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パティシエWikiロゴ パティシエのための製菓用語集「パティシエWiki」

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その他

• エモンデ

エモンデ【仏:émonder】 湯むきをすること。 モンデ(仏:monder)と言われることもあり 、英語ではブランシュ(英:blanch)という。 熱湯と氷水を用意し、トマト、もも、ブドウ、アーモンド、ピスタチオなど、熱湯に入れてから、氷水に落とし冷やしてから皮をむく。 トマト、もも、ブドウなどの果肉、果皮が柔らかいものは湯通しする程度に、さっとであげることで身が崩れない。枇杷なども湯むきできる。 アーモンド、ピスタチオは、10秒~50秒程度茹でる。 アーモンドは水に落としてから皮をむく。ピスタチオは、冷水に落とさずに温かいうちに皮をむいたほうが、綺麗に湯むきすることができる。 水につける時間が長いと、風味が若干落ちるので、いずれも熱が取れる程度に留めるようにする。


• シュミゼ

シュミゼ【仏:chemiser】 バターを塗った型にフルーツをはりつけること。


• テンパリング

テンパリング【英:tempering(テンパリング)仏:〔男〕tempérage(タンペラージュ))】 チョコレートを溶かして温度調整すること。ばらばらになっているココアバター(カカオ豆の脂肪分)の結晶を最も安定した結晶型に揃える事をテンパリング(調温)という。 この工程を経ることで、チョコレートに大切な適度な硬さやパリッとした食感、滑らかな口溶け、艶がもたらされる。 指で触っただけで溶けてしまったり、表面が白く変色するブルーム現象も同時に防ぐことができる。 口溶けが良く美味しいチョコレートを作る上では欠かせない作業である。 テンパリングは温度調整作業をさすため、言い方としては ・ 「テンパリングをする」 は 「温度調整をする」 ・ 「テンパリングをとる」 は、 適切な温度を"とる" ・ 「テンパリングが外れる」 は、 適切な温度帯から外れる といった意味に捉えるとわかりやすい。 よって、きちんとテンパリングされたものは「テンパリングがとれている」という。 テンパリングの種類 テンパリングには、一定の温度を保って長時間撹拌する 『恒温型テンパリング』 と、温度を変化させて調整する 『昇温型テンパリング』 がある。 『恒温型テンパリング』は結晶が形成されるまで長時間撹拌し続けなければならない為、機械を使った大量生産に向いている。工場などで使われることが多い。 『昇温型テンパリング』は、やや手間は掛かるが比較的短時間で行うことができ、水冷法・フレーク法(種付け法/シード法)・タブリール法(タブラージュ)といった3種類の方法がある。 テンパリングがいつ誰によって開発されたかは定かではないが、多くのチョコレート職人の試行錯誤によってこの技術にたどり着いたと考えられている。それは今も尚、様々な職人や研究者によって進んでいる。 テンパリングによるチョコレートの構造変化 ココアバターは気まぐれな性質で、融点・密度・結晶形などが異なる6種類もの結晶型に固まることが出来る。 この様々な結晶型が含まれていると、それぞれの結晶が別々の温度で溶け出してしまうため、保存が難しく、滑らかな口溶けも楽しめない。 そこでテンパリングを行うことで、常温では溶けず、口に入れた時には滑らかに溶け出すような安定した結晶だけにするのである。 結晶の種類は、ローマ数字で「I型」〜「Ⅵ型」と表され、数字が大きくなるほど溶け始める温度(融点)が高くなる。私達が食べ慣れている美味しいチョコレートの結晶型は「Ⅴ型」で、融点は体温より少し低い33℃。Ⅴ型は光沢があり、結晶粒径が細かい為なめらかな口溶けな上に高密度で型外れが良い。 I型〜Ⅳ型の結晶は融点が低く、低密度で型から外しにくいため、不安定で製品には不向き。Ⅵ型は安定形だが融点が高く、ブルームの元凶ともなる。口に含んでも溶けにくくボソボソして、結晶粒径が粗いため、溶けてもざらついた食感で見た目も悪い。 全ての結晶を「Ⅴ型」にするテンパリング 1. チョコレートを加熱し(50℃前後)全ての結晶を溶かす。 2. 25〜26℃に冷却し、一旦「Ⅳ型(融点27℃)の結晶を作る。 3. そこから温度を上げ(30〜31℃)、融点が「Ⅳ型」より高く「Ⅵ型」より低い「Ⅴ型」の結晶を作り出す。 この後、再度冷却して保存温度で熟成させると「Ⅴ型」の結晶が全体に広がり、美味しいチョコレートが出来る。 また、上記の温度帯は基本的なものであり、チョコレートに含まれるココアバターの量が多いほど高温度帯での調温となる。チョコレートの種類、メーカー、ブランドによって温度帯は細かく違ってくる。 チョコレートのパッケージや各社サイトに温度帯の詳細が記載されているので確認するようにする。 ココアバターの使用 テンパリングの際にココアバターを加える事で状態が滑らかになり、チョコレートの粘度が低くなって、テンパリングがしやすくなる。比較的パリッとした食感に仕上がるため、薄くチョコがけをしたい場合に適している。 また、近年はココアバターを使った新しいテンパリング技術が開発されている。 溶かしたチョコレートに既に安定した「Ⅴ型」のココアバター(パウダー状にされたものが製品化された)を適量加えることで連鎖反応を起こし、全体を安定して結晶化させる方法である。 従来のテンパリングのように「Ⅴ型」の結晶型を作り出しているのではなく、単に加えるという工程だけでできる。適量というのも少量(1%)で良く、混ぜやすい。 この方法により、簡単に短時間でテンパリングを完了することが可能となった。


