によって繁殖し、毒素を生み出すので特に注意が必要。 症状 潜伏期間は、原因食品を摂取してから8~48時間。多くは16時間を過ぎてから症状が現れる。初期症状は便秘(下痢、おう吐の場合もある)。その後、まぶたが垂れ下がる、物が霞んで見える、ろれつが回らなくなるなどの神経異常。発熱は少ないが、さらに症状が進行すると筋肉に麻痺を引き起こし、呼吸に関連する筋肉への影響も見られ、呼吸困難になることもある。 予防方法 ボツリヌス菌は増殖する際にガスを発生するので、容器が膨張している真空パック、缶詰、瓶詰めなどを摂取しない。 (真空パックしていても保存方法を確認し、常温で保存可能かを確認する) 食べる直前に加熱する。 1歳未満の乳児にははちみつを与えない。
• ノロウイルス
ノロウイルス【英:Norovirus】 直径30nm前後で小型球形の構造を持つ。細菌よりも小さく、電子顕微鏡でなければ見ることができない。 細菌のように食品中で増えることはなく、ウイルス粒子だけでは増えることができないため、人以外には感染せず、人間の体内(小腸粘膜)でしか増殖することができない。pH2~3程度の酸にも強いため胃酸にも影響されず、胃を通過して腸管に感染する。このウイルスは感染力が強いため、10~100個の少量のウイルスで感染が起こるとされる。 また、熱耐性も強いため、60℃30分の加熱処理では病原性を失なわず、殺菌剤(4~6ppm)や消毒用アルコールに対しても抵抗性がある。 原因 食品からの介入 1.ウイルスを含む食材(カキなどの二枚貝が中心)や飲料水を生のまま、加熱不十分で摂取した場合 2.ウイルスに汚染された調理台・調理器具を使ったり、感染者が十分に手を洗わずに調理することにより二次的に汚染された食品を食べた場合 人から人への二次感染 1.感染者の便や嘔吐物、それらに汚染された器物や衣類に触れた手指を介して他者に伝播し、経口感染(接触感染) 2.感染者の便や嘔吐物が周囲に飛散し、経口感染(飛沫感染) 3.感染者の便や嘔吐物が乾燥し、ウイルスが空気中に舞い上がって漂い、経口感染(空気感染) 症状 主な症状は、風邪に似た症状、腹痛、吐き気、下痢、嘔吐、発熱(38℃以下)、頭痛などである。一般に症状は軽く、感染しても風邪のような症状で済む人もいるが、乳幼児や高齢者では重症化することがある。症状が改善した後も、少なくとも1週間はノロウイルスの排出が続き、ウイルスは人体外環境で長く生存する。 予防 ノロウイルスは、85℃以上で1分以上の十分な加熱が有効である。 調理器具等は、洗剤等で十分洗浄した後、熱湯消毒か、塩素系消毒剤で消毒を行う。 調理前・食事前・用便後は、流水・石けんで手洗いをしっかり行う。消毒用アルコール製剤の使用も有効である。