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クリーム

• クレム・オ・ブール

クレム・オ・ブール【仏:crème au beurre】 バタークリームのこと。フランス菓子の代表的なクリーム。バターに他のベースを合わせることで食感や性質を変えられる。 オペラ、モカロール、バタークリームケーキなどに使われる。 クレム・オ・ブール・ア・ラ・ムラング・イタリエンヌ【仏:crème au beurre à la meringue italienne 】 メレンゲベースのバタークリーム。バターにイタリアンメレンゲを混ぜあわせたものを指す。 作り方 イタリアンメレンゲを作り、ポマード状にしたバターとあわせる。イタリアンメレンゲを合わせる時は、荒熱がとれてから。 バターがボールの底にたまりやすいので、ゴムベラでしっかりはらう。 バターは滑らかな状態に戻してから使う。 熱をつけすぎるとボリュームが減ってしまうので気をつける。 保形性が良いのでデコレーションにも向く。 クレム・オ・ブール・ア・ラ・パータ・ボンブ【仏:crème au beurre à la pate a bombe】 パータ・ボンブベースのクリームバターにパータボンブをあわせたもの。 卵黄の風味と甘さがしっかりとした重めのクリームなので、コーヒーやキャラメル味などのアレンジに向いている。 作り方 パータボンブを作り、バターとあわせる。バターを合わせる際には温度を確かめる。高いとバターが溶けて液体状になってしまうので気をつける。冷蔵庫からだした場合、常温に戻してから使う。 クレム・オ・ブール・ア・ラ・クレーム・アングレーズ【仏:crème au beurre à la crème anglaise】 クレーム・アングレーズベースのバタークリーム。クレームアングレーズとバターをあわせたもの。濃厚でコクのあるクリーム。保形性が低いので、サンドなどに使われる。 作り方 アングレーズをたき、バターとあわせる。 ベースのアングレーズは空気を含まないので、バターのほうに空気を含ませるようにしっかり混ぜると、仕上がりに軽さがでる。


• クレーム・バヴァロワーズ

クレーム・バヴァロワーズ【仏:crème bavarois】 ババロア(ババロワ/バヴァロワ)は、ドイツのババリア地方で生まれたお菓子といわれている。 クレーム・バヴァロワーズはベースとなるクリームで、シャルロットのクリームなどによく使われる。 作り方について アングレーズを炊き、冷水でもどしたゼラチンを加え、8分程度に立てた生クリームとあわせて軽い食感に仕上げる。 アングレーズをしっかり冷まさないと生クリームとあわせた時サラサラの生地になってしまい分離しやすくなり、逆にアングレーズを冷やしすぎると混ぜムラができやすくなるため注意をする。 ホイッパーで混ぜる場合は、混ぜすぎるとクリームが硬くなりすぎて食感が悪くなることがあるため、クリームの立て具合やアングレーズを合わせてからの混ぜ加減で、仕上げたい硬さに近づけると良い。


• クレーム・パティシエール

クレーム・パティシエール【仏:crème pâtissière】 カスタードクリーム【英:custard cream】 お菓子屋のクリームと言われ、多くのお菓子作りのベースとなるクリームである。 銅鍋を使うことで熱が早く均一に通りやすくなる。 手順 1.牛乳、バニラ、バター、砂糖の一部を入れ沸かす 牛乳はしっかり沸かすこと。バニラは種をとったサヤも入れて良い。 砂糖を少し入れることで、牛乳の膜ができることを防げる。 2.卵黄と砂糖を白っぽくなるまであわせ粉とあわせる 卵黄を砂糖を白っぽくなるまであわせる理由としては、空気をふくませることで火のあたりを柔らかくし、卵黄を煮えにくくするため。 3.沸いた牛乳の一部を卵黄の方に入れ、鍋に戻して炊く 火をかけている際は、ふちの部分についたカスタードをとりながら炊き、均一に熱を通すようにする。 銅鍋の位置をこまめにかえると焦げにくくなる。 ステンレス鍋を使う場合は角が焦げ付かないように意識してホイッパーを動かすこと。 火は強火で、店によっては温度計で温度を確認しながら炊くところもある。 4.バットなどに平たく流し、密着ラップをして素早く冷やす 氷を当てて粗熱をとり、冷蔵庫で保管する。 裏ごしするタイミングは、少量の場合は(3)の時点でアパレイユをボールにすべて移して混ぜた後鍋に戻すとき、量が多い場合はバットに流し込む際に行う。 使用方法 冷やした後、なめらかになるようにゴムベラでまぜ、もどしてから使用する。 この際に裏ごしすると、よりなめらかな仕上がりになる。 生クリームと合わせてディプロマットクリーム、バタークリームと合わせるとムースリーヌになる。 アーモンドクリームと合わせてフランジパーヌとしても使用できる。 シュークリームやフレジエ、ガトーバスク、ポンヌフなどに使われる。