• タブリール法

タブリール法/タブラージュ法/テーブルテンパリング/マーブルテンパリング 溶かしたチョコレートの一部を大理石台(マーブル台)の上に流し、混ぜながら温度を下げ、もとのチョコレートに戻して適温にする方法。昔から使われて要る、伝統的なテンパリング技術。 チョコレートを台に大きく広げられるので、他の方法より短時間で温度を下げる事ができる。 パレットナイフの扱いや温度の見極め等の技術と労力が必要だが、結晶化していく変化を感じ取るのに優れた方法。 手順 1. 湯煎でチョコレートを45〜50℃に溶かす。 2. その約2/3量を大理石台(マーブル台)の上に流し出し、パレットナイフ等で薄く広げ、擦ってまとめる動きを素早く繰り返し、全体の温度を27℃まで下げる。 3. かき集めて温かいチョコレートのボールに戻し、よく混ぜ合わせて31℃にする。(温度が整うまで2と3を繰り返す) ※温度帯は使用するチョコレートによって微妙に変わるので確認してから行うこと。 チョコレートを広げる前に、大理石台の温度(室温の23℃位にする)、台が清潔で水分がないかを確認する。 大理石台に1/3量の温かいチョコレートのボールは、室温位の湯煎につけておき、作業中に冷え固まらないようにする。 チョコレートが大理石台で固まってしまった場合、そのまま作業を続けるとダマになるので、ボールに戻さずバット等に入れ、よけておくようにする。 テンパリング法においての共通注意点 温度に注意 チョコレートは勿論、器具の温度、室温等あらゆる温度に注意する。 水分は厳禁 チョコレートに水分が付着するとチョコレートは硬まり、粘度が高くなる。ブルームの原因にもなるので、水、湯煎、湯気や湿度にも注意する。 均一に混ぜること 常に全体の温度が均一になるように混ぜることにより、正確に温度が調節でき、ダマや温度ムラの心配もない。 ディップテストで確認する 温度を整えた後、そのチョコレートが確実にテンパリングされているか確認する。 方法は、パレットナイフやカード、スプーン等にチョコレートをつけて放置する。 適正なテンパリングが出来ていれば、艶よく固まって綺麗に外れる。


