【新人パティシエの転職ストーリー】　パティスリーモーン　糸川真生さん

2015/08/20

短大の総合学科卒業後、同学校の製菓コースで講師の補助を務めていた糸川真生さん（23）。
将来独立するために基礎から技術を学びたい！と和泉市の「パティスリーモーン」に入社して4か月、まだまだ慣れないことだらけ。
今回は新人パティシエとして毎日奮闘する糸川さんにインタビューしてきました！

まずこれまでのキャリアと転職のきっかけを教えてください。

私は大阪の短期大学を卒業後、その学校にそのまま就職し、講師の補助として勤務していました。
3年間勤めましたが私自身が元々製菓専門の学科を卒業したわけではなく、仕事も補助業務がメインなので、自分の技術力が上がることもありませんでした。

将来はパティスリーレベルの本格的なケーキを提供するカフェをやりたいと考えていたので、やっぱり基礎からパティスリーで技術を学びたい！と思ったのが転職のきっかけです。

現在のお店で働いてみたいと思った理由はなんですか？

実は面接のときに、「ここで働きたいです」ってはっきり言えなかったんです。
オーナーから「パティスリーの仕事はしんどいよ」「将来結婚もしたいでしょ」「それでもやる？」って言われて、気持ちが揺らいでしまいました。

その場では即答できませんでしたが、うちに帰って本当にパティシエとして働いていくことができるのか、働いていきたいのか、自問自答を重ねる中で、「それでもやりたい」と思ったんです。
3年間社会人として働いていた経験から「働く」ということは楽しいことだけではないのはわかっていましたし、パティシエの仕事は激務というのもイメージできていました。
それでも自分のやりたいことを実現させるために、もう飛び込むしかない！と決意して、「働きたいです」とお返事したんです。

後日オーナーに聞いたら、私の年齢と女性ということを気にして、わざと決意を試すような言葉を投げかけたらしくて。
新卒にはこんなこと言わないんだけど、と言っていましたね（笑）

こうやってしっかり私と向き合ってくれるオーナーのスタンスにも魅力を感じました。
あとは素材にこだわった商品と、本格的なアシェットデセールを提供するカフェを併設しているというところにも、将来やりたいお店のイメージに近くて惹かれました。

今はどんな業務をしていますか？

まだ入社して5ヶ月目なので、計量や準備作業がメインです。
製菓の講師の補助をしていたと言っても製菓専門学校で学んだわけでもなく、現場は未経験なので、わからないことだらけです。

先日クッキーのしぼりの試験に受かったので、クッキーの仕上げや生地をのばしたり、という作業も少しずつ任せてもらえるようになってきました。
次はナッペの試験に合格して、クリスマスに向けてしっかりと戦力になるのが目標です！

日々の業務に取り組む中で、入社前にやっておけばよかったと思うことはありますか？

やっておけばよかったことは、専門用語や知識の勉強ですね。
簡単な用語や技法ならわかりますが、クリームの名前やリキュールなど、専門性の高い用語がわからなくて。
でも製菓専門学校を卒業した同期は当たり前のように知っていたので、そこで「これってなんですか」と素直に質問できない自分がいるんです。

自分の「成長」を考えればそんなプライドは捨てるべきなのはわかっていますが、コンプレックスを感じてしまってなかなか行動に移せないというジレンマがあります。
だからもっと本を読んだりして勉強しておけばよかったというのは思いますね。

入社後にやりがいを感じたことはありますか？

やりがいですか（笑）
いろいろなことをやらせてもらえている、という気持ちはもちろんありますし、任せられた仕事はきっちりやります。

でも実は、まだ目の前のことで精いっぱいで、「やりがい」を感じる余裕がないのかもしれません。
ただ、「激務」というのは承知の上でパティシエと言う仕事を選びましたし、これから現場での経験を積む中で「やりがい」や「楽しさ」、中長期的な「目標」などを見つけたいと考えています。

最後に、これからパティシエになろうとしている方にメッセージをお願いします！

多くの人が同じことを言っていると思いますが、本当に生半可な気持ちではパティシエという仕事は続かないと思います。
結局やってみないとわかりませんが、「パティシエになりたい」と言う以上は覚悟をして飛び込んでほしいですね。

覚悟もなく飛び込んですぐに辞めるようでは会社にも迷惑がかかりますし、「辞めたくなりそう」と思うぐらいならパティシエと言う仕事は諦めたほうがいいと思います。
でも「辞めたい」と思うのも「やりたい」と思うのも自分なので、しっかり覚悟を決めた上で、「やりたい」と思ったことは存分に思い切りやるのが良いと思います！