神戸の製菓学校を卒業後、地元のパティスリーに正社員として入社するも、徐々に日々の業務に追われ悩んでいた谷口綾音さん(23)。
転職を決意し、伊丹の人気店フランダースに入社したのは2年前のことでした。
パティシエを辞めて、もう一度パティシエとして走り出して2年。
そんな彼女に転職までの思いと今のご活躍ぶりをインタビューしてきました!
まずこれまでのキャリアと転職のきっかけを教えてください。
神戸の製菓学校を卒業して、地元の個人店に入社しました。
「黙々と仕事をすることが良し」とされている職場だったので、とにかく業務に終われて時間が過ぎていく日々でした。
任されている仕事を自分なりに工夫して作業効率を上げたり、色々と努力はしたのですが、周りとコミュニケーションをとりながら仕事を進めていくという、元々の自分の持ち味が活かしきれていないと感じ、退職しました。
その後はフリーターでは半年ほど過ごしていたのですが、やっぱりパティシエとしてステップアップしていきたいという気持ちが強くなっていき、パティシエとして再出発しようと決意しました。
転職活動はスムーズに進みましたか?
今思い返すと、転職活動を始めた頃は「職場」に求めることを自分自身で整理できていなかった部分もありました。
パティシエントに相談して、前の職場で負担に感じていたことや今の自分のスキルを見つめ直すことで、「職場の空気・人間関係」や「技術力を身に付けたい」という、働いていく中で重視したいポイントを徐々に整理していけたのかな、と思います。
パティシエントから紹介を受けたフランダースは、一人一人が「自分の持ち場しか関わらない」というスタンスではなく、幅広く取り組んで技術全般を身につけられるというところに魅力を感じました。
また、重視していた人間関係についても、オーナー(シェフパティシエ:西澤 好剛さん)の人柄にも惹かれましたし、職場の雰囲気も明るくて「ここしかない!」と感じました。
「自分に合ったお店」について考え抜き、整理した上でお店との出会いがあったので良かったと思います。
転職して良かったことはどんなことですか?
技術でいえば、前の職場と違うやり方が学べるということですね。前のお店という比較対象がある分、より身につきやすいです。
また、職場の雰囲気がとても良く、心に余裕を持って仕事に臨めるようになりました。オーナーも話かけてくれるし、一緒に働く仲間同士でもコミュニケーションが上手く取れていて、いつも和気藹々としています。
自分の仕事が終われば後は自由で「とにかく何かに追われている」というプレッシャーも無いですし、「みんなが一通りのことをできるように」幅広く、計画的に学ばせてもらえる環境です。
私の場合、パティシエに戻ってなかったら今もフリーターを続けていたと思います。
フランダースへ転職したことで、良い環境で好きなことを続けられているということ、それ自体が良かったなと思います。
今のお仕事内容について教えてください
もともとは焼き場を担当していましたが、今はどちらかというと生菓子が中心です。
ただ、自分の担当だけでなく広くやっています。デコレーションケーキだったり、2年の間に一通りやってきました。
「喜びを伝えたい!」という気持ちが強いので、プレートを書くのも好きです。
ウェディングとか36cmの大きめのものだと、自由に書けるので良いですね。
今の目標を教えてください
今はとにかく「今の仕事に集中して取り組みたい」「基礎をしっかり身に付けたい」と思っています。できること、やれることが増えていくにつれて、やりたいこともどんどん変わっていっています。
まだまだ漠然とはしていますが、ホテルでパティシエとして働いている友達が皿盛りのデセールを作っているという話を聞いて、皿盛りもやってみたいなあと思いますね。
お仕事の悩みはありますか?また悩んだときどうやって解消していますか?
先ほどお話しした通り職場の雰囲気がとても良く自分のペースで仕事を進められるので、日を跨いだら基本的に切り替えられています。
入社当初は絞りやナッペがうまくいかず、ヘコむことはありました。
前にパティシエとして働いていたときから半年以上のブランクがあったので、先輩に教えてもらいつつ感覚を取り戻すところからでしたが、そのときは入ったばかりということもあり、モチベーションも高くて乗り切れました。
一番きつかったのは慣れてきた頃です。入ったのが10月だったので2ヶ月後にクリスマスがすぐにきて、そのあと行事ごとも続いていたので…。工程や仕事内容が、というよりは体力的にきつかったですね。
「どうしても…」なときは…、女子特有かもしれませんが、友達に愚痴ります(笑)
同意を求めると言うよりはただ話したいだけですけど。
同僚とテレビの話題だったり、「今度どこ行く〜?」とか話したりするのも息抜きになっています。
あ、アウトドア派なので旅行は結構行ってます!東京も行ってみたいですね。それこそ皿盛りデセールの食べ歩きとかも行ってみたいです。
あと、お酒は好きです(笑)家に色々取り揃えて、休みの前日に飲んだりしてますね。
お店の人とはシフトの関係で「みんなで食事」というとき以外で飲みにいくのが難しいので、パティシエ同士で飲んで話せる機会があったら楽しそうかなあと思います(笑)
転職を考えているパティシエにアドバイスがあればお願いします!
私のように人間関係を重視する人にとっては、職場の雰囲気がとても大事なポイントだと思います。職場の空気が暗いと自分も暗くなってしまいます。
あとは、尊敬できる人がいるかどうか、だと思います。
私の場合だと、西澤オーナーは仕事ぶりもかっこよくて、やる気をアップしてもらえる存在です!人間的にとても尊敬しています。
私自身がパティシエとして復帰して、今も続けられている理由は「毎日が同じ作業でも苦じゃない」からかな、と自己分析しています。あとは「作るのが好き」「喜んでもらうのが好き」という気持ちが人一倍強いことだと思っています。
インタビューを終えて
お店への愛着やオーナーの西澤さんを本当に尊敬されていることがひしひしと伝わってきました。
「入社してまだ2年ですが、もう昔からずっといるような雰囲気を醸し出していますね」とお伝えすると、「お店の先輩からも『昔からずっといるような感じやね』と言われるんですよ〜(笑)」とやっぱりな回答を返してくれた谷口さん。
自分に合う職場を考えて転職し、日々集中して仕事に取り組まれているからこその今、充実した2年目を迎えられているのだなと感じました!
いかがでしたか?
これからも転職相談者の「今」をどんどんインタビューしていきます!
お楽しみに。
パティスリー フランダース
伊丹で20年以上、現在2店舗を展開する、地域に根差した素材にこだわったパティスリー。
季節ごとのフルーツをふんだんに使用し、「子供が笑顔になり喜ぶ姿」を大切にした商品展開で、多くの地元のお客さまから支持を集める人気店です。
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