
サワークリーム
カテゴリ:乳製品
サワークリーム は乳製品の一種で、生クリームを乳酸菌で発酵させた、いわゆる発酵クリームである。発酵することで生クリームはさわやかな酸味とコクが加わる。英語で「酸味のある・酸っぱい」を指す「サワー」にちなんでサワークリームと呼ばれるようになった。
特徴と種類
サワークリームは生クリームから作られるため脂肪分の豊富なペースト状のクリームとなる。脂肪分は16~21%を含み、乳酸菌による独特な酸味を持つ。この脂肪分の部分を40%減らしたものにライトサワークリーム、コンスターチやゼラチンなどの増粘剤によって作られているものに無脂サワークリームがある。また乳脂肪分約28%、pH約4.5のサワークリームはクレーム・フレーシュ(仏語:crème fraîche)と呼ばれる。標準のサワークリームより酸味や粘度が低く、脂肪分が多い。クリームと微生物以外のものが入っているサワークリームは、ヨーロッパの表示規制でクレーム・フレーシュとして認められない。加熱しても塊にならないため、暖かいフランス料理に使われることが多い。
用途
サワークリームは伝統的にじゃがいもやスープにトッピングしたり、ビーフストロガノフに加えたり、サラダドレッシングなどの調味料、ディップにも使用される。製菓では、チーズケーキを始め、クッキーやサブレ、ドーナツ、スコーンなどにも用いられる。サワークリームを使うことで、食感や質感に特徴を出すことができる。
例えば、クッキーやサブレなどの通常配合のバターの一部(5%前後)をサワークリームに置き換えることで、サクサクとした食感
になる。クレープ生地に入れると、もちっとした食感ではなく、軽い食感に仕上がる。
保存方法
冷蔵保存が必要となる。発酵食品ではあるが、完全に発酵させたものではないので、カビが生えてしまった場合、その部分を取り除いて使うということはできない。更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
更新日:2018年12月11日
作成日:2018年09月12日
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの協力のもと制作されています。
パティシエWikiは現場で働くパティシエのみなさんの
協力のもと制作されています。
関係項目
• ヨーグルト
ヨーグルトは発酵食品のひとつで、乳に乳酸菌や酵母を混ぜて作る。ヨーグルトは世界中で食べられており、それぞれの国で色々な名で呼ばれている。日本のヨーグルトはトルコ語でヨーグルトを意味する「ヨウルト(yoğurt)」に由来する。ヨーグルトの起源はおよそ7000年前と言われており、現在では世界中で作られている。生乳のままだと腐りやすいが、乳酸菌で乳を発酵させると生乳のままよりも腐りにくく保存しやすいため気温の高い地域でもよく作られている。また、地域によっては、発酵させた後の乳脂肪を利用してバターを作るところもある。 製造方法 ヨーグルトの作り方は様々あるが、殺菌した生乳の中で菌を発酵することで作ることができる。生乳は日本では牛乳が一般的だが、地域によってはヤギや羊、水牛、馬などの乳を用いる。また、ヨーグルトの発酵で使われる菌は、単体で種菌を入手したり、市販されているプレーンヨーグルトに含まれる乳酸菌を利用したりするのが一般的である。注意すべき点は、充填・発酵の際、雑菌の混入を阻止することである。基本的には生乳を沸騰させ、30度から45度ぐらいになるまで冷ました後、種菌かヨーグルトを混ぜて温度を保ったのまま一晩発酵させる。 乳の温度は重要で、乳酸菌は65度以上で23秒加熱すれば死んでしまう。乳酸菌は乳に含まれる乳糖に反応して酸を作るが、その乳に含まれるカゼインが酸に反応することにより固まる性質を持つため、ヨーグルトは固まる。ヨーグルトメーカーを使うと温度が一定に保てるため、個人でも簡単に作ることができる。 ヨーグルトの種類 ヨーグルトは発酵のさせ方の違いからハードタイプとソフトタイプに分かれる。 ハードタイプは容器入れてから発酵させる後発酵タイプで、ソフトタイプはあらかじめ発酵したものを容器に入れる前発酵タイプになる。また、市販のヨーグルトは製法によっていくつかの種類に分けられる。 ハードヨーグルト 甘味料や果肉などを加える固形のヨーグルトを指す。 ハードヨーグルトの前発酵タイプには寒天やゼラチンなどで固めてハードタイプにするものもある。 ソフトヨーグルト 前発酵タイプで、発酵させたものを破砕して混ぜ、トロッとした食感にしたもので、撹拌・均一化させる際に果肉などを投入する。 フローズンヨーグルト 前発酵のヨーグルトを凍らせたものでアイスクリームのようになる。 ドリンクヨーグルトは前発酵のヨーグルトを液状になるまで細かく砕いたものである。 プレーンヨーグルトは、前発酵・後発酵に関わらず、乳製品のみで発酵させたタイプのヨーグルトを指す。
• クリームチーズ
クリームチーズ【英:cream cheese(クリームチーズ)、独:Quark(クワルク) 】 クリームチーズはフロマージュ・ア・ラ・クレームともいわれ、熟成をしていない軟質のチーズである。 熟成させないチーズのことをフレッシュタイプ(フレッシュチーズ)という。世界で最古のチーズの一つともいわれ、カッテージチーズと同様世界的に普及している。 1872年のアメリカでクリームチーズは誕生したといわれている。ニューヨークの乳製品加工業者ウィリアム・ローレンス(William Lawrence)が、生クリームと全乳から作ったのが始まりだとされている。白色できめ細かく、バターのような滑らかさが特徴で、スプレッドとしてもよく利用される。 製造方法 原料は牛乳と生クリームで、乳酸菌で発酵させたもの。 クリームチーズは個人で作ることもできる。 生乳と生クリームを混ぜて湯煎にかけ、乳酸菌で発酵させることでクリームチーズになる。 乳酸菌はヨーグルトに含まれているため、プレーンヨーグルトを利用することもできる。 クリームチーズを固めるには本来レンネットという酵素を用いるが、家代わりにレモン汁を理由することもできる。 レモン汁を入れることで、チーズが固まり、水分が分離する。それらを濾して固めるとクリームチーズができる。ヨーグルトメーカーや炊飯器を使っても可。 保存方法 水分が多いチーズなので、10℃以下での冷蔵保存が好ましい。 市販のクリームチーズ デザートとしてドライフルーツやナッツを加えたものや、チョコレート、イチゴ、オレンジなどの味を加えたもの、ハーブの入ったものなどもある。 アレンジの幅も広く、様々な製品が出回っており、サラダのトッピングやスモークサーモンの付け合せなど料理にも使われる。