• クレーム・ダマンド

クレーム・ダマンド【仏:crème d'amande】 クレーム・ダマンドとは、アーモンドクリームのことである。 焼成し、タルトの土台に使われることが多い。 カスタードとあわせクレームフランジパーヌとして使ったり、クロワッサンの上に塗ったり、サンドしたりしてクロワッサンダマンドにすることもできる。使い方は幅広く、特にフランス菓子にはなくてはならないクリームのひとつである。 手順 1.バターをポマード状にして粉糖を混ぜ、白っぽくなるまで混ぜる バターと粉糖を混ぜる際、しっかりと空気をふくませないと焼き上がりが固くなってしまう。しかし、たてすぎると生地が浮きすぎて真ん中がへこんでしまう。 たてすぎた場合は焼成前にタルト台などに絞ったあと、冷蔵庫で休ませてから焼くと良い。 2.卵を数回に分けて加え、分離しないように混ぜる 卵を混ぜるとき、少し温めておくと混ざりやすい。分離してしまった場合は、少しの粉を入れてつなげる。 3.粉とアーモンドプードルをふるい、加え混ぜる 仕込みをして数日は冷蔵庫で保管できるので、使う時に温度調整をし、仕込んだ時の状態に戻して使う。近年は冷凍技術が進化しており、仕込みをした日に大量に焼いて保管する方法が主流だが、冷凍をかけずに近い時間で焼きあげたタルトで作られたケーキは、格別に美味しく感じられる。


• クレーム・アングレーズ

クレーム・アングレーズ【仏:crème anglaise】 アングレーズクリーム、カスタードソースともいう。卵黄、砂糖、牛乳で作るクリームである。 手順 1.牛乳を軽く沸かす 牛乳を沸かす際、一部の砂糖を入れておくと表面に膜ができにくくなり、焦げにくくなる。 2.卵黄と砂糖を白っぽくなるまであわせる →ブランシール 3.(2)に(1)を入れ混ぜ火にかけておよそ83~85℃まで煮詰める。 火が入りすぎないように、強火ではなく弱火~中火で行う。 温度が上がりすぎると、卵黄が熱凝固し、もろもろになってしまう。 もし、少し煮すぎた場合はホイッパーで混ぜるとある程度元に戻すことができる。 4.濾して手早く冷やす。 ソースとして、デザートにかけることも多く、アイスやババロワ、ムースのベースにも使用する。 チョコムースに使うと、リッチでクリーミーな仕上がりになる。


• クレーム・ディプロマット

クレーム・ディプロマット【仏:Crème diplomate】 クレーム・パティシエールとクレーム・シャンティイを合わせたもの。 英語発音の(diplomat)とフランス語の(diplomate)の発音による表記ゆれで、厳密にはディプロマートと表記されることも多い。 クレーム・レジェール【仏:crème légère】とも呼ばれる。 ゼラチンが入ったものをパティシエール、入っていないものをレジェールと呼んだり、カスタードと生クリーを混ぜ合わせたものの総称をレジェールと呼んだりする場合があるが、どれも確定的な定義はない。


• クレーム・フランジパーヌ

クレーム・フランジパーヌ【仏:Crème frangipane】 クレーム・パティシエールとクレーム・ダマントを合わせたもの。 タルトなどの焼き菓子に使われる。


• クレーム・ムースリーヌ

クレーム・ムースリーヌ【仏:Crème mousseline】 クレーム・パティシエールとバターやパータ・ボンブを合わせたもの。 プラリネを混ぜて使われることもある。 フレジエやパリブレストなどに使用される。


• クレーム・シャンティイ

クレーム・シャンティイ【仏:Crème chantilly】 生クリームに砂糖を加えて泡立てたもの。 一般的に8%程の砂糖が加えられている。 砂糖を入れずに泡立てたものはクレーム・フエテ【仏:Crème fouettee】という。


• パータ・ボンブ

パータ・ボンブ【仏:pate a bombe】 パータボンブは、卵黄に熱したシロップを加え、空気をしっかりだきこませた軽さとコクを兼ね揃えた卵黄のクリーム。バタークリームやムースのベースになる。 ティラミスやチョコムース、バタークリームなど、リッチな味わいを作りたいときに使う。 手順 卵黄を攪拌したところに約117℃まで煮詰めたシロップを入れ泡立てる。 卵黄がシロップで煮えやすく混ぜムラができやすいので、白っぽくなるまでしっかり混ぜて空気を含ませる。 これにより、しっかりとした味わいだが軽い口当たりのベースを作ることができる。


• サバイヨン

サバイヨン【伊:sabayon】 イタリア起源のムース状クリームの一種。卵黄と砂糖を温めながら混ぜ、酒でのばしてかき混ぜながら火を通して濃度をつける。プディングにかけたり、砂糖を入れずに仕立ててソースとすることもある。