• フレーク法

フレーク法/種付け法/シード法 溶かしたチョコレートに細かく刻んだテンパリング済みのチョコレートを加えて溶かし、全体の温度を下げる方法。 既にテンパリングされて安定した結晶であるチョコレートを加える事で、それが結晶核となる確実な方法。 テンパリングされたチョコレートさえあれば、手早く簡単で少量のテンパリングができる。 手順 1. 湯煎でのチョコレートを49℃に溶かす。 2. テンパリングされたチョコレートを細かく刻み、少しずつ加えて混ぜ、溶かしていく。 3. 30〜32℃になれば完了。 ※温度帯は使用するチョコレートによって微妙に変わるので確認してから行うこと。 加えるチョコレート量の目安は溶かしたチョコレートの1/3量位だが、室温やチョコレートの温度や刻んだ大きさ等によって調節する。大きすぎると溶けきらずダマになりやすいので、混ぜやすい大きさが良い。 チョコレートが最適な温度に達しても、まだチョコレートの塊が残っている場合は、湯煎で何秒か温めた後にしっかりとかき混ぜる。この時に33℃をこえないよう注意する。湯煎に短時間つけ、混ぜるという作業を塊がなくなるまで繰り返す。 テンパリング法においての共通注意点 温度に注意 チョコレートは勿論、器具の温度、室温等あらゆる温度に注意する。 水分は厳禁 チョコレートに水分が付着するとチョコレートは硬まり、粘度が高くなる。ブルームの原因にもなるので、水、湯煎、湯気や湿度にも注意する。 均一に混ぜること 常に全体の温度が均一になるように混ぜることにより、正確に温度が調節でき、ダマや温度ムラの心配もない。 ディップテストで確認する 温度を整えた後、そのチョコレートが確実にテンパリングされているか確認する。 方法は、パレットナイフやカード、スプーン等にチョコレートをつけて放置する。 適正なテンパリングが出来ていれば、艶よく固まって綺麗に外れる。


• 水冷法

水冷法 (ボウルテンパリング) 溶かしたチョコレートを混ぜながら冷水に当てて冷やし、再び加熱する方法。 温度管理を正確に行えば失敗が少ない方法だが、水が混ざってしまう危険が高く、扱いには注意が必要。 チョコレートの分量が多い場合には、温度を下げるのにかなり時間がかかるので少量のテンパリングに適している。 手順 1. 湯煎でチョコレートを45〜50℃に溶かす。 2. チョコレートを入れたボールの底を、冷水を張ったボールにつけ冷やしながら混ぜ、温度を下げていく。27〜28℃になったら水から外す。 3. 湯煎にかけ混ぜながら再び30〜32℃まで温度を上げる。 ※温度帯は使用するチョコレートによって微妙に変わるので確認してから行うこと。 チョコレートに水が入る危険性が高いので、ボールの大きさ等、作業しやすい器具を使用する。 氷水を使用する場合は、氷水の量が多いとチョコレートのボールに水滴が付いてしまう可能性が高いので注意する。 冷水にあたっている部分だけが急激に冷え固まってムラになったり、湯煎が熱すぎたりつけすぎて温度が上がりすぎないようにする。付けっ放しにしないこと。 テンパリング法においての共通注意点 温度に注意 チョコレートは勿論、器具の温度、室温等あらゆる温度に注意する。 水分は厳禁 チョコレートに水分が付着するとチョコレートは硬まり、粘度が高くなる。ブルームの原因にもなるので、水、湯煎、湯気や湿度にも注意する。 均一に混ぜること 常に全体の温度が均一になるように混ぜることにより、正確に温度が調節でき、ダマや温度ムラの心配もない。 ディップテストで確認する 温度を整えた後、そのチョコレートが確実にテンパリングされているか確認する。 方法は、パレットナイフやカード、スプーン等にチョコレートをつけて放置する。 適正なテンパリングが出来ていれば、艶よく固まって綺麗に外れる。


• フランベ

フランベ【仏: Flambé】 ブランデー、ラム酒などアルコール度数の高い酒をフライパンの中に入れて加熱し、アルコールを飛ばすこと。 一気にアルコール分を飛ばし、製品に香り付けをしたり、素材の旨味を閉じ込めたりするために行われる。揮発したアルコールに火が引火して一瞬炎が上がるため、クレープ・シュゼットなどで演出としても使われることもある。 フランベは普通のフライパンを使って行うことができる。 ブランデーなどの度数の高いアルコールをカップに入れて用意しておく。 30cc程度が美味しく仕上がる量ではあるが、火の上がりが大きいので、まずはキャップ1杯ぐらいから始めると良い。素材を調理し、仕上がり直前のタイミングでフランベする。 手順 用意しておいた酒をフライパン中央に流し込み、フライパンを傾けて着火する。 火柱が上がるが、アルコール分がなくなれば自然と炎は消えるので、自然と消えるのを待つ。 火柱が高く上がるため、燃えやすいものを近くに置かないようにする。 酒をフライパンの端に入れると引火しやすくなるため、フライパンの中央に入れるようにする。